息が止まるんじゃないか
そんな勢いで
繭子が住んでいるマンションへかけていった
繭子のいろんな顔がうかぶ
最近あった繭子は
悩んでいる様子を一切みせなかったし
幸せっていう笑顔で
笑っている繭子
だから これは きっと繭子のドッキリなんだ
繭子の部屋の前で
息を整えて
インターホンを押す
あぁ・・・きっと繭子は・・・
笑顔でこの扉を開けるんだ
カチャ・・・
キー・・・
髪の長い女の人が
「どちら様・・・?」
繭子じゃない・・・
あたしがパニックで話すことさえも、声もでず
怪訝そうな表情でじっと見られている
やっとしぼりだした声は
うわずっていて
まるで不審者だ
「す・・・すみません・・・ここは 木村さんのお宅ですよね?」
さらに怪訝そうな顔で
「そうですが、なんのようですか?」
訪問販売お断り そんな表情で
表情はどんどん険しくなる・・・
この人は誰?繭子は?
頭が真っ白になっているところに
聞いたことのある声が奥から聞こえた
「香奈?どうした?」
男の人が奥から出てきて
女の人に声をかける
目と目が合う
男の人は、びっくりとした表情を一瞬みせた
「有里さん?」
「進一さん・・・繭子・・・は?」
あたしの発した名前に
香奈と進一は
動揺していた
その姿で、ここに繭子がいないことに気づいた
急に大きな不安に襲われて
不安を打ち消そうと
「繭子から、手紙が・・・死ぬって・・・」
二人とも動揺している
進一は
「繭子は、昨日出て行ったんだ。」
香奈は
「繭子さんが悪いのよ。進一がかわいそうなのよ」
あたしにそう叫んだ
「香奈!お前はいいから・・・奥にいってろ」
香奈は黙って、あたしをにらむと 奥へ消えていった
「有里さん・・・繭子のこと知りたいのは分かるけど・・・おれ、いま繭子を忘れたいんだ・・・勘弁してくれないかな」
「な・・・進一さん、繭子は・・・妊娠しているって この前あたしに話しをしていたのよ。何があったの?」
「妊娠・・・・」
そういったまま、進一は下を向いた
「進一さん・・・繭子・・・死ぬかもしれないんだよ!ねぇ何が・・・」
「有里さんごめん・・・今日は・・・もう帰ってくれないか・・・俺と繭子は、もう離婚しているんだ・・・」
離婚?
その言葉を理解する間もなく、進一は扉をゆっくりと閉じてしまった・・・
あたしはその場を
立ちすくんでいた