横浜の今昔
どうも遊木です。
初夏のような陽気が続いていますが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。
今回は、先月の活動報告で抜けていた出来事について触れようと思います。
約一ヶ月前になりますが、LOCAL BOOK STORE kita.で開催された「横濱今昔写真展」にお邪魔しました。
その名の通り、横浜の今と昔を比較した写真展で、現在でも名残がある場所から、まったく変わってしまった場所まで、様々な街の写真が展示されていました。(インスタに写真を更新しています)
また、大さん橋で開催されていた「MEMORIES OF THE PORT OF YOKOHAMA」写真展(横浜港振興協会創立70周年記念)にもお邪魔し、まだ観光地となるまえの沿岸部や埠頭の様子を見てきました。
ここ数年、素人なりに横浜の歴史や今昔について勉強している身としては、どちらも非常に興味深い写真展だったと思います。
横浜は、ペリー来航以降急加速的に発展した街で、その歴史は1859年の開港から数えると165年程度。 世界最古の国ともいわれる日本の中では、赤子も同然の歴史しかありません。
しかも、その165年の中で関東大震災と横浜大空襲を経験しており、震災前の建築などは数えるほどしかない。
短い歴史の中で2度も崩壊した街であり、戦後は都内よりも長くアメリカに接収されていたことで、復興が大幅に遅れた歴史もあります。 みなとみらいの沿岸からは、令和の世になったいまでも返還の目途が立っていない瑞穂ふ頭を臨むことができます。
そも、始まりからして“神奈川湊の肩代わりにされた”横浜は、時の権力者、自然災害、戦争など、ざっくりまとめて「歴史に翻弄された街」と言えるでしょう。
一方で、横浜市の現在の人口は東京23区に次ぐ380万人。 日本の中でも有数の発展した都市で、多くの観光客や企業が流入する場所でもあります。
私が横浜に来てから10年以上経ちますが、実際に街を歩いたり、歴史を勉強したり、写真展に行ったり、アーティストの作品を見たりして感じたことは、横浜の発展は、“とてもスピーディーで力押し”ということです。
京都や奈良のように、人の営み、人の歩みと寄り添いながら今の佇まいになった場所と違い、「歴史なんてあってないようなもんだ、とにかく栄えろ、とにかく復興だ」と、“時代に急かされた痕”がそこかしこにある。
壊れて、復活して、また壊れて復活して……この繰り返しと、「なるはやで栄える/復活するためなら、どんな文化でも呑み込んでやろう」という泥臭さが、今日の横浜を形作っているように感じます。
つまり横浜は、「ことあるごとに歴史に翻弄されるが、翻弄されたその勢いを動力源に発展した街」なのではないでしょうか。
(「歴史が浅い故の取り組み」もある街ですが、そちらについては、機会があったときにでも触れたいと思います)
深く考えずにお邪魔した写真展でしたが、どちらの展示も“横浜の在りよう”に思いを馳せる良いきっかけになりました。
規模として小さなものですが、とても良い刺激になりました。
あと話は変わりますが、LOCAL BOOK STORE kita.のコンセプトが単純に面白かったです。
詳細はwebサイトを見て欲しいのですが、書店員ごとに「店員のおススメ棚」があり、書籍を並べるだけでなく、自分なりのアレンジをして“推し”を表現していました。
あれ、良いですね。 アトリエとかあったらうちのサークルでもやりたいぐらい。
「今月の遊木のおススメコーナー」みたいに、各メンバーにスペースを与えて。
ちなみに私は今回、↓↓の本を購入させて頂きました。
というわけで、今後も横浜の今昔について、ちまちま勉強を続けていこうと思います。
aki