先週に引き続き今週末も廃線跡のハイキングコースという名の散歩道を歩きに行った。
今回はこの方も一緒である。
いつも娘と一緒に行く時は嫉妬の塊となって真っ黒になってしまう愛犬モモちゃん。
今日は私も行く!
ということで、草むらが少なそうなコースを中心に歩くことを心がけて散歩道を歩く。
南チロルといえども夏の日差しは強く気温も上昇していく。モモちゃんの長い舌がだらしなく垂れながらもトコトコ歩く。
下を見ると村のプールの駐車場は車で一杯である。これだけ気温が上がり天気も良ければ村人たちは大体が村内のプールに行く。なので夏の間は村の中心から人が消えたと思ったら村の中心がそのままプールに移動しただけというオチはデフォルトである。なので私は自分の村のプールには絶対行きたくないのだ。
そんな日に誰が日差しを浴びて廃線跡のハイキングコースを歩くだろうか?誰も歩いている人などいない。時々自転車を頑張っているおじさんに会うぐらいだ。
そんな中、モモちゃんは廃線跡の砂利道をハアハア言いながら歩く。流石に10歳を超えてきたらしんどいか?モモちゃんの足並みの様子を見ながら歩く。娘はもうどこかに行ってしまったが、勝手がわかっているので放置(コラ)
いつもより休憩を余計にはさんで、水もこまめにあげながらゆっくり歩く。
途中とうとう歩きたくないと言い出し抱っこで歩き進める。毎日散歩しているといえども村内だけやしなぁ・・・小型犬やし大変か・・・
と思いながらモモちゃんが「歩く!」といえばおろして歩かせ、「抱っこ!」といえば抱っこして歩く。もう3番目の子供みたいな感じである。こちらも初孫がそろそろいてもおかしくなくなってきた歳になると余裕もある。(体力はないが)
娘が廃線跡から外れた森の道の方にある湧き水のところに行きたがったので、そっちに行くことに。ちょうどモモちゃんも疲れて抱っこしているから森を歩いてダニにやられる心配もなくていいわ・・・・
突然暴れる
モモちゃん
娘が森の道に入っていたのを見て、突然モモちゃんが下に降りたがった。そしておろしてやると・・・
猛スピードで娘を追いかける
野うさぎの如く
若かりし頃のモモちゃんは走るのが無茶無茶速かった。レースで勝てそうなぐらい速かった。しかしここ数年は年もとったこともあり、ほとんど全力で走ることは無くなった。もう走れないんだろうなぁと思っていた。
それがである。森の道に差し掛かったら突然何かのエネルギーを拾ったかの如く全力で走り出した。それに気がついた娘は大喜びで一気に加速して坂を駆け降りる。モモちゃんが全力で追いかける。
お母さん
呆然・・・
完全に置いていかれた・・・
一瞬で視界から娘とモモちゃんが消えた。
するとしばらくして、ものすごい勢いで再びモモちゃんが走って坂を駆け上がって私が来ているかどうか確認しにきた。
しばらく私がゆっくり坂を降りてきているのを確認すると、また全力で坂を降りて娘ちゃんがいるだろうところまで行った模様。
人間のキーパーみたいになってるモモちゃん
普通にヤギとか羊の群れをコントロールできるよこの子は。
こうして湧き水で足浴みたいなことをする場所に複数回行ったり来たりして私を案内してくれたモモちゃん。
お母さん
モモちゃんが賢すぎて泣ける
(バカ親)
もちろん足浴の場所は知っている。娘は既に膝の所まで浸かって大喜び。私もタオルを持ってゆっくり足をつける・・・
無茶クソ冷たいやんけ!
これは冷たい!流石湧き水である。修行の域である。とてもじゃないけれど湧き水の中を歩けるものではない。
足を水につけながら座っていると向こう側にいたモモちゃんがやってきた。
私が
「冷たい!冷たい!」
と大きな声を出すたびに
「ワンワンワンワン!!!!」
無茶苦茶鳴く。
他に人がいなくて本当によかった。
娘は冷たい水の中でも平気でバシャバシャ歩き、私は足をつけたりあげたりし、それをモモちゃんが間近でジッと見ていた。
娘の気が済んで、足をタオルで拭いてから再び坂道を
全力で下る娘とモモちゃん
なんだよこの暴走族は!
お母さんはもう諦めてマイペースに坂を降りる。案の定、またモモちゃんが遅れをとっているお母さんの安否を確認するために坂をのぼり、待つ。お母さんがモモちゃんに追いつくと今度は娘ちゃん所まで全力で走る。
それにしてもこんなにまだ走られたとは!廃線跡の道を歩いているときは微塵も感じられなかった。ただ初老のワンコらしくハアハア言いながら歩き進める感じだった。それが突如草木が茂る森の道に入ると急にスイッチが入ったかの如く全力で走り出すのだから生き物ってわからない。
モモちゃんは非常に楽しかったようで、散歩が終わり車に乗り込んだら一番クーラーが当たる場所に鎮座して暑さを凌いでいた。
🍀🍀🍀🍀🍀🍀
イタリア最北部ドイツ語圏の秘境、低地ドロミテの村を歩いて好き勝手にあれこれ書いたものを電子書籍として出版しました。
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