ラーゲリより愛を込めて | 乱歩酔歩--Random Walk official blog--

ラーゲリより愛を込めて

 

どうもこんばんは霧島です。
最近マジで末端冷え性が加速していてヤバいのでついに養命酒を買いました。
飲んでみたいと思いつつずっと服用したことはなかったんですが、あまりの手の冷たさに周囲に心配され始めてる気がするので…


さて、話は変わりますが先日観た映画、「ラーゲリより愛を込めて」がとても良かったのでその感想を書いていこうかなと思います。

これから観に行くという人はあとで読んでね。内容にも触れてるので。





まずはYouTubeから予告を…
 

 

 


あらすじ:舞台は第二次世界大戦終了後、1945年のシベリア。ソ連軍の捕虜となった山本幡男(やまもとはたお)を含む多くの日本軍兵士が、強制収容所(ラーゲリ)に抑留されていた。
日本に大切な人を残し、極寒の地でわずかな食糧しか与えられず、強制労働を強いられて絶望していく人間が多い中、山本は帰国(ダモイ)の日は必ずくるから希望を捨ててはいけないと訴え続ける。次第に、山本の仲間に対する優しさや希望を見失わない姿に周囲も勇気づけられ状況も良くなっていく。葉書で日本とのやりとりが許されるようになり、家族が生きていることを喜ぶ山本だったが、その身体は病魔に侵され始めていた。


あらすじはざっとこのような感じです。

冒頭結婚式のシーンから始まるのですが、そこからすぐに状況が一変します。まさに天国から地獄。

家族と離れ離れになり収容所へ向かう列車の中で山本幡生は1人歌を歌うんですよね。
これからどうなるんだろう…とそこにいる全員が暗い顔をしている中で1人Oh my darling Clementineを。
まさに戦っていた敵国の歌です。

もちろん同じ場所にいる兵士の中にはあからさまに嫌そうな態度を取る人もいましたが、ハーモニカで伴奏する青年がいたりもするわけです。
私はこのシーンで、この映画における山本幡男という人物にぐっと心を掴まれた気がしました。

後に作中で何度も繰り返される、希望を捨ててはいけない、序盤でまさにそれを体現しているシーンだなと思いました。
わかりやすく言葉で伝えることはもちろん必要ですが、やっぱり胸を打つのはその信念があるからこその「行動」の部分なのだなと感じます。

仲間が倒れれば助けようとするし、何者にも屈しない姿は劇中の仲間だけでなく観ている観客にも勇気を与えます。でもそれだけじゃなく、裏切りなんかによって山本さんが希望を失うターンも来るんですよね。誰もが極限の状況で、皆んなが生きるのに必死。でもそれでも新たな希望を見つけて繋いでいく…


生きていくのには希望が大事で、でもそれはみんなわかっていて、それでも希望が失われることはきっとあるんですよね。
心の拠り所ともいうべき希望、それを失った時どうするか。どう生きて行けるのか。

胸に深く刺さるとともに考えさせられる作品でした。


戦争についての作品はどうしても恐ろしさがまさってしまってなかなか観る機会をもてない私ですが、この映画はどんなに悲しいことがあっても最後に希望が胸にともるような作品になっていたなと思います。
実話が元になってはいますが、最後のたたみかけなどは映画としてのカタルシスもしっかりあって良かったです。
そして「過去の戦争の話」として描くだけではないところも個人的にははっとさせられました。


加えてエンディングもとても良かったです。
「ラーゲリより愛を込めて」という作品を非常に的確に表してる曲だなと感じました。

 

 


この曲が完成した時、作詞作曲をされたMrs.GREEN APPLEの大森元貴さんは映像を観てないというんだからすごいですよね…
汲み取り方が…

作品を観終わったあとの希望の一端を担ってくれていたのは間違いなくこの曲だなとも思います。

こうしてみるとやはり映画…というか映像の持つ表現の幅は本当にすごいなと思わざるを得ません。この、全てを味方につける感じ…どれもが合致した瞬間放つエネルギーというのが確かにあって、それはなかなか漫画だと難しい領域だなと思います。もちろんアニメはまた別の話…


というわけで先ほども言ったように、私は避けがちなジャンルだったのですが観てよかったと思ったので久しぶりに映画のことを書きました。
気になった方はぜひ劇場でご覧いただければと思います。

全然触れなかったけど俳優さんたちもとても…本当にとても素晴らしかった…


したらば!

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