連日アイスホッケーのことばかり書いているものです。どうもー。

 

えっ?南チロルですか?ああ、安心してください。高地のドロミテは絶賛スキーシーズン到来で観光業に携わっている人は「早く雪溶けてほしい」と愚痴るぐらいむっちゃ忙しいみたいですが、私の住んでいる低地ドロミテはここ2、3年は温暖化のせいでほぼ雪が積もらず、行事もカーニバルまでなく、絶賛閑散期なので

 

なんもありません

 



8時過ぎでようやく山の上が朝日に染まる。


こんな何もない時期にたまたまアイスホッケーの世界大会を受け持つことになった地元はそれはそれは盛り上がった。みんな頑張った。ボランティアもあっという間に埋まった。実に結構なことである。

 

そんな中このアイスホッケーを心待ちにしていたのが、うちの娘である。物心ついたらドロミテの谷の村に住んでいた娘は日本人なのに日本人に会うことが極端に少ない。会うとしても私の友人繋がりだったりで、初めて同じ年頃の子に遭遇できたのは去年一時帰国した際に母校に訪れた時だけだった。「せっかく日本に行っても同じ歳ぐらいの友達ができなかったなぁ。」とボソリとこぼしていた。

 

それが奇跡的に日本代表、しかもティーンの女の子たちが来るということで大会が始まるのを今か今かと待ちわびていた。ティーンの日本人女子団体が来るなんてどんな確率やねん!というまたとない機会がやってきたわけである。

 

初戦デンマーク戦は息子も一緒に行ったのだが、自閉症スペクトラムを患っているので、試合中に自分の気持ちのコントロールがつかなくなってしまったようで暴走、そして第3ピリオドはバールで屍になっていた。「大事な試合を僕が感情的になってみなさんにご迷惑をかけてはいけないので僕は家にいます」と次戦からは素晴らしい日本代表の皆さんだからこそ迷惑かけてはいけないということで自宅待機。成長したもんだ。娘は初めての同じ歳ぐらいのお姉さんたちが沢山目の前にいて、いざ試合が始まるとクールで格好良くて自分が相手チームの野次にキレることが子供っぽいと思ったようだった。

 

え?

 

私は秒速で

キレ倒していましたよ

成長しような

 

初戦終了後に真っ先にアリーナの関係者しか入れないところまで勝手に降りていってタッチを選手に求めた娘。すごく緊張したらしい。はじめは

 

「この子誰?」

 

って感じだったけれど(そらそうだ)あの爆音声援である。認知されるのも時間の問題だった。選手のみなさんも少しずつ娘に反応してくださるようになり、4、5戦目ではピリオド始まりに娘が声援を送ると手を振ってくださる選手も現れた。

 

そして全勝優勝が決まるとすぐに娘は

 

「今日で最後だからみんなと握手する!」

 

と言ってまたアリーナの関係者しか入ってはいけない所に侵入。日本だと怒られて上に戻されるのだろうが、こちらでは子供が選手に憧れて侵入してくることが常態化しているので大人は怒らない。むしろどの選手がお好みか聞いて呼んできてくれるぐらいだ。

 

そういえば地元の男の子で沼邊選手にお近づきになりたい子が一緒に写真を撮ってもらっていた。その後の男の子の表情と言ったら!頬を真っ赤に染めて感極まっていた。こういう経験ってすごく大事やし、側からみていても心暖まる。

 

しっかりリンク間近に侵入した娘は選手が来るのをずっと側で待っていた。すると・・・アシスタントコーチの女性の方が娘に

 

「金メダルをかけてみる?」

 

と声をかけてくださった。娘はそんな大それたことに足を踏み入れてはいけないと思って遠慮していたが、ここから選手の皆さんと一緒に写真を撮る流れになってアイスリンクに上がることに。

 

初めての日本人の近い歳の女の子たちに囲まれた娘。どの選手もこんな珍客にもとても親切で優しくしてくださり、気がつけばど真ん中で盾まで持たせてもらって記念撮影に写り込んでいた。。。。。

 

撮影が終わっても個人的に一緒に写真を撮ってもらったり、中には自分がもらったメダルを娘にかけてくださり自撮りしてくださった選手もいた。上に戻ってきた時には

 

「日本人って本当に優しいね、みんな可愛いし、一生忘れない!」

 

と極上ジェラート引き当てた時に見せる以上の笑顔を見せた(表現考えろ)

 

南チロルっ子としてすっかりこちらの生活に馴染んでいる娘だが、ずっと日本人女子に会いたかったんやろな。まさかこんな最上級レベルの女子中高生に会えるとは、ほんま運がいい。

 

「また会えるといいなぁ」

 

と言いながら日本代表に会ってからすっかりアイスホッケーというかアイスホッケー日本代表の選手のファンになった娘はずっとアイスホッケー選手の絵を描いている。

 



娘の描いたアイスホッケーの絵。紙の消費が半端なくタブレットにアプリ投下してからデジタルを駆使して親の私でさえも「ほんまに自分で描いたんか?」怪しんでいるが、一から描くとこを見てビビった。


兎にも角にも


出会いは人生の意義ならしめる

 

である。

何その格言入れたら締まる的感覚は?

 

おばさんは老眼と戦いながら試合ガン見しながらよく分からない姿勢で撮った写真の選手判別に非常に苦労している。ヘルメット被っているから分からないのだよ。高校サッカーの国見高校よりは判別つくけれど困難を極める作業である。選手名鑑欲しい。

 

 

 ↓また会えるといいね

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