冬夢ブログでちょいちょい触れております『絶愛』というマンガ。
コメントで「絶愛、懐かしい!」とか言って下さる方々が多くて、皆さんお好きやったんやー、って嬉しくなって、これ、ちゃんとブログに書きたいなぁ、って常々思ってました。
だから先日、実家に帰った時に自室のクローゼットに置いてる【お宝箱】の中から、コミックス全巻をお持ち帰りしました。
実家感ありありの写真やな
もちろん、続編の『BRONZE』も持って帰ってきたよ❗️
もしかして「こんなマンガ、知らんなー」って方がいらっしゃるかもしれないので、ざーっくりとマンガの概要、ストーリーと登場人物をご紹介します。
作画、原作・尾崎 南
元々、コミケなどで二次創作作品を描いてらっしゃったバリバリの腐女子、尾崎先生。
この『絶愛』のインスピレーションの元も実は、大人気少年サッカーマンガ『キャプテ◯翼』なんです。
主人公①・南條晃司
トレードマークの長髪と、スタイルお化けの188cmの長身で、大人気のアーティスト。
全てに冷めたような大人びた性格だが、まだ16歳。大人の女性と浮き名を流し、酒も飲むし、すぐに仕事をほっぽり出して失踪してしまう癖がある。
子供の頃に出会った「イズミ」という名の少女の鋭い眼差しがずっと忘れられずにいる。
主人公②・泉拓人
晃司と泉、始まり
ある夜、雨の降るバイトの帰り、道端で倒れている男を保護する泉。
実はそれは人気アーティスト、南條晃司。アパートのすぐ裏の高校に通う泉は、試合が近いサッカーの練習に力を入れていた。
そんな泉を見た晃司は、彼が昔見て一方的な思いを募らせていた少女…イズミだと気付く。
ずっと恋焦がれてきた相手が「男」だった事にショックを受ける晃司(実は拓人の妹と勘違いしてた)。しかしある時、泉が孤児院出身だと知り、彼が気になる晃司は、孤児院を訪ねます。そしてそこで拓人がひた隠しにしている過去を知るんです。
一方の泉も、助けた相手が超人気芸能人だと知って、自分に関わるな、と拒絶。
しかし、泉に執着の様な特別な感情を抱き始めていた晃司は、風邪を拗らせ試合に出たせいで肺炎で入院する事になった泉に、思わずキスしようとして…
はい、こんな感じのお話から、2人の激しくも切ない愛は始まっていきます。
泉の過去は、自分が5歳の頃に母が父を殺害するという、相当ショッキングな事柄。
自身も母に傷つけられて、脇腹に大きな傷痕があります。
もうさ、内容が盛り沢山過ぎて、スゴいでしょ⁉️
方や晃司は、そりゃもう「えっ?25歳くらいちゃう?」って突っ込み入れたくなるくらい、クルマやバイクは無免許で運転するわ、酒飲むわ、たくさんのお姉さんとオイタするわ、大金持ちやわ、って攻めの全てを持つ男なんです。
2人の共通点は【孤独】。だから惹かれ合うんですね。
晃司と関わる事で、過去の事件がマスコミに晒されて、泉は苦悩するんですが、晃司は気持ちを抑えきれなくなり、泉の学校の近くに引っ越し、同じ高校に入学して、彼を守ろうとします。
これがね、裏目にばっかでちゃう。しかも、まだ今の様に多様性とか、LGBTとかに寛容じゃない時代の作品だから、男に惹かれる自分に晃司も苦悩するんですよ。
でも泉も晃司の行動の中に、優しさや誠実さを感じ始めて、意識します。
晃司が大好き過ぎる冬夢、「内臓が潰れそうなくらい」「殺したいくらい」泉が好きって苦悩してる彼が堪らないんです。
多分、冬夢がBLが好きって根本は、本当は結ばれない相手を全てを失ってでも欲しい、と思う究極の感情、なんですよね。
爆発する晃司の気持ち‼️
マンガが大ヒットしたので当時、ドラマCD、アニメ映像化、南條晃司のアルバムとしてのCDなど、沢山の関連商品が作られました。
南條晃司の声は、速水奨さんが当てておられて、彼が晃司として歌う曲を、ウォークマン(歳がバレるやん)で延々と聴いてました💕
晃司の絶愛
晃司は泉に対する気持ちが抑えられなくなって、無理矢理抱こうとします。
しかし、泉の脇腹の傷を見て、寸でのところで思い止まりました。
もう、ここの晃司の描写が狂気を浴びててね、好きなのにこれまで触れることすらしなかったのに、タガが外れた感情の暴走に心が痛くなる。
嫉妬に狂う晃司は、ホンマに怖いんですがそんな彼が冬夢は好きなんですぅ
恋愛について、全く無垢な泉を汚したくないと思ってるのに、夢の中では何度も抱いてる晃司。
もうさ、切なさマックスなんですよ。
この後、死んだと思っていた母が突然現れて、愛する者を手にかけた事について語ります。
ここで泉は晃司の気持ちに共鳴する。
そして、晃司を信じると決めた泉は、自ら晃司に抱かれるのです。
尊い
※
こんな激しい愛の物語が、1989年に少女マンガ雑誌で連載になってたなんて、もう大興奮やないですか⁉️
全5巻、全くお話は終わってません。
泉は、イタリアへサッカー留学という話が持ち上がっていて、晃司は泉と離ればなれになる事を恐れてます。
この後のお話が『BRONZE』に続く訳ですが、それを語るのはまた、次の機会に
【俺には…ここにいるあんたらを皆殺しにしてもいーほど、大切な人がいる】
by.Koji Nanjyo