サッカー日本代表の選手たちの言葉より | 乱歩酔歩--Random Walk official blog--

サッカー日本代表の選手たちの言葉より

オリジナルメインオールジャンルでの活動を目指す創作サークル「Random Walk」の須々木正です。




とりあえず……




サッカー日本代表
2014年FIFAワールドカップ(ブラジル大会)
本大会出場決定おめでとうございます!!






……とは書きましたが、別にサッカーネタのエントリーではありません


決定したオーストラリア戦から一夜明けて行われた会見などでの選手たちの発言を聞いていて、思うことがいろいろあったので、そこらへんを。。



参照↓
本田「自立していかに個を高めるか」=日本代表、ブラジルW杯出場決定会見(スポーツナビ) 2013.6.5
本田「コンフェデ杯もしっかり勝ちにいく」=W杯出場決定会見後、選手コメント(スポーツナビ) 2013.6.5
香川「敵地でのブラジル戦は楽しみ」=W杯出場決定会見後、選手コメント(スポーツナビ) 2013.6.5



あんまりサッカーに興味ない人でも、サッカーに関する部分は読み飛ばしてざっと目を通して欲しいです。
それでも十分に読む価値があると思うので。





いくつか個人的に面白いと思う部分があるのですが、まずそもそも、選手一人一人の発言内容が結構違うということです。

同じチームの一員にもかかわらず、これからの勝負の一年間に向ける意気込みとか、スタンスが異なる。

一年後のワールドカップ本戦というあまりに明確なポイントがあるのに。



でも、発言内容とか雰囲気に差があっても、チームとしては見事にまとまっている。

あんまり過去のサッカーとか知らないとピンと来ないかもしれませんが、少なくとも日本のサッカー史においてここまでまとまっているチームはないのではないかと思うし、世界的に見てもかなり珍しい域に達しているのではないかと思います。

以前、誰かが、「日本代表は、クラブチームのようなナショナルチームだ」みたいな趣旨の発言をしていたような気がしますが、長時間一緒にいるクラブチームみたいな一体感を放つ代表チームだということ。

この感覚は、おそらく監督、選手、スタッフのみんなが共有していて、現在の日本代表の大きな特徴になっていると思います。



ただ、今回の会見、全体を通して最大のキーワードを挙げれば「個」、というのが興味深い点です。

技術レベルとして局面を打開できるだけの「個」(個の力)という意味もありますが、同時に、一人の人間としての「個」(個性/パーソナリティー)にまで言及している点が面白い。



サッカーとは、明らかなチームスポーツです。

90分間絶えずピッチの中で全員が動いてゲームが進行していきます。

一人でどうにかできることは限られていて、特に現代サッカーでは、一人のスターがチームを勝利に導けるわけではないことが何度も示されています。




にも関わらず、しつこいくらいに「個」を連呼する。

一般的に、「個」とか「個性」ってものは、ただ強いだけだと、組織を蝕んでいく傾向にあると思いますし、実際このチームもそれが原因で瓦解する可能性を常にはらんでいると思います。

協調性を最大の特徴とする日本代表チームが「個」を連呼するリスクは、おそらく外部から見える以上に大きくて、だからこそ、ともすれば二律背反のようにも思えるこれらの命題をテーマとして掲げるところに、本気を感じたりもします。


特に重ねて「個」を連呼する数名の選手たち(たぶん日頃からアツく語り合っているんでしょう)は、本当の意味の覚悟を固めつつあるのではないかと。




それで、もうひとつキーワードと思えたのが「メンタル」という言葉。


結局、大きなリスクを背負ってでも、とんでもない目標(日本代表で言うなら「ワールドカップ優勝」)を本気で目指すという覚悟を支えるのは、強靭な「メンタル」。


もちろん、技術の強化は大事だと思います。

もちろん、コミュニケーション、意思疎通も大事だと思います。

でも、これらを支えるのは、実は「メンタル」で、この部分の意識が欠如していれば、技術の強化も意思疎通もどこかで行き詰まり、先が見えなくなってくる気がします。


「いったい自分は何をしているんだ? 何をすべきなんだ? 本当にこれでいいのか?」と自問自答を繰り返しながら練り上げたメンタルがあればこそ。




目に見えやすいものを追い、数字でとらえやすいものを追い、効率のみをただただ追求していく傾向が強くなりがちな現代において、「メンタル」とか言いまくっていると、前時代的な根性論のように感じる人もいるかもしれません。

