さて、何から話そうか…。

 

まずは、4月、順調に始まったと思った思えた繁殖シーズン。

魔のシーズンの始まりだった…。

5月の中旬、二番仔あたりまで、らんちゅう、純系東を問わず、1回目の選別前後で謎の全滅が相次いだ。

何故、なぜ、ナゼ ???

 

まさか病気? ヘルペス?

しかし種は何ともないので、その可能性はない。

それでも念のため、瀕死の弱った東錦の稚魚を200尾ほど0.5%塩水に入れて治療してみたところ、回復した。

細菌やウイルス系ではないと判断した。

下は回復した稚魚の動画。(先日、選別して60尾くらいになっている。)

 

では、何故?

原因にあげてなかったのが、ひとつあった…。

バクテリア。

今年から、少しでも水質悪化を抑えて換水を遅らすことができればとバクテリアを導入していた。

そうは言っても初めてのバクテリアだったので、慢心せず具合が分かるまでは例年通りの換水を行っていた。

なので、謎の死の原因からバクテリアは外していたが、どう考えても今までと違うのはバクテリアしかなかった。

これに思い当たったのが、採卵して全滅してを何度か繰り返した後だった。

 

心は何度かボキボキに折れていたが、身体がまだ何とかなると勝手に採卵してくれた感じ…。

バクテリアを止めたところ、今までが嘘のように、例年通りの元気な成長をしてくれている。

私の使い方に問題があったかもしれないので、バクテリア名は伏せるが、バクテリア投入後一時的にアンモニアや亜硝酸が増えるものもあるらしい。

楽をしようとするととんでもない目に会うという戒めか…。

もうこのバクテリアを使うことはない。

それにしても、今年は3年分の繁殖シーズンを過ごした気分で寝込みそうである。

今の稚魚が元気で順調に成長してくれているのが唯一の救い。

下の動画は採りなおした純系東の稚魚。

まだシュリンプを与え始めて10日くらい…すでに尾開きは抜群なのが分かる。

 

こちらはらんちゅう。

採卵から約1か月。

魚の出来を見ると頑張った甲斐があったと目を細めたくなる。

正直、バクテリアを止めてからも、しばらくは毎朝稚魚の様子を見るのが怖かった。

 

これが種で真ん中が♀。

秘蔵の種とでも言おうか…。

あとは私の腕次第。

 

あとは動画を撮っていないが2腹ほど残している。

 

そしてこちらが、今年最後になるらんちゅうの稚魚。

もう上記の稚魚が相当残っているので、今年は終わりのつもりだったが、採ってみたかったペアのタイミングが合ったので

意地の採卵。

こちらが種親。

大きいのが♀。

 

今年は史上最悪の繁殖シーズンだったが、何とか6月上旬まで適温で採卵できて順調に孵化してくれた。

今年は気温が低めに推移してくれたことに尽きる。

昨年と比べ2度以上低かったらしい。

不幸中の幸いとでも言おうか、天に感謝、感謝。

 

このシーズンにこれだけ飼育録の更新をしなかったのは多分初めて…。

異常なほどに疲弊してしまっていた…。

たまりかねて、メールや電話をくれた方も何名かいらっしゃった。

気にかけていてくれることに感謝、感謝。

 

今年はかなり遅めのスタートになったが、秋には小さくても貫禄で大きな魚に負けない魚を創ってお見せしたいと思っている。