8月の活動報告
どうも遊木です。
ここ数日は涼しくて過ごしやすい日々でしたが、今日からまた暑くなりそうな予感です。
というわけで、今月の活動報告を。
※現在放映中の映画のネタバレがあります。ご注意ください。
□漫画制作
ネーム作業に入りました。
これは毎度のことですが、ネームは冒頭6~8pぐらいが一番苦労します。
世界観、主人公のキャラ性、作品の雰囲気を、このあたりでガッと固めないと、読み辛い漫画になる印象があるので、私はとにかく冒頭の数ページを丁寧に作ります。
「ここが転がると、その後は進みが早くなる。多分」って自己暗示しながら。
タイセツ、ジコアンジ。
その他には、引き続きパルクールの動きの研究をしたり。
そろそろパルクールだけじゃなくて、BMXの動きも研究したいんですが……これは自転車の構造の勉強も必要なので、ちょっと尻込みしている感はある。
あと、あまりにもカラー絵を描かな過ぎなので、こっちもどうにかしたいとは思っています。
本当にね、カラーはね、あっという間に自分の描き方を忘れるのよ……。
□映画鑑賞
〇「ジュラシック・ワールド/新たなる支配者」
過去作を見直してから観に行きました。
個人的にはジュラシックシリーズというより、他の作品を見ている気持ちになりましたね。まぁ、前作ラストで世界を広げてしまったので、ある程度予想はしていましたが。
あまりにも初代が完成されているので、どうしてもそれと見比べてしまう。もうこれは懐古厨と言われても構わない。
初代シリーズ・新シリーズのキャラの邂逅は、それなりにムネアツでした。
しかし全体的に没入感が弱く、表面的なエンタメの継ぎ接ぎという印象が強い。
初代シリーズとのオーバーラップ、沢山の恐竜達、迫力の映像、どれも一見引きがあるように感じますが、なんというか、作品の哲学が見えない。
日本人が聖書に馴染みがないというのもありますが、じゃあ「世界で一番読まれている書物が、今作の哲学です」といわれれば納得するかというと、そんなことはないと思う。
聖書ネタなんて古今東西あらゆるところで使われているのだから、そこに“別の何か”を貫かない限り、単なる「聖書あるある」を描くだけになってしまう。
例えば、少し前に『平家物語』のアニメシリーズと映画が放映されましたが、これらの作品はその知名度に胡坐をかかず、何ならその知名度を逆に利用して、新たな切り口で作品を表現していました。
自国の作品を持ち上げたいわけじゃないけど、好きなシリーズだっただけに、独自の哲学も、新たな切り口も感じられなかった今作には残念な気持ちになります。
総括すると、恐竜好きさんには楽しい映画。
あとは、とにかく大団円を見たい人のための作品、という感じでしょうか。
〇「トップガン マーヴェリック」
これも過去作を見直してから観に行きました。
これは面白かった。
何様だよ、と言われると思いますが「アメリカ、まだこういう映画作れるやん!」という気持ちになりましたね。
かといって古臭さは感じない不思議。1986年版の物語を前提に、しっかりと“今”を描いている印象です。
あと、1986年版で感じていた“飛行中のキャラの見分け辛さ”もしっかり解消されていました。
『ブレードランナー 2049』にも感じましたが、“数十年の時を超えての続編”タイプの作品で、前作より面白くなっているものは、総じて「“今”を描きながらも作品の信念は曲げない」を徹底している気がします。
“今”を描くことだけに固執してもダメだし、“今”を無視しても鑑賞者には刺さり辛い。そして、同タイトルでやる以上、やっぱり作品の“芯”は貫かなくてはいけない。
この辺の調整が難しいのでしょうが、今作はこれらのバランスが非常に良かったです。おまけに、いわゆる“映画館で見たいタイプ”なので、リピーターも多そう。
かつて洋画に感じていた「うわー!映画面白い!」という気持ちが蘇りました。
あとこれだけは言っておく。
絶対に1986年版を知らない人は、そっちを見てから行くんだぞ。約束な。
〇「ONE PIECE FILM RED」
これは、なんとも言えない気持ちになりました。
「まぁ面白いけど……うーん?」となる作品。
Adoさんの歌唱力は想像以上にすごかったし、挿入歌も好き系、歌と合わせてのバトル演出もカッコ良かった、何よりシナリオや設定が私の好み。
でも、ワンピースでやる必要あった?という気持ちになるというか……。
私、『オマツリ男爵』を見たとき「えー!ワンピでやるのはどうかと思うけど、面白い!」と感じたんですよ。うる星やつらの『ビューティフル・ドリーマー』も同系統です。
