RANDOM

 

  日本の保守と性質の違う米保守派

 

現在戦時中のウクライナから訪米し、21日、バイデン米大統領と首脳会談と米議会の上下両院合同会議での演説をこなしたウクライナのゼレンスキー大統領。

日本では歴史的だという部分を含めて、称賛の声ばかりが聞こえますが、我が国の同盟国アメリカでは実は状況が違います。

米保守派の基本スタンスが端的に表れているツイートをいくつかご紹介します。

 

1)

 

①コラムニストのベニー・ジョンソン氏:『この画像が2022年のアメリカを要約している。
我々のリーダー達はあなたのために戦っているのではない。グローバリズムのために戦い、外国の戦争資金にするためにあなたのお金を海外に送っている。
我々はいつアメリカファーストを再び掲げるのか?』

 

2)


② (※FOXニュース司会者で保守派に大人気の)タッカー・カールソン氏:
『ゼレンスキー氏はストリップクラブのマネージャーのような見た目でDCに現れ、お金を要求する。我々の高齢化したリーダー層が、崩壊しつつある我々の経済から、何十億ドルものお金を彼に渡すだろう』

 

3)

 

③活動家・ラジオホストのチャーリー・カーク氏:『ウクライナはアメリカではない』


元々、米保守派は政府にコントロールされるのが嫌いで小さな政府を求めます。日頃から、減税、社会福祉反対、監視社会反対、(政府から押し付けられるという意味での)ワクチン反対、(自分で身を守るための)銃武装の権利の主張、等々を行っています。ですから、特に今、アメリカの経済が酷い状況にあるというのに、それでも尚、自国民への支援ではなくウクライナへの支援を続けるというバイデン政権の姿勢はよく思っていません。ただでさえ税金に反対ですので、アメリカ人の血税を他国に使い続けるのはおかしいという論点をベースにした自然の流れと言えます。

もうどれくらいになるでしょうか、ゼレンスキー氏がアメリカにお金をねだるインターネットミーム(風刺)が長い間流行っている程、米保守派の中でウクライナ支援を良く思っていない層が確実に存在します。アメリカは諸外国の武器庫でもATMでもないんだと言わんばかりの嫌がり方です。
※私はきちんと調べていないので、反対勢力の割合の程は分かりません。

逆に言えば、日本が軍事的に独立しようとしている姿勢も、トマホークミサイルを『買おう』としているのも、米保守派にすると良いことなのではと考えられます。アメリカに助けてもらっても、一方的に頼らない姿勢どころか、独立の方向だからです。
ただし、一番怖いのは、急に東アジア情勢が悪化し、米軍の犠牲が出て、財政的支援もかさんでくると、それこそ手を引けと保守派が主張し出す可能性がある点です。
GDP世界11位の対ロシアと違い、対中国の場合は、『世界の覇権争い』の側面が一番大きいので、アメリカ人の当事者意識は強いとは思います。しかし、安心は出来ません。

今は『帝国主義の逆襲』が指摘される世の中です。世界は真っ二つです。寧ろ、数に着目すれば、実は独裁国側の方が多いです。故に、国連の決議でもあちら側が勝ってしまう状況です。先進国の多い自由主義国側の力は、我々の想像とは裏腹に限られていますし、専門家たちが指摘しているように、国際法が今までのように力を持たなくなるという厳しい方向に傾いています。
ですから、ここで自由主義国が連携して、ロシアや中国といった独裁国側を抑えたいところなのですが、一方的にコストが出ていくばかりで国内が潤わない状態が続くと、米保守のような不満が出てくるわけです。優先順位を含め、政治は本当に難しいと感じます。

 

日本には言うまでもなく日米同盟がありますし、日頃から密に歩調も合わせていることもあり、『現政権=アメリカ』と安心して捉えがちです。しかし、『アメリカ』は、国内が方針の違いで常に揺れているので、注意が必要です。
現に、何故このタイミングでのゼレンスキー氏の訪米が行われたかといえば、来年一月からアメリカの連邦議会勢力がねじれるからだと言われています。上院では民主党50議席、共和党49議席で民主党が過半数である一方、下院は民主党213議席、共和党222議席で共和党が過半数なのです。それで、民主党の思い通りにいかなくなるわけです。ですから、バイデン氏・民主党側としてはその前、具体的には23日までにウクライナ支援の予算成立をさせてしまいたいという背景があります。
※参照: 『米、ウクライナ支援に6兆円 23日までの予算案成立目指す』(時事通信):

 

ところで、私がTwitter上で、ゼレンスキー氏の今回の訪米をどう思うかとフォロワーに投げかけたところ、ほとんどが否定的な見解でした。

 

いくつかを挙げるとこうです:

『エリートは我々の金を奪って何でもやりたいことをやるんだ』、『マネーロンダリングだ』、『🤮 』、『我々がノーと言うまでゼレンスキー氏はお金を求める』、『ふざけている』

 

一方で、一般的な人々はこうだろうなと思う象徴的な返信もありました。

 

 

『演説は見なかったよ。状況に十分詳しくなくて、強い意見は持っていないよ』

 

他にも首脳会談や演説を見ていないという声がありました。

 

政治に関心のある日本人は、諸外国のことに非常に興味があり、政治的偏りはさておき、ワイドショーやニュースなどでも事細かに特集するのも手伝って、意外と世界の動きに精通しているところがあります。しかし、これはアメリカ国内では当たり前ではありません。

アメリカ国内の温度差、日米の間の温度差には外交上、気を付けたいところです。

 

そもそも論ですが、米保守派の中で現在ホットな話題は、Twitter暴露ファイル、TwitterとFBIを始めとする民主党政権・勢力との癒着、ファウチ博士とワクチンなど、国内ネタが主です。日本国内が統一教会問題や汚職事件、人事問題、増税問題を巡ってヒートアップし、国外の問題に目が届かなくなるのと同じ現象です。


ですので、何より気を付けたいのは、日本が、アメリカに安全保障も経済も現状頼っている状態であり、アメリカ国内の情勢把握に努めないと命取りになるという点です。
日本人としての意見を持つことは重要ですが、まずは時代と共に変化している国際情勢を見極め、客観的で冷静な情報収集に注力せねばなりません。

 

=====

 

🌟各SNSを使っています。フォローお待ちしています。

 

Twitter:

▶︎ https://twitter.com/randomyoko

 

YouTube:

 

Facebook:

▶︎ https://www.facebook.com/yokomada

 

Instagram:

▶︎ https://www.instagram.com/randomyoko/

 

Gettr:

▶︎ https://gettr.com/user/randomyoko

 

#Suzuri (物販)ストアを始めました

 

- 石井陽子/Yoko Ishii/randomyoko/ランダムヨーコ

- 夫 石井英俊/Hidetoshi Ishii