映画「海獣の子供」を見て来ました! | 乱歩酔歩--Random Walk official blog--

映画「海獣の子供」を見て来ました!

 昨日は大雨に振られて若干体を冷やしてしまった米原です。しかし、ここ数日は5月の異常気象が嘘の様に気温が低く過ごしやすくて助かっております。 

 

 今年は見たい映画が沢山公開される中、本日は「海獣の子供」を見てきまいた!原作は読めていませんが、「鉄コン筋クリート」で有名なSTUDIO4℃が制作しているということでとても楽しみにしておりました!

 

 昨今の「クライアントから『「君の名は。」っぽいアニメ映画作って!』て依頼されて作りました。」的な、君の名は派生アニメ映画量産の世の中の流れはなんとかならんか…、と思っていたので、かなり期待してた面もあります。一応書いておこうと思いますが、私は「君の名は。」はかな~り好きです。新海監督作品の中ではずば抜けて分かりやすいし、物語の構成も秀逸だし、ボーイミーツガールの話は基本好物なので。ただ売れた商品の類似品を量産してるだけになってる流れが生理的に無理なだけです。はい。まぁ私の愚痴は置いといて感想書いて行きます。

 

 基本、公開直後の作品に関しては「感想だけ読んで見た気持ちになって欲しくないのでストーリーのネタバレは基本無しで」と思って書いてます。が、どの道「海獣の子供」はストーリー説明するのはちょっと難しいですね!!!公式サイトで紹介されてるストーリー見てもどういうことだってばよ!て感じです。でも「色んなモノを感じることができる作品」だったかと思います。私が「考えるな、感じろ」ていうと、なんかすごい薄っぺらくなってしまうのが難点ですが…。

 

 STUDIO4℃の手がける作品は「アート」を見てる感覚がします。圧倒的表現力と映像の美しさというの点でも、もちろん芸術的ではあるのですが、「製作者側は確固たるテーマがあるんだな」「表現したいモノがあるんだな」と感じたとの同時に、「見た側がなにを感じたかどう感じたかを委ねる」という構成になってるのが「アート」に寄ってると感じる要因かなって思います。ポスターのキャッチコピーにも「一番大切な約束は、言葉では交わさない」とあるくらいなので、物語の明確な説明はないんだろうな!というは察してました。でも、それぞれのシーンの中で、すごい色んな「見る側が『なにかを感じる』為の素材」が散りばめられているというか、ある意味ですごく「多弁」だったようにも感じました。それを私が理解できているかは別問題ですががががが…。とにかく、それらの描き方や表現の仕方に芯が通っているというか、ぶれない筋が通っている感があるので、謎の安心感と安定感を感じて見ていられました。

 なので、物語に詳しい解説や説明が無くても、なんとなく納得できてしまう説得力というパワーが作品にある気がします。「パワー」って強すぎるとそれを受けた時にすごい疲れちゃう時が多いんですが、私は今回「とても心地良い」と感じたのが不思議でした。「水」や「海」の表現があるなら「息苦しく」感じることが多くなるかな?となんとなく思っていたのですが、メインの3人がすごく気持ち良さそうに水の中を泳いでるからなのか感覚が引っ張られてたかな?結構2時間あっと言う間に感じました。尻は痛くなりましたが。「アート」て聞くと腰が引けてしまう人もいるかもしれませんが、美術館で見るアート作品よりは情報量は圧倒的に多いですし親切で手厚く分かりやすいと思うので、是非!あと単純に大画面で見て欲しい作品だなと思いました。まる。

 

 定期的に「宇宙」「海」「人」を関連付けたテーマの作品が世に出て来て、その作品に触れる度に「すごいな~好きだなぁ~」て思ってる気がします。「人や生き物の中に宇宙を感じる」という感覚を持っている人たちが、世界でも大勢いるんだろうなぁ、と思うと不思議な気持ちになります。これらの「テーマを繋げるテーマ」として「命」(性・誕生・死)を思わせる表現に結びつくのは必然なんだろうなと感じます。それらの要素と、多感な時期の子ども達や、日本の気怠くでもなんか不思議なことが起きそうな雰囲気とが合わさって、この作品独特の空気感になっていてとても良い感じでした。…急激に語彙力が下がった気がする。

 「海」と「命」を関連付ける作品はそれこそ何百年も前から作られて来ていて、私も知識や感覚としてはなんとな~くわかるものの、まだ実感や体感として強く感じられたことは無い様に思います。水族館は好きだけど水中で目が開けられないから海は苦手だし…ブクブク…。なのでその感覚持ってる人は羨ましいなぁ~!と思います。もう少し早く映画を見ていれば、昨日土砂降りに遭遇したついでに「映画シーンの再現できる!」ってちょっと痛い人になりながらもずぶ濡れてそれっぽい感覚を体感できたかもしれないのに…悔しいです…。

 

 まぁ、なんか色々書きましたが、個人的に「滅茶苦茶好き」な作品でした!という感想に集約されますね。はい。パンフレット売り切れてた悔しみ…他の映画館も回ってみよ…。「ついて来れない奴は振り落としてくぜ!!!!!」て感じのジェットコースターみたいな作品に頭を殴られる感覚は良い刺激になります。なんか絵を描きたくなった。RWメンバーの遊木さんは年間パス持つ程の水族館好きでこのブログにもいっぱい写真UPしてるし見返したくなりました。

  自分で見て感想書こう!てなっても、「なんか、良くわからないけど、なんかすごいこと起こってる!」みたいに知能が著しく低下した感想しか浮かばないのが残念すぎる。もうちょっと自分の感覚を上手く言語化できないものか…。もうしばらくすればもっと文章力が半端無い人の感想が上がってくると思うので楽しみに待ってます。(他力本願)

 

 蛇足ですが、「宇宙と人」をテーマにした作品では映画「コンタクト」がすごい印象に残ってるので、折角なのでオススメしておこうかと。子どもの頃見たきりでタイトル忘れちゃってる映画作品も多いのですが、これは珍しくハッキリ覚えてるんですよね。あれは「人の中の宇宙」というよりは「自分の中の宇宙」といった感じだったと思いますが、気になった方は是非。私も見直したい。

 

 それでは今回はこの辺で!また次回。

 

noz