カルチョかフットボールか、それが問題だ。


最後までドキドキのゲーム展開でした、Euro2020。
イタリア優勝でしたね!!アッズーリ(イタリア代表)とカルチョファンのみなさん、おめでとうございます!

今大会ポゼッション(ポジショナルサッカーと言うべきか)重視のモダンサッカーと伝統のカテナチオを兼ね備えたハイブリッドなプレースタイルだったイタリア代表。

対して、プレミアリーグのタレント軍団が集められ、一人一人のアスリート能力・足元の技術…所謂"個の力"の結集だったイングランド代表。

前半開始2分でイングランドが先制したのはイングランドが高いインテンシティでイタリアに向かって行ったからでした。というか襲いかかる?!
という印象でした。ホームのイングランドはすごかったですね。追いつこうとするイタリアが向かって来ても、3バックと両ウィングで守るスライドや圧縮の守備が早くて、イングランドが圧倒していました。

ただ、サッカーは90分のゲーム。イタリアもイングランドの勢いに押されてはいましたが冷静に耐えていました。準決勝スペイン戦も後半に一気に選手たちの思考が整理されてカテナチオに切り替えたように、対イングランドでも前半は失点1のまま耐え抜けば後半に好機が訪れるかも…という具合でした。

後半が始まるとイングランドも体力が続きませんでしたね(シーズンの過重労働からのEuro、準決勝も延長戦までありましたし当然ですよね)交代はまだかと思っているうちにイタリアに崩されて失点してしまいました。

その後、イングランドは4バックに切り替えましたが、キエッリーニが高い位置を取るようになって中盤から押し上げてイタリアが主導権を握っていました。
イングランド前半はケインが中盤まで下がり攻撃の中心になっていましたが、その形も後半では見られなくなり攻撃デザインが見えなくなっていきました。
一方で、大活躍だったキエーザが左足首を痛めた時はイタリアに暗雲が立ち込めましたが、一度ピッチに戻ってきてくれて、改めてベルナルデスキと交代し、サポーターや仲間たちから拍手で見送られ今大会のピッチを後にしました。
この一連の流れがイタリア代表をさらに奮い立たせたのではないかと思ってます。

延長戦に突入しても流れは変わらずで、イングランドはDFラインで弾き返すけれど攻撃は繋がらず、イタリアが中盤で奪ってビルドアップ、が延々と続きました…正直眠かった(笑)

待ちに待ったPK戦。5人目、これで入れたら試合が決まるというところでPK職人ジョルジーニョがピックフォードに止められ、えー!となりましたが、相当なプレッシャーなのだとわかりました。
しかしイングランドの最後のキッカー・サカをドンナルンマが見事に制して、優勝の瞬間を迎えました。…PKが決まるよりも劇的な終わり方でしたね〜ドラマティックだった〜!!

ピッチ外ではいつもニコニコしているキエッリーニが男泣きをしている姿、ジョルジーニョがマンチーニ監督と泣きながら抱き合う姿、大会最優秀選手に選ばれたまだ22歳のドンナルンマが仲間から可愛がられている姿…
ケインが泣いてしまう若い選手を励まし、スターリングやマグアイア、中堅の選手が悔しさを噛み締める姿…

全てが美しくて愛おしく、胸が熱くなる光景でした。


そして現地では、Euro2020という大会が、ヨーロッパ全体が新型コロナウィルスを乗り越えた象徴のようになっているとのことで、勝ち負けはあれど国を超えてスポーツを通して人々が繋がり喜びを分かち合っている様子は、希望の光に見えました。


日本では未だ新型コロナウィルスに翻弄されている中でオリンピックが開催されることに色んな意見がありますが、私個人の意見としては、TOKYO2020を目指してきた各競技の選手の皆さんが、それぞれの力を発揮する姿をテレビを通して応援したいと思っています。


今晩はいよいよオリンピックに向けてU24サッカー日本代表の試合があります。長い間応援してきた東京世代の躍動、とても楽しみです!


写真は昨日の別バージョン

U24日本代表vs U24ホンジュラス代表はTBSで放送です!皆で応援しましょう!!