
前のブログ『theory of love』の粗筋のおさらい(7月11日・記)で唯一、以前に観た事あるんだよ~って書いた映画。
あら?
ブログ書いてなかったわ
って事で「TwoとUn」が好きだと言う、この映画のご紹介です。
私も好きな映画。
青春の甘酸っぱい作品、なだけでなく、恋愛や悩み、トラウマも絡めて、大人になっていく少年少女が、描かれています。
原作は小説、著者である「スティーブン・チョボスキー」が映画の監督も努めている、2012年のアメリカ映画です。
※
主人公チャーリー(ローガン・ラーマン)は、心に病とトラウマを抱えた、高校1年生。
彼は、高校入学まえ親友を自殺で亡くし、心を病み幻覚などを見るようになっていました。
登校の最初から、周囲に馴染めず、目立たぬよう息を潜めるように学校生活を送るチャーリー。
冒頭、チャーリーは「友達へ」手紙を書いていますが、その友達は存在せず、それを出す事も有りません。
しかし、国語の教師ビルはチャーリーがどの生徒より文学に造詣が深い事を見抜き、彼に本を与えたり、特別な課題を出したり、何かと目を掛けてくれるようになります。
将来、小説家になりたいと考え始めるチャーリー。
ある日、何とかして友達を作りたいと行動を起こすチャーリーは、アメリカンフットボールの試合の観客席にいたパトリック(エズラ・ミラー)に声を掛けます。
彼とは同じ授業で、先生の物真似をしていたのを咎められ、場を和ませていた事がチャーリーの記憶にありました。
パトリックには親が再婚同士の義理の妹サム(エマ・ワトソン)が居ます。
彼らは、何の偏見もなくチャーリーを受け入れ、彼らの仲間にも紹介してもらえ、チャーリーの学校生活は、一変していきました。
パーティーに連れていってくれ、壁の花のようなチャーリーを、仲間へと入れてくれます。
ここでかかっている曲がDexys Midnight Runnersの「Come On Eileen」懐かしいぃっ❗
(ちなみに映画の舞台は、1990年代前半です)
YouTubeより、お借りしました。
この後、あるパーティーに梯子するのだけど、ここでチャーリーは初めて、ドラッグを経験します。
その時、パトリックが男とキスしているのを偶然、見てしまいました。
パトリックは仲間内にはゲイをカムアしていましたが、彼の相手であるブラッドは隠していました。
彼を思うパトリックは、チャーリーにこの事は誰にも言わないで、と頼みます。
「僕たちだけの秘密だ」
「みんな、チャーリーに乾杯。君は観察してー、理解してる。壁の花だ」
「人が、僕に気付くなんて」
チャーリーに、違う世界が開きました。
帰りの車、サムがルーフから身を乗り出し、まるで飛び立つかのように音楽に身を委ねているのを見たチャーリーは、彼女に「無限」を感じます。
パトリックの恋人、ブラッドはアメフトのスター選手。
去年から、週末に密会をするようになりました。
ブラッドは、いちゃつく時にお酒が必要で、自分をゲイだと認めていない男でした。
月曜日には、酔って覚えていない、と言いそれが7ヶ月続きました。初めてセックスした時に「愛してる 」と言って、ブラッドは泣き出した、とパトリックは言いました。
「彼は辛かったと思う」チャーリーはそう思います。
パトリックは、愛に苦悩していたのです。
ブラッドは、父親にゲイである事がバレるのを恐れていました。
パトリックの協力で、ブラッドはお酒を断ちます。
チャーリーはパトリックに、秘密の関係は悲しくないか?と聞きました。でも彼は否定します。何故なら今は「シラフで愛してくれるから」と。
サムが好きなチャーリーも、パトリックの気持ちが良く分かります。
皆、進路について悩んでいました。人生の岐路に立たされています。
サムには年上の彼氏がいました。チャーリーの気持ちは、一方通行のまま。
クリスマス、サムはチャーリーのサポートで再試験を突破し、進路が決まります。
サム達の家でパーティーの日、それぞれのサンタになってプレゼント交換をし合う仲間たち。
パトリックはチャーリーに、洋服をプレゼント。
着替えて正装したチャーリーは、皆に誉められる。今までかつて、こんな事が彼の人生にあっただろうか。
そしてサムは、チャーリーにタイプライターをプレゼント。

