改めて思い返してわかる偉大な作品たち | 乱歩酔歩--Random Walk official blog--

改めて思い返してわかる偉大な作品たち

須々木です。

最近、遊木が劇場版ドラえもん(ただし以下特に断わりのない限り、藤子・F・不二雄原作のものに限る)を見直してプッシュしてくるので、ちょっと僕も想いを馳せてみようかと。


まず、名作ぞろいの劇場版ですが、その中からさらに好きなものを並べてみると…



1位:ドラえもん のび太と雲の王国

2位以下はわりと接戦ですが、個人的にはこれが断トツです。
最初から最後まで大好きです。
泣ける。
しかし、改めて考えると、環境問題を盾に破壊的な行動に出る、所謂「エコテロリズム」をテーマに含むという時代先取り感。
ノアの箱舟をモチーフにした洪水の場面は衝撃的だった。
ドラえもんが壊れたのも衝撃。
もちろんエンディングも。


2位:ドラえもん のび太のパラレル西遊記

異色のホラー押し作品。
牛魔王より学校の先生の変身の方が怖いというのは定説。
ていう冗談はさておき、スリリングな展開は印象的で、ED曲もカッコイイ。
最終兵器のドラミちゃんが投入される。


3位:のび太の魔界大冒険

石になったドラえもんとのび太が玄関に立っていたという場面は、誰もがビクン!となったはず。
そして、タイムマシンを追いかけてくるメジューサはトラウマ。
パラレル西遊記と本作のみドラミちゃんが登場するが、いったん終幕になる場面は有名。


4位:ドラえもん のび太と鉄人兵団

人間vsロボットというテーマだが、ドラえもんがそもそもロボットである事を考えると興味深い。
また、明らかに戦争(それに伴う破壊シーン)を描いている点も特徴的。
仲間を助けることで自分は消えるという展開は涙を誘った。


5位:ドラえもん のび太と竜の騎士

ラジコン飛行機こわっ!な作品。
行方不明になった仲間を助けにいくというパターンでは初めて。
恐竜から進化した種族が地下世界で高度な文明を築いている…というわけだが、そもそもなぜそうなっているのか。
このあたりのストーリー展開は、まさにドラえもん映画の真骨頂。
また、作品を通して考えたとき、明確な「敵役」が存在しないのも特徴的。





その他、「とても好きなんだけど、終わり方をもう少しどうにかして欲しかった!」という作品がいくつか。

ドラえもん のび太とブリキの迷宮
ドラえもん のび太と夢幻三剣士
ドラえもん のび太と銀河超特急


これらを見て、幼心に、物語は最後が本当に大切なんだな…と思った記憶があります。
「えー、イートーマキマキー??」
「えー、ビッグライトー??」
「えー、ここまで引っ張って瞬殺??」

誤解のないように言っておきますが、そこまでが面白いので、最後が逆に印象に残ってしまうという。
本当に最後の一瞬の問題です。
物語って難しい。。





とまあ、いろいろ書きましたが、本当はメインで書こうと思ったのは、こういう話ではなくて…

遊木のススメで、実は、「夢幻三剣士」を改めて見直したのですが、これがまた昔見たときには特に気付きもしなかった…というより、ただ「?」ですませていた部分が、ようやくわかるようになったっていうことについて書こうと。


たぶん、この映画を見た人はみんな思ったはずです。

トリホー(ホーホッホッホって笑う不気味な鳥みたいなやつ)は何者なんだと。

夢の中の存在なのに、ドラえもんが秘密道具を出す前に、現実世界でのび太の前に現れているわけですから。

これさえいなければ、この映画は、ただ単純に夢の世界を舞台にした冒険活劇で終わっていたのに、このトリホーがいるせいで、ドラえもん映画としては珍しく、「解決されていない問題」を残すこととなってしまうわけです。



……とかなんとか、このあたりを、改めて解釈しなおそうと思ったわけですが、長くなったのでまた次の機会にでも。。




sho