『心を浄化する』

私達は、日々の色んな体験の中で色んな感情を味わいます。
感情は脳が創りだすけれど、その体験と共に脳に記憶されてしまいます。

そしてふと何かのきっかけで過去の事を思い出した時、
その時の記憶と共に、忘れていた感情が甦ることがあります。

これは自分の心の中で処理できていない、心に蓋をして閉じ込めてしまった
感情なのです。

こういう感情をずっと隠し持っていると、いつしか体に影響が出て病気になってしまいます。

ガンなどの体病と言われるものですら、心を浄化することで治るのです。
古い感情を整理していくことで、肉体は解放され本来の働きを取り戻します。
実際に、ガンを克服された方の多くは、自分の心の在り方を見直していらっしゃいます。

自分の感情に向き合うこと。
例えば一つ前の話の「怒り」についてもそうだけど、
どんな感情に対しても向き合うことで自分というものを知ることが出来ます。

悲しみも寂しさも、心地よさも、楽しさも。

今、自分はこういう感情を持っているなと認識すると言うこと。
過去の思い出に記憶された古い感情に対してもそうです。

「あぁ、あの時自分はこういうことで怒っていたんだな。」
「こんな悲しみがあったんだな。」

っと、先ずは冷静にその感情を認めることです。

大抵の場合、そういった体験には必ず相手が伴います。
だから相手に対する思いも同時に浮かび上がります。
それすらも、先ずは認めて行きましょう。

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今体験している感情であれ、過去の古い感情であれ、
自分と向き合うときには痛みを伴います。
心の痛みです。

古い傷を思い出すのだから、自分が見たくなかったもの、蓋をしてしまったものに
直面しなければなりません。
心の中の毒や膿を出すのだから痛みを伴うのです。
心の中の大浄化をするのです。


心の浄化が始まれば、その時に処理できなかった感情が一時的に湧きあがります。
イライラした状態や涙もろくなったり、訳もなく無気力感に襲われたりということが起ります。

これは過去の閉じ込めた感情の蓋が開きだしたということ。

だけど、向き合うことをせずにそのまま過ごせば気分は落ち着いても、
いずれ体に害を与え、後にカルマとなり、
また輪廻の輪に填っていくことに繋がります。

心の痛みと向き合うときには大きな恐怖も伴います。
直面するという恐怖。
また苦しい思いをするのではないか、嫌な気分になるのではと、
エゴは囁き直面することから逃げようとさせます。


向き合うことは怖い事ではありません。
ただ少しの勇気が必要なだけです。

自分の心の中に閉じ込めた感情が、自分の心に制限をかけている間は
本当の自由、本当の心の平安は訪れないのです。

仏陀はこう言っています。

ものごとは心にもとづき、心を主とし、心によってつくり出される。
もし汚れた心で話したり行ったりするならば、苦しみはその人につき従う。


憎しみや怒り、恨み、苦しみの感情を心の奥に閉じ込めて
汚れた心のまま過ごしていても、ずっと心の苦しみはその人と共にあるのです。
汚れた心が創りだす毎日なのですから、本来の幸せなんて程遠くなってしまいます。

心を浄化するのは、霊性を高めるためだけに行うのではありません。

自分の心の制限を取り外し、毎日を幸せに過ごすために行う必要があるのです。