イーグルスの静と動 | ランディ・マイズナー 心の歌

ランディ・マイズナー 心の歌

イーグルスのベーシストだった
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イーグルスほか、70年代ヒットも満載です


しばらくPOCOの曲が続いてましたが、それは私がニュートラルな気持ちでいたかったから、なんですよね。
POCOの、とくに中期4人時代の曲は、私をリラックスさせてくれます。

イーグルスの曲は、私にとってはその逆。
駆り立てられるような、エモーショナルな気持ちにさせられます。
(ランディ・マイズナーのいた、「ホテル カリフォルニア」の頃までの印象です)

アルバムでいえばイーグルスファーストは大丈夫なんですけど、それ以降の曲は、静かなバラードであっても、聴くと心がざわついたり胸がいっぱいになってしまうんです。


イーグルスの静と動は、書いてみたいテーマでした。
私の個人的な感覚ですが、結論からいうと、イーグルスの曲は、「静」も「動」なのです。

私がイーグルスをリアルタイムで聴いたのは「Take It To The Limit」からと思ってましたが、記憶を辿ると、「我が愛の至上(The Best Of My Love)」あたりから耳にしていた気がします。
サードアルバムからシングルカットされ全米1位になった曲なので、当時ラジオで頻繁にかかってたのでしょうね。FENなどで。

その後のシングル「呪われた夜」と「いつわりの瞳」も、ラジオで聴いていたと思います。

そして決定的にイーグルスを好きなったのが、ランディの歌う「テイク・イット・トゥ・ ザ・リミット」を聴いて、でした。
1975年のことです。

それが思春期だったことも、影響してるかもしれないですね。
イーグルスを聴くと、感受性をいたく刺激されてしまうのは。


バンドのエネルギーは、個々の才能が集まって作られるもの。

多くのスーパーバンドがそうだったように、イーグルスも和やかな人間関係のバンドではなかったですが、そのフラストレーションも関係してるのでしょうか・・・。

才能とパワーのある者が生き残っていく。
だから作られる曲たちも、パワーがあるのかもしれないですね。


中期のPOCOがごくごくと飲めるミネラルウォーターだとしたら、イーグルスはアルコールかな。
潤いと高揚。
どちらも素晴らしいです。

何かと比べられるイーグルスとPOCOですが、ランディとティモシーが在籍していたバンドということもあり、私もいろんな思いで聴いてしまいます。

POCOの明るい曲は、収穫祭のお祭りみたいに(出たことないけど)、くったくなく楽しいです。
アップテンポな曲でも、リラックスできます。
アメリカでは、POCOはカントリー・ロックの代表格なのだそう。

イーグルスは明るい曲でも、突き刺さる何かがあります。

歌に関していえば、素晴らしいメロディはもちろんのこと、ドン・ヘンリーの独特のハスキー・ヴォイスとクールで卓越した表現力、グレン・フライのナルシズムと時折の炎のような歌声、そしてランディの力強いハイトーンヴォイスでの最強バックヴォーカル・・・それらが出会う時、生み出される爆発力がすごいですよね。


この話題は尽きそうにないので、今回はこのあたりで。
曲に行きます!

イーグルスの静と動。

心が揺さぶられてしまうから、静でも動の曲。
たとえば穏やかな曲調の「After The Thrill Is Gone」は、熱を失ってしまった恋人たちの孤独のようなものを歌っていますが、なんだかホントに終わっていくようで、悲しくなってしまう曲かと。

ランディがバックコーラスで『 wow woh 』と歌うところなど、心の中に鐘があるとしたら、なにげに打ち鳴らされてしまった気分になります。

歴史的な名曲「ホテルカリフォルニア」も、ミドルテンポの余裕ある曲なのに、とてもエモーショナル。
イントロの静けさとエンディングの突如あふれ出るような躍動感の対比も素晴らしく、まさにイーグルスの静と動が感じられる曲ですね。



After the Thrill is Gone



Hotel California