観たかった映画がやっと、Netflixで配信開始され速攻で観ました‼️


イタリアといえば、国教がローマカトリックが大半を占める敬虔なクリスチャンの国。

LGBTQ関連においてヨーロッパ諸国は世界の先頭を行くイメージがありますが、イタリアはキリスト教本山バチカンを抱える国でもあり、難しい立場にあります。


この映画の舞台は、そんな1970年代のイタリア・ローマ。

ゲイのエネアとピエトロは、映画館【ニューオリンポス】で運命的な出逢いをします。その頃の小さな劇場はある意味「ハッテン場」であり、様々な欲望が渦巻く場所でした。



互いに一目惚れだった2人だけど、トイレにしけ込んだ割にピエトロは「ここじゃ嫌だ」と行為を断ります。ピエトロって「最初はこうじゃなきゃ」という思いのある、ある意味純情な男だったのねデレデレ次の日もここで、と約束だけして何もしないで去って行くピエトロ…❤️


石造りの町を颯爽とバイクで走るエネア(もちろんベスパやで!)がめちゃくちゃカッコ良い!そんなエネアは将来、映画監督を目指してました。アリスという恋人未満、同志のような彼女と将来を語り、ピエトロに恋したと話せる仲。

次の日、お互いに会いたくてニューオリンポスに行き再会するけど、今回エネアは、2人きりになれる場所を提案します。


【時間も空間も越えられる場所】

ピエトロに渡した地図に、エネアが書いた言葉です。そこは、エネアの友人の祖母が所有する豪華なアパート。広いバルコニーがあって、そこからローマの街が見渡せました。


初めての時のピエトロが、何とも可愛くてね。イタリア映画なのでもちろん、2人ともスッポンポンやし、胸毛やらギャランドゥやら見えますが、夕日が差し込む部屋の、凄く小さな美しいチェストの上の2人が官能的です❤️ (ちなみに、裸体は一切ボカシなしです!背後に気を付けて)



あーもう素敵過ぎてムリ💓←何が?555

これでもか!ってくらいイチャコラしてくれるの酔っ払い


実はピエトロ、映画館で出会う前から街中で映画撮影の助手をしていたエネアに一目惚れしていていたんです。エネアは映画を勉強していて、ピエトロは医学を勉強する学生同士。離れ難い時を過ごした2人は、次の日もニューオリンポスで会う約束をして別れました。


この年代のイタリアは、フェミニズム運動が盛んになった頃で、アリスはその運動に熱心でした。デモがある時はエネアを誘って参加してましたが、この日エネアはピエトロとの約束を取り、ニューオリンポスに来ます。



入院中の母の主治医と会う予定があったピエトロはレストランを予約しており、1時間後に広場のバーで会おう、と言って映画館を出ました。

その頃、街でのデモは大きな混乱に発展していて、怪我人も多数出ていました。ニューオリンポスにも負傷者が担ぎ込まれて来ます。エネアはピエトロが心配になり、彼を探しに外に出ようとしますが大騒ぎの街、映画館になだれ込む人たちで身動きが取れません。警察も介入してきて、大混乱のニューオリンポス。エネアは受付のティッティに非常口を教えて貰い、何とかピエトロを探しに出ました。喧騒に煙るローマの街。騒ぎに巻き込まれながら、必死でピエトロを探すエネアと、約束の時間にエネアに会いたいピエトロ。

でもでも‼️


時代の混乱は、2人を再会させてはくれませんでした。この辺りで冬夢、一回号泣してます(´༎ຶོρ༎ຶོ`)


1988年、映画監督になったエネアは、ある映画を撮影してました。

それは、監督である彼の演技指導を聞くとすぐに分かるんだけど、自分とピエトロのあの日の事なんですよね。完成した作品は、上映禁止になったのですがそのお陰で話題にもなり、自主上映されていました。それを監督のファンである妻と観ていたピエトロの姿が…ここで女の勘って凄い!と思うけどのですが、ピエトロの妻は、映画を観た後の夫の変化にすぐ気付くんです。彼が昔、デモで怪我したと聞いていた事もあるけど、それよりもっと「違う何か」で、夫は物思いに耽ってる…

そんなピエトロはニューオリンポスに行き、エネアの知り合いの「モロトフ」と呼ばれていた男と再会しました。エネアの事を聞きたかったのに、ダメでした。


一方のエネアは、アリスの誕生日パーティでアントニオという男と出会います。



これはロクな彼氏が出来ないエネアの為に、アリスが仕組んだ出会いでした。彼女の目論見通り、2人は恋に堕ちます。


1993年、一緒に仕事をするようになったアントニオと列車に乗っている時、エネアは隣の列車にピエトロを見かけます。

彼に気づいたのは、ピエトロの妻でした。優秀な医師となっていたピエトロは、そんなエネアのインタビューをクリニックのテレビで見ました。今でもピエトロは、あの時エネアがくれた【時間も空間も越えられる場所】と書かれた地図を大切に持っていたんです‼️切ない…(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)


エネアも、久々に会ったモロトフから「5〜6年前にニューオリンポスでピエトロと会った」と聞かされます。そしてある日、商店で買い物中、ティッティと偶然再会。彼女からも「あれ以来映画館に来なくなって、薄情者ね。彼は来ていたのに。手紙を預かったわ、まだ家にあると思う」と聞きました。その足で、エネアはティッティの家へ。

その手紙には、《時間も空間も超えられるって?超えられなかった》という言葉と、彼の電話番号と共に連絡して、と書かれていたんです。すぐその場で電話するエネアですが、すでに使われてはいませんでした。

この手紙の内容から、あの日のピエトロの行動と感情が分かって、ここでまた号泣です(´༎ຶོρ༎ຶོ`)

エネアも真実を知り、理由は語らずアントニオの胸の中で泣きくずれました…



あー、そうなんです‼️

この作品、運命的に出会い恋に堕ちた2人が、時代の混乱で離れ離れになり、お互いにずっと想い続けていた相手に再会を望んでいながらすれ違っていく…

って言う、超絶切ないお話しなのです‼️



配信されたばかりなので、結末のネタバレは控えますが…

でも、これだけは言いたい‼️2015年に物語は進んで、やっと2人は再会します。でも、その再会の仕方が…泣


最後の最後、途中で見てる人は気付いてるはずなんですが、ピエトロがエネアも同じ気持ちでいたのだ、と分かるシーンでね、嗚咽&号泣です(´༎ຶོρ༎ຶོ`)



【時間も空間も越えられる場所】は、確かに存在していました。2人の中でだけ…



キャスト

エネア右矢印ダミアーノ・ガヴィーノ



なんと彼、2001年生まれ‼️

この作品が映画初主演。美しくて情熱的なエネアを、50歳過ぎまで演じてます。美形なのよ、彼を見るだけでも価値ありです❤️


ピエトロ右矢印アンドレア・ディ・ルイージ



1995年生まれ。

物静かだけど、一途な恋を胸に秘めた純情な男性を誠実に演じてました。彼の抑えた演技と目線の力は凄いです❗️何度も泣けた…



純愛を忘れず、運命の相手との再会を信じて生きる2人が苦しくて切なくて…


最後の最後に、約束のレストランで食事する若い2人が映るんですが、その前に号泣してるので、更に号泣のラストでした。



Netflixに加入されてる方は是非、観てください‼️




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