RWTwitter小説企画 | 乱歩酔歩--Random Walk official blog--

RWTwitter小説企画

ご無沙汰してます。
寒すぎて「ごむさたしてます」とタイピングしました。
なぜか変換できない……をリアルにやってしまった。
というわけで、夏野です。

横浜は、すごい雪です!
先週もすごかったですが、今週もすごいです……
毎週毎週よく降るなぁ。
春が待ち遠しいですね。



さてさて。
RWミーティングは議長制になってまして、
毎回議題を持ち寄って様々な活動をしています。

今回の議題は、
「TwitterでSSを書く!」(そしてその講評会をする!)です。

メンバーは元々、皆アカウントを取得していて、
各々好きに使っています。
それを使って140文字以内のSSを書こう!というのが、
今回の企画です。

企画ルールは、みっつ。
・作品は、140字で完結していること
・三つ以上SSを制作すること
・必ずひとつ「冬」をお題にした作品を制作すること

参加メンバーは六名(全員参加)なので、
最低でも18の作品が出来上がるはずです。

作品はもちろんTwitterの方で読めますが、
(#RWTwitter小説 というハッシュタグを使っています)
ブログでもまとめてみたいと思います。

というわけで、ここまでが前置きです!
じゃあそれぞれの作品をばばばっと。

関連したツイートもまとめたのでよろしければこちらも!→




以下、順不同です。



無邪気は人を殺せると思った。黄ばんだ手紙を指でなぞりながら僕は、長年そこに募らせた思慕の重さを識る。『ずっと一緒にいてね』綺麗な色ペンで綴られたその言葉に、嘘など一片もなかっただろうけど。君の笑顔、声、言葉。色褪せない無邪気なそれに、僕はひとり、きっと何時か絞め殺されるのだろう。

【有明の月を待ち出でつるかな】aki



彼女からの電話を待っている。
今日は2月14日。明け方から降り始めた雪は音もなく世界を銀色に染めていた。
トントントン。階下から響く、母さんが味噌汁を作る音を聞くのは何年ぶりだろう。高を括って昨夜から一睡もしていない。握ったコントローラーが冷たい。
彼女からの電話を、待っている。

【連絡網】rin



あいつは雪と共にやってくる。気だるい体がいつにも増して億劫な朝だ。子供たちとは対照的に、大人の声と足取りは重い道だ。そして灰色の世界の中、あいつは立っている。静けさの中に訪れて、気がつくと外にいる。蝉よりも短い生で静寂に冬を告げて去って行くのだ。ほら、今日もあいつと目が合った。

【冬の使い】noz



星屑がごまんと掘り出せるくず町の採掘場からは、時々面白いものが見つかる。硝子のように透き通る正六角柱から派生した幾何学図形。持ち帰ると婆ちゃんが言った。「随分懐かしいね。それは“冬の化石”さね」地球からの贈り物なんだって。宇宙より近いのに、星屑なんかよりよっぽど綺麗だと思った。

【冬の化石】sho



「次はいつ会えるの?」
私の火照った体を抱く、ひんやりと冷たい彼の腕が心地好い。
次は一年先か二年先か。時にはたった一週間で戻ってくる、気紛れな彼。
こっちから会いに行くこともできる。
だけど私は、この場所で会う彼が好き。
だからずっと、待っている。

「来年も、積もるといいな」

【白い彼】 shi



雪が降っている。あんまりしんしんと降るので、何か言うのが怖くなってしまった。さくさくと軽い音を立てて、通い慣れた通学路を歩く。隣には、いつものあなた。鞄の中には、心を込めたチョコレート。またひとつ、飲み込んだ言葉の代わりに、白い息が広がる。雪で濡れた睫毛の向こうで、貴女が笑った。

【バレンタイン】aka




それぞれの作品傾向が出ていて面白いな~と思います。
この後の作品も楽しみです。


次回議長の、夏野でした。
また近いうちに、残りの作品をまとめに来ます!

aka