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Mother Arica

Santana - Mother Arica & Flame-sky (part 1)















サンタナのバンドには、コンガを担当してるアーマンド・ペラッツアというおっさんがいて
この人の仕事が、サンタナの音楽にそのまんまアフリカンな味付けをしている
いい味出してるよ、アーマンド・ペラッツアのコンガはいい!

いい映像を見つけようと思って一生懸命、探したが
このバージョンしか見つからなかった
Flame-skyは尻きれトンボになっているが、この際こっちは諦めて
このMother Aricaをじっくりと聴いてください。


















荒野への旅、その3----Loretta Lynn: Your Cheating Heart

荒野への旅、その3----Loretta Lynn: Your Cheating Heart (live)

この話は、その1から続いています。1から読んでください。













ほぼ一日半かけて、そこにたどり着いた。
荒野なので別にポイントは無かった。


『会えるかどうかは、解らないから期待しないでね、そう沢山居る物ではないし』
チェロキー・ジープからLeeは荷物を下ろす。
『銃の使い方も教えてあげるよ、・・・・』カギのかかるガン・ケースもおろした。

簡単にキャンプサイトを作り、チェロキーのカーゴスペースにベッドを作った。
2日間のみのキャンプ予定だ。



空き缶を的にして、彼女は俺に射撃を教えてくれた。
銃はCOLT45 オートマチック
アメリカ軍で正式採用になっていた銃で、割と安く手に入るものだった。
直径約1センチくらいの弾丸を発射する。
撃った時の反動は大きく、破壊力も強烈な銃だが良く当たる。




Leeはショットガンを用意していた。
ガラガラ蛇が出ても、いっぺんに沢山の弾(散弾)が出るショットガンで打ち飛ばす気でいたのだ。
拳銃で狙っていては一粒の弾が外れるが、いざという時でも散弾なら何発もの弾が広がり、蛇を確実に殺せる。



2日のキャンプはあっという間に過ぎ、rattlesnakeは来なかった。
俺は銃の腕をあげた。
反動で銃が大きく跳ね上がる分、通常より低めに狙いをつけることで当たるようになる。
ホールドアップの撃退ぐらいはできる腕前になったと、Leeは俺を褒めた。

帰る日になり、荷物をすべてチェロキーに積み込み、
出発の時になってLeeはフロントガラス越しに右前方を指差した。

大きな蛇が向こうへ去ってゆく。

『来ていたのね』Leeはいった。
『だけど会う必要が無いと思って、来なかったのよ』
『あの呪術師の話を、Leeは信じていたの?』と、俺が聞くと
Leeは
『メキシコは何でもアリの国』そう言って、チェロキーをスタートさせた。


しばらく走って、突然Leeが笑いながら言った
『あんたって、つくづく女運の無い男ね、母親にも受け入れられず・・・・』
『おまけに運命の蛇にも見捨てられた・・・、あの蛇きっとメスよ!』


俺の『蛇に会う旅』は終わったと思った。



『男を一人前の男にするのは、女の役目。女を一人前にするのは、男の役目』
いつかLeeはそんな事を言っていた。


Leeに出会った頃から、俺は蛇の夢を見なくなっていた。







荒野への旅、その2----Willie Nelson Live at Billy Bob's T

荒野への旅、その2----Willie Nelson Live at Billy Bob's Texas - "Whiskey River"

この話は、その1から続いています。1から読んでください。




Willie Nelson Live at Billy Bob's Texas - "Whiskey River"













Leeはカンサス生まれのカンサス育ち
ドイツ系移民の子孫
ダークブラウンのセミロングの髪で、青い目
ジェーン・フォンダをもう少し生意気にしたような顔立ちだ


じゃじゃ馬な、男好きの女だった
ある、メキシコの町のバーで出会った。


バーのテーブルで、正面に彼女は座り
殆ど視線を外さずに、俺を見つめながら
俺の話を聞いていた

あまりにまっすぐに俺の目を見つめ続けるので
好かれているのかと、誤解をしてしまうほどだ
そして、心の中の事全て吐き出させるような
魔術を俺にかけた




絵を学びに来た事
金を自力で作って、来た事
母親と俺との話
モデルガンを抱いて寝ていた話

蛇に会う話までしてしまっていた・・・・・・・



『・・・で、蛇には会ったの?・・・』Leeはまた、まっすぐに俺を見つめながらそう聞いた。

俺は答えずに自分のグラスを見た。
聞いた事のないメーカーのバーボンが入ったグラスだ。香りがいい
『いや、砂漠にはいってない』俺は目を伏せて、返事をした
Leeがあまりにストレートに見つめるので、下半身が少しムラムラとしてきたのと
それを見透かされそうな気がして、恥ずかしくて目線を下げたのだった


『砂漠には居ない、荒野ね、いるのは』
ガラガラヘビは英語でrattlesnakeということ
砂漠はサイドワインダーという横にはうガラガラヘビの種類で、
rattlesnakeは荒野にいる事、めったやたらにいない事、Leeもまだ本物は見ていない事。
彼女はそんな事を話した。


英語を数年間勉強し、英会話に自信のあった俺も、辞書を出して単語を調べながらでないと
追いつかない始末だ。
Leeはわざと胸を見せるように胸元を広げた服装だったし、しかも胸は豊かだった
辞書を調べるふりをして、視線を外さないとどうしても目が吸い寄せられる。


Leeの目も、彼女の胸元も見る事が出来ずに、俺は困っていた。
店の中ではWillie Nelson の"Whiskey River"が流れていた。

間が持てない・・・・・・




『話をする時は、相手の目を見るのが礼儀よ!』
Leeは俺の手から辞書を取り上げると、テーブルに置いた。
そうか、これは挑戦だ! 負けられない、俺の意地とプライドを見せつけないといけない。
そう、思い彼女の目を見つめ返した。


きつい目をしていた彼女が、急に笑顔になった。
『ここはアメリカ、真っ直ぐ目を見て勝負しないと生きていけないわ』
そういう意味の事を、彼女はいった。・・・・と、思う。


『弱気だとアメリカ女はモノにできないわよ、私も貴方を振ると思うわ・・・・・』
・・・・やっぱりな・・・・、俺、ブ男だしな、モテる訳ないよな・・・・
Leeの胸は目の毒、こういう経験は心の毒、
このセリフは、俺のプライドをバラバラにしてくれた。
ああー、俺、ダメな男だな・・・・・・・
そう、思いながらバーボンをもう一口飲もうとした


その時Leeは俺の手から、グラスを取り上げた
そして、俺の腕を掴んで立ち上がる
『貴方を振るためには、まず付き合い始めないとね・・・・・・』
両手で俺の腕を掴んで、彼女は店の外へ俺を引っ張り出した。
店の外は夜風が気持ちい・・・・・


『私のフラットに行きましょう、歩いて5分よ・・・』
わざとかどうかは解らないが、俺の腕を両手で掴み、
豊かな胸を俺の腕に押しつけるようにしていたと思う



『蛇と貴方を合わせないと、貴方は男になれないかも・・・』そういう意味の事をLeeは言った。・・・と思う。


しまった、アメリカン・ヘリテイジ・ディクショナリーを、置き忘れてきた・・・調べようがない。
まあいいか、英英辞典ならいくらでも手に入る・・・・・・



その3に続く