最近好きな漫画の話。 | 乱歩酔歩--Random Walk official blog--

最近好きな漫画の話。

どうもこんばんば霧島です。

そういえば自分が読む漫画についての記事をあまり書いてないなと思ったので、今日は最近読んでいる漫画について書こうかなと思います。

敬称略すいません。


休日のわるものさん 著 森川侑
地球を侵略せんとする悪の組織の幹部(わるものさん)が主人公ですが、メインで描かれるのはタイトルの通り、彼の休日の過ごし方です。普段はそれはもう恐ろしい出で立ちなのですが、一転休日になるとその重そうな武装を解き人間に紛れ休日を最大限謳歌します

本来当たり前になされるべきことがなされない、それが当たり前になりつつある昨今、疲れてくると色々な感覚が麻痺していくように思います。休みは自分なりに休むこと。それは例えば家でゴロゴロする休日であったり、動物園にパンダを見に行く休日であったり様々だと思うのですが、わるものさんがそれはもう素晴らしく素敵な休日を過ごしてるんですよね。
温かいエピソードと絵柄も相まって、癒されること間違いなしです。ゆっくり過ごしたいお休みの日にぜひ読んでみてください。
元々はこの作家さんをTwitterで拝見していてファンになったのですが、この他にも男子高校生と女性作家の心温まる関係を描いた「ひるとよるのおいしい時間」や少女漫画誌で隔月連載の双子にまつわる物語「ジェミニ」などを描かれています。Twitterで時々描かれる魔女と弟子のお話もすごく好きなのでいつか書籍化してくれないかな…と思っています。


村井の恋 著 島順太

ちょっと様子のおかしい男子高校生村井くんが担任の先生に猛アタックするラブコメです。ここだけ聞くとよくありそうな感じですが、各キャラクターの、生きてる感が強いところが個人的にものすごく好きです。勢いが素晴らしく若さを感じると同時に、各キャラクターがそれぞれの人生を生きてきた中で今の人間になっていることを絶妙に感じさせるので、一体過去に何があったんだ…とますます各キャラクターに引き込まれます。
セリフまわしも独特で、言葉の組み合わせの面白さや新しさを感じました。

そして単純に村井くんがものすごく純粋で一直線なのが見ていて気持ちいいです。もうまさにタイトルの通り分かりやすいです。ノンストップで笑わせにかかってくるので失念しがちなのですが、一から十まで常に村井くんは本気で恋をしているので応援せずにはいられません。
村井くんを取り巻く他のキャラクターも、驚くほど冷静な客観性を持っているかと思えば、それを飛び越えておかしな言動をしていたりする。でも恋ってそんな風になるよなと妙に納得してしまいます

キャラクターを作るに当たって実在の人物をモデルにすることはままあるかと思うのですが、この作品で島先生はそのタイプのキャラ作りをされている様で、キャラがたっていることになるほどと思いつつ、私も周囲をきちんと観察する目を養わなければなと思った次第です。
その独特なセンスはこれからも殺さずにいて欲しいなと思える作家さんです。



クールドジ男子 著 那多ここね

パッと見はクールなのに色々なドジをやらかす男の子たち(成人含む)のお話です。
ギャップ大好きな私が落ちないはずないのであった……。
メインのキャラクターは名前に一から四までの数字が入る男性です。それぞれ面識はなく、共通点は皆何かしらドジな一面を持っているということ。やらかすドジは同じでも(実際はそれぞれ色んなバリエーションでドジりますが)リアクションや捉え方がそれぞれ違うのが良いところです。
定期的に自分がやらかすことも稀にあったりして強く共感してしまうのはここだけの話です。

彼らは世代も異なるのですが、徐々に絡み出すと、約束されたかのようにかわいいが大爆発してます。ちょっとクスッとしたい時なんかにどうぞ。

そして書き忘れてましたが本編はカラーです。こちらの作品は元々ネットで話題になっていたもので、グッズ展開もとても早かったように思います。そこでは各キャラクターにテーマカラーがあるので、グッズもそれにならっています。アクリルスタンドやクリアファイルなどといったアイテムの他に、各キャラモチーフのくまのぬいぐるみの販売があったのが個人的にめちゃくちゃツボでした。あのくまさんは普通に部屋に飾っておきたいかわいさ… パッと見るとキャラクターグッズに見えるのにその実漫画のキャラクターものという…昨今のアニメなどではこの展開方法がよく使われる気がしますが、漫画も同じなんだなと思った次第です。