でも、たぶんここで発言している選手たちは“前時代的な根性論”としての「メンタル」を語っているのではなくて、頭の中をスッキリ整理して冷静に論理的に考えた末にたどり着いた「メンタル」を語っているように感じます。

敢えて言うなら“次世代的な根性論”みたいなもので、実はこれが今の日本のあらゆる場面において決定的に不足している意識なのではないかと思ったりもします。



世の中的には、この根幹の部分がしっかりしていないせいで、グラついているように見える人もいっぱいいて、しかもそういう人に限って、「足りないのは技術」「足りないのは経験」、ひどい場合には「足りないのは才能」とか言い出す。

確かに、表面的に個々に見て、これらは「○」か「×」と問われれば、答えは「○」ということになるんでしょうが、その手前に根を張る「メンタル」の部分をスルーしていては、すべての問答の価値は半減以下になるように思います。



ただ、この「メンタル」ってやつはどこまでも厄介で、教えることも教わることもできない。

当の本人がその感覚を見つけだすことでしか現れないという。

「メンタルとはコレコレこういうものである」と説明できるようなものではないのが、非常に扱いづらい所です。

自分にでも他人にでも、メンタルを植え付けるノウハウなんてものがあればラクだと思うのですが、皆目見当もつきません。



ただ、経験則から敢えて言うのなら、「メンタル」には、多少の“感染力”があるような気がします。

感染される側にも、ウイルスの受容体みたいに、「受け取れる何か」を備えている必要が、もしかしてあるのかもしれませんが、それでも今思いつく限りだと、一番可能性を感じます。

だから、強靭な「メンタル」を身につけたくば、そういうものを持っている人の近くに行けということになるのでしょうか。

必ず身につけられるという保証はまったくありませんし、場合によっては、逆に手痛いダメージを受けるだけということもありそうですが、進化したくば覚悟せよと。







…………などと、結構(しかも偉そうに)書き散らしましたが、いったい何の話をしているんでしょう?


もちろん、最初に書いておいた通り、サッカーの話じゃありません。

うちのサークルに関連して思ったことを書いてみました。

超個人的なことでスミマセンね。。




創作サークル「Random Walk」は、数ある同人サークル的なものの中では、比較的個人主義“も”強調するサークルだと思います。

このあたりは、サイトの「設立の趣旨」とか読むとそれとなくわかると思いますが、そもそも出発点がそういう感じだったので、今後も揺らぐことはないはずです。

ただ、一方で、組織としてのまとまりもハンパなく強調しています。

そのため、「リアルで定期的に会える」というのを加入の絶対条件にしていますし、コミュニケーション重視を明確にしています。

それで、例によって、「個人プレー」と「組織プレー」という見事な二律背反となるわけですが、このあたりのイメージを共有するために、前述のお話が参考になるなあと思ったわけです。



ちなみに、あくまで“参考”であって、「こうあるべきだ」とか言うつもりはまったくありません。

単純に、状況・条件がまったく違うので、あくまで参考です。

考えるキッカケにでもなれば良いなあと。。





「個と集団」、「メンタル」という話題は、うちのサークルに限らず、あらゆるシチュエーションで考えるべきテーマだとも思うので、そういうのに思いを馳せるキッカケとしても、今のサッカー日本代表は興味深かったりします。

ここまで読んだのも何かの縁。

みなさんもちょっと思いを馳せてみてはいかがでしょう? (なぜか自己啓発本みたいになってしまった…)




そして、とりあえずコンフェデレーションズカップが楽しみ過ぎです。
※初戦ブラジル戦は6月16日の4:00キックオフ!(日本時間です。午前です)


頑張れ日本代表!
頑張れみんな!
そして、頑張れ自分!






おしまい。







sho