雰囲気のある線
どうも、〆切直前遊木です。
〆切直前に何でブログ書いてんだと言われるとぐうの音も出ませんが、あえて言うなら忘れないうちに書いちまおうというネタがあったからです。
入稿後には絶対忘れてるから←
最近は〆切に追われて漫画作業以外何もしていないのですが、ひたすら漫画を描いているからこそ思い立ったことを少々。
編集部などに持込みをしたことがある人は、もしかして聞いたことがあるかもしれませんが「雰囲気のある絵」という言い回しがあります。
これはデッサンのレベルが高いとか、バランスが良いとか“単純な画力”とはちょっと違う分野の話です。すごく感覚的な話なので上手い言葉が見つかりませんが、あえて言うなら「見る側の感性を刺激する絵」という言い方が一番しっくりくるかもしれません。
じゃあ「感性を刺激する絵」というのは一体どういうものなのか。
例えば漫画だと、基本的に白と黒だけで世界を表現しなくてはいけません。色とりどりの色彩が使えない以上、漫画においての“雰囲気の差”はどこに出るのか。
もちろんネームやキャラクターの表情、背景、様々な要素が関係してくると思いますが、私は漫画において一番“雰囲気の差”を生むのはペンのタッチ、つまり「線」だと思っています。
漫画には「入り」「抜き」という言葉がありますが、漫画のペン入れは一定の速度ではなく、素早くささっと描いたり、強弱をつけた方が良い線が引けるとされています。この「線」に対する心配りが出来ているかで、同じ内容でも雰囲気ががらりと変わってくるのではないでしょうか。
正直、私はデジタルだとなかなか良い線が引けないのですが、ちょっと線画について私なりに気を付けていることを紹介します。
作業の際の注意点はいくつかありますが、一番は線をすべて繋げないことです。
ちょっと分かり辛いですがサンプルをば↓↓

左が「あえて線を消しているver」で、右が「しっかり繋げているver」です。
どうでしょう。
作画において正しいのはおそらく右でしょうが、左の方が繊細な雰囲気に感じませんか?
本来は同一でない物同士を区切る線、その一部をあえて消してしまうことによって「良くわからないけど、なんだか儚い印象」を演出してるわけです。(サンプルが私の絵なので、これじゃわかんねぇよと言われると何も言い返せませんが…)
この「線の一部を消して、絵に雰囲気を持たせる」というやり方は、特に女性向けな作品には有効だと思います。
デッサンは正しいのに、何だか物足りない。
丁寧に制作しているのに、いまいち人の目に留まらない。
そういう人たちは、こういった「線画の雰囲気づくり」に注目して、自分なりのこだわりを見つけていくと作品全体に自分独自の色を与えられるかもしれません。例えば「かわいい線」「色気のある線」とかを扱えるようになれば、それは大きな武器になります。
まずは線だけで、「なんだか良い絵」を描けるよう練習すると良いかもしれませんね。
おーし、原稿原稿!
では!
aki
〆切直前に何でブログ書いてんだと言われるとぐうの音も出ませんが、あえて言うなら忘れないうちに書いちまおうというネタがあったからです。
入稿後には絶対忘れてるから←
最近は〆切に追われて漫画作業以外何もしていないのですが、ひたすら漫画を描いているからこそ思い立ったことを少々。
編集部などに持込みをしたことがある人は、もしかして聞いたことがあるかもしれませんが「雰囲気のある絵」という言い回しがあります。
これはデッサンのレベルが高いとか、バランスが良いとか“単純な画力”とはちょっと違う分野の話です。すごく感覚的な話なので上手い言葉が見つかりませんが、あえて言うなら「見る側の感性を刺激する絵」という言い方が一番しっくりくるかもしれません。
じゃあ「感性を刺激する絵」というのは一体どういうものなのか。
例えば漫画だと、基本的に白と黒だけで世界を表現しなくてはいけません。色とりどりの色彩が使えない以上、漫画においての“雰囲気の差”はどこに出るのか。
もちろんネームやキャラクターの表情、背景、様々な要素が関係してくると思いますが、私は漫画において一番“雰囲気の差”を生むのはペンのタッチ、つまり「線」だと思っています。
漫画には「入り」「抜き」という言葉がありますが、漫画のペン入れは一定の速度ではなく、素早くささっと描いたり、強弱をつけた方が良い線が引けるとされています。この「線」に対する心配りが出来ているかで、同じ内容でも雰囲気ががらりと変わってくるのではないでしょうか。
正直、私はデジタルだとなかなか良い線が引けないのですが、ちょっと線画について私なりに気を付けていることを紹介します。
作業の際の注意点はいくつかありますが、一番は線をすべて繋げないことです。
ちょっと分かり辛いですがサンプルをば↓↓

左が「あえて線を消しているver」で、右が「しっかり繋げているver」です。
どうでしょう。
作画において正しいのはおそらく右でしょうが、左の方が繊細な雰囲気に感じませんか?
本来は同一でない物同士を区切る線、その一部をあえて消してしまうことによって「良くわからないけど、なんだか儚い印象」を演出してるわけです。(サンプルが私の絵なので、これじゃわかんねぇよと言われると何も言い返せませんが…)
この「線の一部を消して、絵に雰囲気を持たせる」というやり方は、特に女性向けな作品には有効だと思います。
デッサンは正しいのに、何だか物足りない。
丁寧に制作しているのに、いまいち人の目に留まらない。
そういう人たちは、こういった「線画の雰囲気づくり」に注目して、自分なりのこだわりを見つけていくと作品全体に自分独自の色を与えられるかもしれません。例えば「かわいい線」「色気のある線」とかを扱えるようになれば、それは大きな武器になります。
まずは線だけで、「なんだか良い絵」を描けるよう練習すると良いかもしれませんね。
おーし、原稿原稿!
では!
aki