【プロジェクト】漫画制作ドキュメンタリー
どうも遊木です。
今回は予告通り自分が立ち上げたプロジェクトについて、少し真面目に語ろうと思います。っというのも、いつぞやにさらっと言ったかもしれませんが、自分の卒業制作が結構同じ方向性のものだったので、この機会にメンバーを巻き込んで(道連れとも言う)、2年前から引きずっているっぽい自分の中の何かに一つの区切りを与えたいなと。
実は我々の世代は卒業シーズンが震災と重なり、ほとんどの人が「卒業式」をしないまま大学を卒業しています。たかが式、と思うかもしれませんがこういう行事っていうのはやっぱり何かの区切りの一つとして、自分の中にも少なからず影響を出すものだと思うんですよ。
事実、卒業証書をもらった日、友人は「なんだか卒業した感じがしない。長期休みに入るときの感覚っぽい」と言っていました。なるほど確かにそうだ、と当時思ったものです。
ということで、後々になってから気が付いた後付け理由ですが、今回のプロジェクトを通じて、なんとなく中途半端になってしまった“卒業”の感覚を得ようというのが個人的な目的です。
…なんて感傷的な理由は置いておいて、まぁ「楽しそう」っていうのが一番の理由ですけどね。
さて、前置きもこのへんにしてプロジェクトの内容を紹介しましょう。
まず正式名称は「漫画制作ドキュメンタリープロジェクト」です。
■メンバー
遊木秋勇
霧島凛
魁
米原のぞみ
■コンセプト
① 今まで漫画の発表において、完成版という結果のみを表に出してきた。
しかし、制作過程にある程度のセオリーがあるにも関わらず、多種多様の作品が生み出されるのは何故か。その差が作家性であるのだろうが、果たしてその差は制作過程のどの段階で現れてくるのか、漫画を制作する側としても知りたい。
② ドキュメンタリーを制作する過程ではおそらく、普段より自身の作品を客観的に見る機会が多くなる。普段から馴染みのある「制作中」の主観性と、あまり馴染みのない「制作中の自分を振り返る」客観性を意識することによって、今後の作品制作において、何かステップアップするきっかけになれば良い。
③ 漫画制作ドキュメンタリーは、最終的に“漫画と美術”の融合作品であり「より広い分野の創作」とう点で、今まで足りなかった“美術”の分野をアピールできるようになる。(美術の面でも作品を生み出していくことによって、現在より広い場所でサークルの広報活動ができるようになる)また、個人としての作品へのこだわりが守られつつも、サークルらしい集団作品にも該当するので、現状においてのサークルの方向性とマッチしている。
現時点で考えている作業の大まかな流れは、サイトのプロジェクトのページをご覧ください。なお、完成はノベルゲーム制作との兼ね合いもあるので、今年中の発表を目標に進めていけたらと思ってます。完成形とは別に、制作過程などはブログやツイッターを上手く使っていく予定ですのでそちらもよろしくお願いします。
ところで余談ですが、自分で言っておいてコンセプト③の「漫画と美術の融合」という表現の仕方に、実は違和感を持っています。というのも、美大で勉強をしながら漫画を描いてきた身として、「世間一般的に美術と呼ばれるものと、漫画と、この二つにどのくらいの違いがあるのだろう」と思うからです。ぶっちゃけ私の考え方では、「創作」という土台の上ではどれも平等な存在だと思うわけですよ。油絵とか、日本画とか、陶芸とか、現代アートとか、その並びの中に漫画がいても、おかしいことではないと。視覚によってアピールする目的で創られた造形のことを美術と呼ぶなら、漫画だってイラストだって、すでに一部は美術と融合しているはずの分野だと思うわけです。
だから本当は「融合」という言葉は使いたくありません。そもそも、私の中では漫画も美術もすでにある種融合している存在であり、今更その部分をアピールする必要があるのか、と思ってしまうからです。
しかしまぁ、その考え方をどのくらいの人が持っているのだろうかと言うと、世間一般的には少ないと思うんですよねぇ。この分野はがっつり区別されてるイメージがあります。区別を悪いことだとは思いませんが、区別から生まれた差別的な考えはどの分野においても不快だなぁと。
なので、今回のプロジェクトを通じて、作品を見た人が「漫画と美術、そもそもその二つの違いってなんだろう?」と思えるものを創れたら嬉しいです。あれ…要するに問題提起したいと、そういうことなのか?
