
効率の良い学習
須々木です。
すでに1月後半ですが、今年最初の投稿です。
学生の皆さんは受験シーズンですね。
先日は大学入学共通テストがありました。
東京、横浜は初雪を観測したそうで。
僕も大学受験当日に雪が降っていたと記憶していますが、ほとんど雪が降らないのになぜ受験の日は雪が降るのか・・・
――というのは本日の話題ではなく、単に効率の良い勉強についてつらつら思うところを書いてみようと思います。
RWのSNSでも触れていることがあるので知っているかもしれませんが、RWではしばらく「リベンジ義務教育」なるものを実施しています。
※詳しくは過去のブログ記事など参照↓
学校で主に扱うようないわゆる「勉強」を、効率的にこなすための秘訣などはあるのでしょうか。
学生時代は仕事に追われるわけでもないので、大人から見ればかなり時間をかけて取り組むという戦略が成り立ちます。
しかし、大人になってからふと「義務教育へのリベンジを果たすときは今!」などと思ったらそうはいきません。
〈時間をかける戦略〉は早々に破綻するはずです。
「勉強」と対峙する上では、ひたすら連想ゲームをしていくことが重要な気がします。
勉強して登場する様々な概念(単なる名称などを含む)を論理的にひたすらリンクさせていくことが大事でしょう。
リンクしていないものは忘れやすく思い出しにくいので、勉強した端からどんどん抜け落ちていきます。
よって、やったわりに成果を感じられない非効率な学習となるでしょう。
すでに自分の中で揺るがない知識体系、それこそ漫画やアニメの知識でも良いのですが、それらを起点にリンクさせていき、新たな勉強ジャンルを開拓していくイメージです。
ポイントは、無駄撃ちを恐れないこと。
大半の知識は、重要な知識を繋ぎとめておくための接着剤くらいに思っておいた方が良いです。
接着剤そのものに直接的な価値がなくても、それがなければ重要な知識が脱落して失われてしまいます。
同じような話ですが、学校における勉強でも、教科書に書いてある知識を繋ぎとめるためにもっとも大切なのは、実は一般教養という気がします。
一般教養そのものが定期テストで問われるわけでなくても、一般教養があることでイメージしやすくなり、覚えやすく忘れにくくなり、学習効率が高まります。
実際、昨今の生成AIの研究を通して、一般教養(常識)が果たす役割の大きさが明らかになりつつあります。
その意味で、小さいうちからお勉強ばかりしているより、いろいろな体験や交流を通じて広く学んでいくのが良いと感じます。
では、一見すると無駄かもしれない多くの知識を蓄えるために必要なのは何か。
これは結局、好奇心なのでしょう。
好奇心は、人類という生物を特徴づける要素の一つとも言われます。
実際、生きる上で必要ないように感じるチャレンジを繰り返し、それがやがて人類の発展につながっていったりします。
小さい子を見ていれば分かる通り、そもそも人間は好奇心が旺盛な状態でスタートします。
それが、つまらないことを押し付けられたりして段々好奇心を失っていったりします。
その意味で、結局、どこまで好きなことをやっていられるかが好奇心キープの秘訣であり、学習効率を高いレベルで維持するための秘訣という気がします。
「つまらないことをやらされる→好奇心を失う→学習効率が下がる→ますますつまらなくなる→さらに好奇心を失う→もっと学習効率が下がる」・・・というような負のスパイラルをいかに避けるか。
大人はどうしても「必要性」から思考をスタートしてしまいがちですが、大人でも結局、好きなものからスタートするのが効率的なんじゃないかと思います。
「好きこそものの上手なれ」と言いますが、これをもって「数学を好きになれ! そうすれば数学ができるようになる!」みたいな指導をする先生がいると思います。
でも、実際にはそうではなく「好きなものをやれ! そこから数学に繋がるものを見つけろ!」の方が妥当だし可能性を感じます。
その意味で、空気を読んで、好きなものと必要なものをリンクしてくれる先生というのは貴重です。
数学の面白さをどれだけ熱弁されても、生徒としては「この先生は本当に数学が好きなんだなあ」で終わるだけです。
(その先生そのものが面白かったり、好感度が高かったりする場合は、十分効果ありかもしれませんが)
好奇心はエンタメ性に通じるところがあります。
人々の興味を引くものがエンタメであり、ゆえに勉強はもっとエンタメであるべきだと思います。
エンタメの方向は多岐に渡りますが、少なくとも「つまらない」を可能な限り排除すべきでしょう。
そのために必要なのは何か。
それは「遊び心を入れるためのゆとり」。
特に学校教育では、教える側が死にそうだったらエンタメなどありえない。
かつて学習内容を減らす「ゆとり教育」が話題になりましたが、本当に必要なのは、教師サイドも含めた「遊び心を入れるためのゆとり」なんだと思います。
大学というのは、ある程度ゆとりがある世界です。
まさにモラトリアム。
だからこそ思い付きが化学反応を起こし、日々のエンタメやクリエイティビティにつながります。
あの感覚が、大学だけでなくもっと社会全般に実装できると良いなと思います。
Random Walkは創作サークルとして、始動時より「楽しむ」というのを中核概念の一つに据えています。
よって、全員が死ぬほど何かに追われるのではなく、サークルとしてうまく「ゆとり」の要素を残しておきたいです。
そもそも創作をやる場合、世の多くの人が無駄だと思うものだって貴重なネタになったりします。
無駄を無駄と思わず生きていきやすい人種なわけで、その点で、学びの場としても使い勝手が良いものだと感じます。
というわけで、引き続きいろいろ学んで楽しくやっていきましょう。
sho