bayfmのある海浜幕張からの帰り道。
出演していた「Song of Japan」を聴いていたら、ラストソングが、ザ・フォーク・クルセダーズの「イムジン河」だった。
タイムリーな選曲だなと思っていたら、なんと、車を運転してくださっていたプロデューサーが、2002年にこの曲のCD化の実現に尽力され、グループの再結成と再々結成のプロデュースもされたとのこと。
曲は知っていたけれど、背景を正確には知らなかったので帰宅して調べていたら、気付いたら数時間が経過していた。
臨津江で分断された朝鮮半島についての曲で、主人公は臨津江を渡って南に飛んでいく鳥を見ながら、なぜ南の故郷へ帰れないのか、誰が祖国を分断したのかを鳥に問いかけ、故郷への想いを募らせる内容である。
デビューシングル「帰って来たヨッパライ」の200万枚発売記念パーティーの翌日であり、発売予定日の前日の1968年2月20日、突如レコード会社は「政治的配慮」から発売中止を決定。結果的に放送自粛的な雰囲気が広がった知る人ぞ知る名曲だ。
2000年代以降でも放送の自粛が完全に終わったとは言えない状況で、「イムジン河」が劇中曲として使われた映画『パッチギ!』のプロモーションで各放送局を廻った担当者は、どの局でも「イムジン河」と聞いただけで難色を示されたという。また、この歌が昼間にラジオやテレビから流れることは滅多にないらしい。私がパーソナリティだったら、こういう曲こそかけたいと思うのに。
なお、発売自粛となったこの曲の代わりに、2枚目のシングルとして発売されたのが「悲しくてやりきれない」だった。幼少期に、父と母が歌うこの曲を聴いて育った私としては、この巡り合わせに不思議な縁を感じた。
「スナック蘭華」が「Song of Japan」内にお引越ししてから、知らなかった昭和の名曲を沢山学べて本当に勉強になっている。パーソナリティの島村幸男さんと田中美和子さん、スタッフの皆さんも優しくて、温かい現場と環境に感謝
そして、今夜の素晴らしき選曲に拍手を送りたいと思います。