素人のアクリル画メイキング | 乱歩酔歩--Random Walk official blog--

素人のアクリル画メイキング

どうも遊木です。

久々にメイキング回です。

 

現在、9月7日COMITIA153に向けて準備中ですが(今回は『横浜創作オフ会』名義で参加します)、超々久しぶりのイベント参加ということで、6月ぐらいからコツコツ準備を進めていました。

おおよそ出品物の準備が整ったので、1週間前からSNSでも紹介を始めています。

 

 

ということで、私が6~7月頃制作した、COMITIA用アクリル画のメイキング紹介です。

(本能のまま塗ったので、特に注目ポイントはない気がする……)

 

 

 

 

 

~アクリル画メイキング~

 

 

実は私、まともにアクリル絵具を習った経験がありません。

先に油絵具から入ったので、アクリルの速乾性に翻弄されて、しっかりとした作品は人生で1~2枚しか描いていない筈。

もうこれは「初めまして!」ですね。

 

というわけで、今回は道具を揃えるところから始まるのであった……。

 

 

□使用道具

〇キャンバスボード

キャンバスの描き心地に近く、本物ほどかさばらない、両面使用できて結構丈夫、ということで今回初めて購入してみました。

サイズは273×220mmです。

500円はしなかったと思うので、本物のキャンバスを購入するより財布にも優しいです。

 

 

〇アクリルガッシュ絵具

安定のホルベイン12色と、アクアブルーライトアプリコットだけ個別買いしました。

ターナーと迷いましたが、まぁ一旦過去に使用したことがあるものを……ということで。

 

 

〇筆

筆は手持ちのものがひどすぎたので、新しく3本ほど買いました。

特に拘りはなく、使いやすそうな太さのものをチョイス。

 

 

〇パレット

片付けが楽なので、紙パレットを購入。

大量塗りするときは陶器を使用しましたが、こっちは自前の物です。

 

 

〇コピック アクレア

構想段階だと主線をペン入れする可能性があったので、アクリルの上からしっかり描けるペンが欲しくて購入しました。

今回はあまり使用しませんでしたが、アクリルの上からでも滲まず透けず、使いやすい印象です。

 

 

〇チャコペーパー

いわゆる転写シートです。

こいつの存在を思い出したことにより、下描きが最速で終わりました。

最近のは洗って再利用できるらしいですよ。すっげー!

 

 

 

□エスキース

エスキース、下絵まではデジタルを使用しました。

チェスボードということで、当初はキング(県庁)、クイーン(税関)、ジャック(開港記念会館)の三塔をメインにする予定でしたが、今回は認知度を考慮してザ・横浜っぽいものをチョイス。

 

 

「ミニチュアな横浜の街をチェスボードっぽくする」というアイデアは、以前↓↓を描いたときに「こういう系のシリーズ絵沢山描こう~」と考えていたので、すぐに固まりました。

 

 

 

□下絵の転写

下絵を出力したら、チャコペーパーを挟んで転写していきます。

なぞる時は、今後繰り返し転写することを予測して、何となく「n回目の転写」を可視化できるように3色ボールペンを使用しました。

 

 

見えづらいですが、こんな感じになります。

 

 

 

□肌を塗る

まずは肌を塗りますが、一旦いくつかの肌色を作ってイメージを固めます。

 

 

この時点で肌の基礎色、影1、影2程度の色味をざっくり固め、追加の影や光はアドリブです。

今回は、基礎色にはライトアプリコットをそのまま使い、メインの影はバイオレットを追加したものを使用。

 

 

 

 

着彩は、基本的にどの箇所も、基本色ベタ塗り→追加転写→影→必要なら転写→影……光色の繰り返しです。

 

 

□顔のパーツ

目や舌などをぬりぬり。

元々は睫毛がある予定でしたが、「ほとんど髪につぶれるな?」と思ったので、すっぱり消しました。

 

 

 

□髪を塗る

肌と同様、まずは基本色をベタ塗りして、影と光の色を追加していきます。

今回は、ピンク(光)→水色(光)→濃いグレー(影)の順で描き入れています。

 

 

 

仕上げの一番強い光(白)を入れるか迷いましたが、今回は背景が真っ白の可能性が濃厚だったので、あえて白光は入れませんでした。

なんか画面が五月蠅そうだったから。

 

横浜の絵を描くときは、赤レンガモチーフの赤系海モチーフの青系でまとめることが多いです。

今回も、全体色のテーマはピンク+水色です。

 