夢中さ、きみに。 著 和山やま

この作品は元々私が気になったものではなく、妹に激推しされたので発売前に作者さんのツイートで試し読みしたのがきっかけだったのですが…1話読んでの感想は、めちゃくちゃ面白いでした。
構成としては1人のキャラクターをめぐる短編が、2人分収録されている感じです。
1度読んでもらえば分かるのですが、全編を通して滲み出る独特の雰囲気をお持ちの作家さんです。
ギャグなんだけどパッと見ギャグと感じさせない、やりすぎて無い感じというか、「普通の会話感」がものすごく心地よいです。本人はクソ真面目にやっているんだけど、傍から見るとめちゃくちゃ面白い、あの感覚に近いものがある気がします。
そしてこれも塩梅がめちゃくちゃ好みなんですが、説明しすぎてないところも良いです。なんとなくそれっぽい雰囲気は随所にありつつ、でも明言しないので想像の余地がある。これは二次創作脳的なというか、妄想が捗るので私は大変すきです。このキャラクターはきっとあの時ああしてこうなったんではないか!?という部分が見えてくるキャラクターを描けるのは、漫画描きの端くれとしてものすごく憧れます。


女神降臨 著 yaongyi

こちらは毎週LINEマンガで連載されているのを読んでいます。(まだコミックスされていない)
はるか昔にTwitterで見かけて面白いな〜と思っていたのですが、少し前にLINEマンガで連載されていると知り、以降読んでいます。
美容大国韓国ならではというか、冴えない女子高生だった主人公がメイクでまるで別人に変わって2人の男の子の間で揺れ動く…的な、あらすじだけで言うと聞いた事がありそうな感じですが、まず顔がいい。絵がうまいというより(もちろんうまいのですが)圧倒的に顔がいいです。女の子は可愛いし男の子はかっこいい…作者さんのこだわりが随所にあるようで、各キャラクターの目の形、鼻の形、唇の形…とそれぞれ描き分けられているのもポイント激高ですが、一貫して造形が美しいです。縦スクロール漫画なので一コマ一コマスクロールして読んでいく訳ですが、不意打ちで美しい顔のアップが出てきてうっ、と胸を押さえたのは1度や2度ではありません。
Web漫画は緻密な作画ではなくシンプルな方が読みやすいと言われますが、一コマずつであればあまり関係ないような気もしますね
時折メイクのワンポイント講座的なのもあるので、そういうものに興味がある方にも面白いと思います。

散々見た目の話をしましたが、ジャンル的には恋愛漫画です。作家さん曰く高校生編は序章で(結構なボリュームですが)大学生編からが本編らしいので、これからの展開が楽しみです。


ジェンダーレス男子に愛されています。 著 ためこう

ジェンダーレス男子、いわゆるメイクなどをする中性的な可愛い男の子と、その彼女のお話です。もうキャラクターの設定を聞いただけで可愛いですが、個人的にこの彼女の「わこちゃん」がとても好きです。漫画の編集さんなのですが、恋人であるめぐるくんが彼女にとって最推しなので、彼のためなら仕事がめちゃくちゃ忙しかろうと徹夜明けだろうとベストショット撮影に心血を注ぎます。もうめぐるくんに対する愛がすごい。愛するもののために自分が出来ることを全力でやっているので、マイナスの感情が一切わかないのが読んでいてすごいと思います。もちろん物語のなかで「自分が出来なかったこと」なんかに対して落ち込んだりはあるのですが、それすらも愛ゆえなので不安になることが全くないという…初めて読んだ時になんてウルトラハッピーな漫画なんだ…と思いました。私の語彙力が死んでるのは自覚してます。

そして「かわいい」が根底にある漫画なので、とにかく主人公のめぐるくんがかわいいです。見た目は勿論ですが、仕草や言動も含めて徹底しています。もともとはBL作家さんとして存じ上げていた作家さんだったのですが、この方の描く美しい男の子は個人的にとても好みなので、機会があればぜひ見ていただけたらと思います。


はい。というわけで現在進行形で自身の原稿に殺されかけてるので、移動時間などにポチポチ書き溜めていたものでした。いやあ……漫画っていいなぁ……

いつか私も誰かの心に少しでも残る作品を描けたらと思いつつ……ラストスパート頑張ってきます。したらば。

 

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