■味覚は調子が良い
関節痛や喉の調子が良くなくて、気持ちのせいか息苦しさも感じるようになっていました。
体の調子が悪くなると気持ちも落ち込みがちですが、それでは負の連鎖を生んでしまいます。
これはいかんと、悪いところばかり感じ取るのではなく、何か良くなっているところがあるかに焦点を当ててみると、ありますあります。最近ご飯が美味しい。味覚は良くなっています。
味覚が良いということは口の中が腫れているのだと思います。だから喉の調子が悪い時や息苦しさがある時と、味覚が良い時は表裏一体の関係になっていると思います。
私が美味しいと感じやすいように、お肉も麹に一日寝かして旨味を引き立ててくれたり、妻が料理を工夫してくれていることもあると思います。
美味しく食べられることは、大変ありがたいことです。自然に美味しいと言葉が出てきます。そしてみんなが幸せになります。
味覚が悪い時には美味しいという言葉がなかなか出てこなかったりして、雰囲気が良くないことがあります。美味しく作ってくれて、美味しいはずの食事が私の味覚障害のせいで・・・。
美味しいはずなのに美味しくないのは、作るほうも食べるほうもお互いに辛い思いをしていると思います。
美味しくなくても嘘でも美味しいと言ったほうが良いのかもしれませんが、美味しく感じていないのに美味しいと言ってしまうと、本当に美味しい時の価値がなくなってしまう感じがしていました。
そんな味覚に拘った考え方は良くないのかもしれないと気付き始め、いつまでも美味しかった頃の味覚に戻るのを待つだけではなく、新しい味覚に慣れてそれに満足することも必要だと思うようになりました。
これからはこういうもんだと早く慣れてしまい、戻れないことには拘らない、これも新しい日常でしょうか。(^^;
中咽頭癌患者は治療の影響で味覚異常になると思いますが、殆どの方が後々元の味覚に戻ると聞いています。しかし私の場合はその歩みが遅いと思っていたり、敏感に感じていただけかもしれません。
味覚異常を強く感じすぎてしまうと患者と家族にも辛い思いをさせてしまうので、最近の味覚の基準はゆるいです。(^^;
実際に感じる味覚も今の状態に合わせて良く感じるようになっているかもしれません。少しでも美味しいと感じれば美味しいと思う。これで幸せになれます。
味覚は実際に良くなったり悪くなったりを繰り返すので、思い込みだけではコントロールできないところもあります。しかしまた悪くなってもがっかりしないように、そんな時は良くなる時期を待ちたいと思います。
治療後は昔の味覚の感覚に頼りすぎると不満を感じてしまうので、現状を受け入れて感謝の気持ちを持って食事を楽しめば、美味しいと思える場面がより増えてくると思います。