なんだか余談が長くなりましたが、参加してくれたメンバーも見てくれる人も、小難しいことを考えながらでもよし、単純に楽しむだけでもよし、このスタンスで行きたいと思います。別に私が掲げたコンセプトと別の考え方を持っていても良いし、自分なりの解釈をみつけられたのなら、それはそれで嬉しいと思います。
制作側に何かを求めるのだとしたら、このプロジェクトをやったことによって、どの方向でもいいので何らかしらの「成長」を得られた、そう思える制作をして欲しいということですかね。
もちろん自分も含め。
ではでは、なんだか長々語りましたが最終的にどういうものが出来上がるのか、完成までは長い道のりっぽいですが、どうか楽しみにお待ちください。
aki
今回は予告通り自分が立ち上げたプロジェクトについて、少し真面目に語ろうと思います。っというのも、いつぞやにさらっと言ったかもしれませんが、自分の卒業制作が結構同じ方向性のものだったので、この機会にメンバーを巻き込んで(道連れとも言う)、2年前から引きずっているっぽい自分の中の何かに一つの区切りを与えたいなと。
実は我々の世代は卒業シーズンが震災と重なり、ほとんどの人が「卒業式」をしないまま大学を卒業しています。たかが式、と思うかもしれませんがこういう行事っていうのはやっぱり何かの区切りの一つとして、自分の中にも少なからず影響を出すものだと思うんですよ。
事実、卒業証書をもらった日、友人は「なんだか卒業した感じがしない。長期休みに入るときの感覚っぽい」と言っていました。なるほど確かにそうだ、と当時思ったものです。
ということで、後々になってから気が付いた後付け理由ですが、今回のプロジェクトを通じて、なんとなく中途半端になってしまった“卒業”の感覚を得ようというのが個人的な目的です。
…なんて感傷的な理由は置いておいて、まぁ「楽しそう」っていうのが一番の理由ですけどね。
さて、前置きもこのへんにしてプロジェクトの内容を紹介しましょう。
まず正式名称は「漫画制作ドキュメンタリープロジェクト」です。
■メンバー
遊木秋勇
霧島凛
魁
米原のぞみ
■コンセプト
① 今まで漫画の発表において、完成版という結果のみを表に出してきた。
しかし、制作過程にある程度のセオリーがあるにも関わらず、多種多様の作品が生み出されるのは何故か。その差が作家性であるのだろうが、果たしてその差は制作過程のどの段階で現れてくるのか、漫画を制作する側としても知りたい。
② ドキュメンタリーを制作する過程ではおそらく、普段より自身の作品を客観的に見る機会が多くなる。普段から馴染みのある「制作中」の主観性と、あまり馴染みのない「制作中の自分を振り返る」客観性を意識することによって、今後の作品制作において、何かステップアップするきっかけになれば良い。
③ 漫画制作ドキュメンタリーは、最終的に“漫画と美術”の融合作品であり「より広い分野の創作」とう点で、今まで足りなかった“美術”の分野をアピールできるようになる。(美術の面でも作品を生み出していくことによって、現在より広い場所でサークルの広報活動ができるようになる)また、個人としての作品へのこだわりが守られつつも、サークルらしい集団作品にも該当するので、現状においてのサークルの方向性とマッチしている。
現時点で考えている作業の大まかな流れは、サイトのプロジェクトのページをご覧ください。なお、完成はノベルゲーム制作との兼ね合いもあるので、今年中の発表を目標に進めていけたらと思ってます。完成形とは別に、制作過程などはブログやツイッターを上手く使っていく予定ですのでそちらもよろしくお願いします。
ところで余談ですが、自分で言っておいてコンセプト③の「漫画と美術の融合」という表現の仕方に、実は違和感を持っています。というのも、美大で勉強をしながら漫画を描いてきた身として、「世間一般的に美術と呼ばれるものと、漫画と、この二つにどのくらいの違いがあるのだろう」と思うからです。ぶっちゃけ私の考え方では、「創作」という土台の上ではどれも平等な存在だと思うわけですよ。油絵とか、日本画とか、陶芸とか、現代アートとか、その並びの中に漫画がいても、おかしいことではないと。視覚によってアピールする目的で創られた造形のことを美術と呼ぶなら、漫画だってイラストだって、すでに一部は美術と融合しているはずの分野だと思うわけです。
だから本当は「融合」という言葉は使いたくありません。そもそも、私の中では漫画も美術もすでにある種融合している存在であり、今更その部分をアピールする必要があるのか、と思ってしまうからです。
しかしまぁ、その考え方をどのくらいの人が持っているのだろうかと言うと、世間一般的には少ないと思うんですよねぇ。この分野はがっつり区別されてるイメージがあります。区別を悪いことだとは思いませんが、区別から生まれた差別的な考えはどの分野においても不快だなぁと。
なので、今回のプロジェクトを通じて、作品を見た人が「漫画と美術、そもそもその二つの違いってなんだろう?」と思えるものを創れたら嬉しいです。あれ…要するに問題提起したいと、そういうことなのか?
なんだか余談が長くなりましたが、参加してくれたメンバーも見てくれる人も、小難しいことを考えながらでもよし、単純に楽しむだけでもよし、このスタンスで行きたいと思います。別に私が掲げたコンセプトと別の考え方を持っていても良いし、自分なりの解釈をみつけられたのなら、それはそれで嬉しいと思います。
制作側に何かを求めるのだとしたら、このプロジェクトをやったことによって、どの方向でもいいので何らかしらの「成長」を得られた、そう思える制作をして欲しいということですかね。
もちろん自分も含め。
ではでは、なんだか長々語りましたが最終的にどういうものが出来上がるのか、完成までは長い道のりっぽいですが、どうか楽しみにお待ちください。
aki