私は多分「原作好きな人は絶対怒るだろう、でも作品として面白い」を許容できるタイプだと思うんですよ。
だから今作は何が駄目なんだろうなぁと考えたのですが……いまいちわからない。
中途半端だったのだろうか?もっと突き抜けて監督の色が出てれば、それはそれ、これはこれの精神で楽しめたのか。
もしくは、「シャンクスの娘」という設定が駄目だったのか。
確かに、この設定だと“これはこれの精神で楽しむ”が通用しない気もします。
あと、どうしてもシャンクスがウタを島に置いて行った理屈に納得できない。
ウタの犯した罪をかぶり、もう一緒にはいられないとなったとしても、トットムジカが存在する、壊滅したエレジアに置いて行くのはどうも解せない。
ちなみに「育児放棄やん」とも思ったけど、それについては原作でもいっぱい存在しているのでツッコミはなしの方向で。
とはいっても、バトルは見応えがあったし、キャラデザも良かった。
なので「面白かったけど、納得できない点もある作品」と言ったところでしょうか。
個人的には、SWを超えるワンピ映画をいつか見たいなぁと思います。
□BankART 展覧会
〇「Art Table キング軸・アートテーブル審査展」
Stationの方で開催された展覧会です。
みなとみらいのキング軸にアートテーブルを設置し、テンポラリーなコミュニケーションの場を提供する、というような企画の“審査展”です。
審査なので、会場にアートテーブルがあるのではなく、パネルでの企画説明がメイン。この中から選ばれたものが、後々キング軸で実際に設置されるようです。
キング軸は普段から良く活用する道なので、私も投票してきました。どの企画が選ばれるのか今から楽しみです。
〇松本秋則 + 松本倫子 「Bamboo Paradise」
KAIKOの方で開催された展覧会です。
メインは外に展示されており、音と影を楽しむのが醍醐味な作品だったので、夜に見に行きました。
竹の音はやはり日本人に馴染みます。レンガと竹が意外と合う、という発見もありました。
詳しくは、インスタに更新してある写真を見て頂ければと。
□みなとみらい 恐竜ワールド
ジュラシック・ワールドを観に行くときに、ついでに回ってきました。
マークイズやランドマークタワーに、動く恐竜の模型などが展示されていました。
結構リアルで(といってもリアルの恐竜を知らんが)面白かったです。
夜中に、薄暗い中で見たら結構ドキッとしそう。
動くティラノサウルスの動画をインスタに載せています。
□その他のインプット
偶然見たい映画が多かったのもあり「8月は新作インプット月間だ!」と決めていました。
最近新作のインプットが圧倒的に足りていなかったし、丁度良いか、と。
というわけで、映画だけでなく新しい漫画もいくつか読み始めました。
その中で面白かった2点をご紹介。
〇「満州アヘンスクワッド」
これは須々木氏に勧められた作品。
スピード感のある出だしじゃないし、かなり重い題材なのに、ぐいぐい読めてしまう作品です。
“満州”というだけあって史実を元に進められる話ですが、描写が巧みで非常にリアリティがある。
ボックスを多用しなくても、この時代の文化がしっかり表現されているのがすごいです。
そして漫画っぽい派手さはないのに、「良いキャラだなぁ」と思わず唸りたくなる良キャラばかり。
“スクワッド”とは軍事用語で「部隊」、英語圏のスラングとしては「部隊のように固く結ばれた関係」という意味らしいです。
まさにキャラたちの関係がこの通りで、カッコいいんですよね。
これは漫画を集めていこうと思います。
〇「フラジャイル」
いわゆる医療漫画です。
2016年にテレビドラマ化もされているので、それなりの知名度かもしれませんが。
医療ものというと、どうしても外科医がメインの話が多い印象ですが、今作の主役は“病理医”。
ざっくり言うと、患者に治療を始めるために、なんの病気かを“決定する”仕事です。
多くの医療漫画は、患者とのヒューマンドラマや院内の派閥のあれこれを描く印象ですが、今作はそれらも描きつつ、「なんの病気かを決定する」に焦点を当てています。
なので、医療もの独特の重さが薄く、ミステリーのような読み応え。
病気を見つけるところまでをメインに描き、「病気がわかればやりようがある。ここから先は担当医の仕事」というスタイルが新鮮で面白いと感じました。
それなりの巻数が出ているので、ゆっくり追い掛けていこうと思います。
以上、今月の活動でした。
aki