 

□服を塗る

これまでと同様の塗り方でどんどん進めます。

観覧車の後ろは、どうせ潰れるからと最初は空白でしたが、途中で思い直して他と同様に塗りました。

 

 

 

 

 

 

襟の柄は、0.3mmシャーペンでうっすら下描きしています。

まぁ予想通り、最終的に青側はほぼ潰れましたが……。

 

 

□緑を塗る

ミニチュア街は、なんとなく玩具っぽさを意識して塗っています。

陰影はつけるけど、リアリティはあまり出さない、みたいな。

 

 

 

□山手の洋館

緑を塗った流れで、左の山手の洋館(外交官の家)を完成させます。

 

正直、めっちゃ息止めて描きました。

指と比べるとわかりますが、まぁまぁ小さいんだコレ。

 

 

 

□中華街エリア

中華街エリアは、朝陽門と龍を設置。

門の角度が気に入らなくて、何度か描き直しています。

 

 

龍を描く前に、一旦地面のチェスボードを塗りました。

チェスボードの色は、この後何度も修正で使うと分かっていたので、それぞれ多めに作って、ラップして保存しました。

 

 

龍はエスキースの段階だと緑でしたが、どうせなら中華街に吊るされているランタン龍と同じ色味にしようと、急遽変更。

モデルが気になる方は、中華街大通りに行って、視線を上にしながら歩いて下さい。

 

 

□マリンタワー、日本丸

次は駒に見立てたマリンタワーを塗ります。

チェスの駒っぽさを出すために縮尺は変えていますが、デザインはマリンタワーの写真を見ながら描きました。

 

 

 

日本丸も同様に、写真を見ながらノリで塗っていきます。

帆を広げた方が帆船っぽさが出せるとは思いましたが、画面右側が白すぎちゃうと思ったので、今回はやめました。

 

あと、船の向きは現実に則っています。

船首を手前に向けた方が見栄えが良いとは思ったのですが、この絵はざっくりと現実の配置を意識しているので、このようになりました

 

 

□観覧車、ランドマークタワー、インターコンチネンタル

俗にいうみなとみらいエリアを描いていきます。

どうしても白っぽいエリアなので、観覧車を色相環風にして色数を稼ぎました。

 

 

インターコンチネンタルの窓は、アタリを付けた後コピックアクレアで描き入れました。

 

 

□赤レンガ、オカピ

画面中央の茶色系統のモチーフを塗ります。

チェス盤の柄を見せたかったので、今回は赤レンガを1棟のみにしましたが、これは失敗でした。

下絵の段階で、どうにか1号館も2号館も入れて配置すれば良かった。

 

 

オカピはノリで入れましたが、なんか龍と友達っぽい雰囲気になった……。

 

 

□海

海は、塗る前に必要箇所をマスキングします。

 

 

そして、びゃあぁぁぁと本能で塗ります。

ここが一番本能オブ本能です。

どういう世界観なんだ、コレ。

 

 

 

白波まで描き入れたらマスキングを剥がし、必要箇所に白を追加します。

 

 

 

□影

最後に、各地の影を追加します。

こういうとき、デジタルは楽ですよね。

アナログの場合、影色は全部違う色を作るわけですから……乗算の便利さよ。

 

 

 

 

完成~!

 

 

背景をキャンバスボードのままにするか迷いましたが、最終的に白で塗りなおしました。

 

 

めちゃめちゃ手探りで、アクリルにも翻弄されましたが、楽しかったです。

本当はもっと描き入れたいモチーフがあったのですが、作業時間が決められていたので、今回はぐっと我慢。

 

以前も言ったような気がしますが、「ミニチュアな横浜」というコンセプトは気に入っているので、また機会があれば同テーマで制作したいです。

 

 

 

この原画は、9月7日COMITIA153で展示、販売します。

展示を見に来て下さるだけでも良いので、当日は是非【東5 せ34a 横浜創作オフ会】のスペースまでお越しください。

現在、サークルの公式インスタを中心に、イベントで頒布するものを順次紹介中です!

こちらもどうぞ!

 

 

 

 

また現在、第14回横浜創作オフ会の参加者を募集しています。

すでに20人以上の参加が見込まれています。

様々な創作ジャンルの方がいらっしゃるので、興味のある方は幹事までご一報を!

 

 

 

aki