休んじゃえばと頭の中で何度も
悪魔の囁きが聞こえる
3秒考えたけど先立つものも必要だから
後ろ髪引かれつつ行き慣れた道を進む
影から影へと綱渡り信号待ちすらうざったい
億劫な歩道橋のぼり先へ進むことを選ぶ
普通なら通学時間歩道を詰まらせて歩く
子供たちは夏休みだから自分のペースが乱れない
もう少しの期間だけこの道は大人だけの世界
たった15分ほどの旅にエアコンの仕事を感じるのは
最初に扉が開いた瞬間だけ
詰め込まれた社畜たちが発する熱が
互いを刺激し合い何も手につかなくなる始末
やっとの思いでたどり着いた最寄駅
でもここからが本番
雪崩れ込む改札を通り抜けるまで
このまとわりついた暑さが
僕らの少ないやる気をそいで行く
そして太陽の元に晒される
持参した水分もたったこれだけの距離で
信じられないほど何処かへ消えた
とりあえず汗拭きシートで
やる気を呼び戻して
今日もいつもと同じ舞台で
暑さを忘れながら
僕等の原動力がそこにある限り
大好きなことのために使うゼニを稼ごう