天官賜福の話しようと思ったら魔道祖師の話してて、最後は表現の話になった。
どうも遊木です。
引き籠り&原稿中の割にブログのネタがないわけではないのですが、どれも「もっと時間あるときにしっかり書きたいな~」というネタなので、なかなか載せられない……。
取り合えず、修羅場?そんなの関係ねぇよ、というノリで突撃した『大ベルセルク展』については、諸々抱えている仕事を片付けてすっきりしてから感想をあげたいと思います。ベルセルクについて、片手間で語れる感想など……ない!
ただ立体物めちゃめちゃ良かったので、一枚だけ写真あげとくね?
くりパック!
さて、ネタがないわけではないと言いつつ、軽いブログ用のネタはそんなにないんですよね。(ややこしい)
というわけで、丁度数時間前に最終回を迎えた『天官賜福』についてでも。
この作品は、以前もブログで紹介した通りBL小説をもとにした中国のブロマンスアニメです。やや前に私が騒いでいた『魔道祖師』と同作者の作品ですね。
『魔道祖師』と違い、吹き替え版アニメ12話分以外はまったく知識がないので浅い感想になりそうですが思ったことをいくつか。
まずアニメのクオリティーは魔道祖師より高いと感じました。特に1話は劇場版並みの美しさだな、と。中国版EDをBGMに、太子殿下の過去をダイジェストで流す部分は「おお…!」となります。色彩と光の使い方がとても良い。
魔道祖師も、現在本国で放送している完結編は一期と比べてかなりクオリティーが上がったなと思いますが、結構気になっちゃうのがセル画の使いまわしがあまりにも多い点。これだけは本当に残念だ……。
世界観は魔道祖師と同様、歴史ファンタジーですが、登場人物の多くが数百年を生きている存在なので、いろいろスケールが違ったせいか既視感は薄かったです。「200年前のことなんてあまり憶えてない~」みたいな会話が普通に出てくるからね。神様の感覚だ。
ただ、個人的には魔道祖師の方が好みかなと思いました。
殿下も魏嬰も既存のルールに縛られず、己の義に準ずるという姿勢は同じなのですが、殿下は魏嬰より鷹揚な性格なので、ハラハラドキドキ感が薄いんですよね。あと三郎が最初から「殿下しか勝たん」状態なので、魏嬰と藍湛のようにすれ違い、悲劇を挟んでようやく心を通わす……という流れがなく、「なんで…なんでだよぉ!!」という、しんどい感情にならない。いや、もしかして今後あるのかもしれませんが……いや、やっぱり三郎が殿下に冷たく接することはないだろうな。
ただ、アニメ化された部分は本題に片足もツッコんでいない気がするので、普通に続きが気になります。人面疫についてとか、白衣禍世についてとか。というわけで、天官賜福は今後に期待という感じ。あと、相変わらず女性キャラが良いです。
なんでしょうね。主人公を襲う悲劇の規模は天官賜福の方が大きいのかもしれませんが、魔道祖師は主人公の追い詰められ方がエグいんですよね。公式が「#魔道祖師しんどい」を作るのもわかる。
余談ですが、魔道祖師のアニメ放送中、「#魔道祖師しんどい」のタグを「萌え故のしんどい」と勘違いしていた初見勢が、だんだん「これ、ガチのしんどいやん……」と青ざめていくのを古参勢が生ぬるい視線で眺めている感じが面白かったです。
BL→ブロマンス表現については結構がんばってるイメージでした。どう見ても三郎、殿下のこと好きやんと言いたくなるセリフや目線の演出が多数見られます。むふふ。
これがOKなら魔道祖師ももっと頑張れよ!と言いたくなりましたが、この頃は魔道祖師のアニメは2期までの知識しかなかったんや……完結編、忘羨要素しゅごい。
アニメスタッフのサービス精神が大爆発したのか?と思いましたが、どうも監督曰く、2期までの二人の交流があったからこそ、3期の二人はあの距離感なわけで決してサービスではない、的なことを言ったそうな。真偽のほどは定かではありませんが、これが本当なら、監督……推せる。(ゲンドウポーズ)
先日、中国でのBL表現規制が話題になりましたが、今のところ本国のファン曰くほとんど影響はないそうです。中国より日本の方が過剰に反応した、みたいに書いている人もいました。
その辺の真偽もちょっとわかりませんが、ただ、表現の自由を制限する流れは今後も進むのかなぁとは思います。浅い知識で外国のことをとやかく言うのは控えますが、このような話題に触れると良くも悪くも放任主義の気がある日本は、創作者にとっては恵まれた環境なんだろうとは思いますね。
去年制作した漫画「Good-bye wolf」は“表現の自由”について言及した作品でした。
そのとき「現在の日本で、表現の不自由を感じるか?」というアンケートを取ったのですが、「不自由を感じない」と答える人の方が多く、さらに興味深かったのは「不自由と感じる」と答えた人の多くは自身が創作をしない人でした。
もっと細かく調査したら興味深い結果が出そうな気がしますね。
日本でも定期的に、この表現は性の搾取だ、悪影響だ、というような話題が出てきます。社会で生きる以上、何事も一定のルールが必要であるとは思いますが、過剰に反応する人に対しては、じゃあ誰も傷つかない、傷つけないものがこの世に存在すると本当に思っているのか?と問いただしたくなるのが本音です。
5年後、10年後、世界の表現の自由に対する見解がどうなっているのかはわかりませんが、願わくば創作者の生きやすい世界であってくれればなぁと思います。
aki