「受験勉強を手伝ってくれたお礼よ。仲間の事を書いて」

サムと2人、これまでの恋の事を話すチャーリー。彼はまだ1度も女の子と付き合った事さえありませんでした。
そしてやっと、サムとチャーリーはお互いに告白し、キスをするのです。
でも、サムには付き合っている年上の恋人がいる。
2人は、これ以上は進めないのでした。
クリスマスイブが誕生日のチャーリーは、家族でお祝いをします。
まだ彼が小さい頃、大好きな叔母がいました。
彼女はとてもチャーリーを可愛がり、ある日のクリスマスイブ、彼の誕生日プレゼントを買いに行く途中で、事故に合い亡くなってしまいました。
チャーリーのトラウマは、その叔母の死と深い関係があったんです。
大晦日のパーティーの夜、幻覚を見る彼に、恐れもせず冷静に対応してくれるサム。
あるダンスパーティー。
チャーリーは、メアリー・エリザベスに誘われて来ています。

サムは、恋人に断られていて1人でした。
チャーリーはパーティーの後、メアリー・エリザベスの家へ行きますが、彼が本当に好きなのはサム。

はっきりと付き合う気はない、と言えません。誰も傷つけたくない、そう思っていたから。
彼女との付き合いは、チャーリーにとって退屈でとても楽しいとは言えなかった。
家族も、余り賛成してなかったのです。
そして、最悪な方法でメアリー・エリザベスを傷付けてしまう事になります。
皆で集まった夜、「真実か挑戦か」ゲームをしていました(このゲーム、私が観てる映画によく出てくるなぁ)

この部屋で1番可愛い女の子にキスしろ、とパトリックが言いました。
挑戦を選んだチャーリーは、思わずサムにキスしてしまいます。
メアリー・エリザベスもサムも怒らせてしまったチャーリー。
実は2人の間には昔、男絡みの関係があって、余り仲良くはなかったのでした。
この事でチャーリーは、仲間と距離を置かれます。タイプライターで「友達」へ手紙を書き、そしてメアリー・エリザベスに謝りたいと電話もします。しかし、仲間に入れてもらったばかりのチャーリー。
初めて出来た友達は、あっという間にいなくなってしまいました。
一方パトリックは、ブラッドの父親に関係がバレてしまい、2人は別れたのです。スクールカーストのトップにいるブラッドは、学校ではパトリックをバカにしていました。
そして、学食で事件が起こります。
ブラッドの友人が、ランチを持ったパトリックの足をわざと引っ掻けたのです。派手に転ぶ彼。
横にいたブラッドは、知らん顔。彼に何も言わないのか?とパトリックは詰め寄ります。

顔にアザがありながらも、イチャモンつけるな、とパトリックに言い放つブラッド。

そして、立ち去るパトリックに「ホモ野郎」と言ったのです

ブラッドに殴りかかり、乱闘になる2人。すぐにブラッドの取り巻きに羽交い締めにされ、ぼこぼこにされるパトリック。
彼を助けようとしたサムも突き飛ばされました。
そして…
次の場面では、皆が顔から血を出しています。
そこに居るのは、チャーリー。拳にはアザが。
「今度やったら目を潰す」
ブラッドはチャーリーに「助かった」と言いました。彼は本当はパトリックを愛していたんです。でも、そのようには生きられない。
「いいんだ」
チャーリーはそう言うしかありませんでした。
チャーリー自身、実は何をしたのか覚えていません。サムが「私の兄を助けたのよ」と言ってくれます。サムはちゃんとチャーリーを理解し、また友達に戻ると言ってくれました。
チャーリーとパトリックは、2人で出掛けます。
「ある男がいた。見るからにゲイだ。だが父親は知らなかった。ある夜、父親が外出をやめて地下室へ行くと、息子と若い男が…」

「息子を殴った。平手でなくブチのめした。彼氏の方が叫んだ、やめて死んでしまう。だが息子は、出ていけ、と。それで…最終的に…彼氏は、そうしたんだ」
何故、人は無力だ?
「今や俺はフリー。理想の恋人にも出会える。これからはまるで違う人生だ。いい男に出会いたい」
そう言って突然、チャーリーにキスするパトリック。
しかしそれは、ただただ、悲しかったから。抱きつき泣きながら、「ごめん」とチャーリーに謝るパトリック
そしてサムに、州立大学から合格通知が届きました。
アリスもパトリックも無事に大学が決まりました。皆、新しい世界に踏み出す。
再び幻覚を見るようになったチャーリーだけが、ここに残されるのです。
大切な人達の高校生活が、終わりました。
チャーリーにはまだ、1095日残っているけど。
プロム(高校の卒業パーティー)の後、クレイグがずっと浮気をしていた事が分かり、サムは彼と別れました。
サムが出発する前の夜、チャーリーは彼女の部屋で準備を手伝っていました。
「君が幸せで居る事が、僕の幸せだ」
「私は、憧れだけの対象じゃ嫌なの。本当の私を好きになって欲しい」
サムの言葉にこの時初めて、自分の気持ちを告白するチャーリー。そして今度こそ2人は
、本物の愛のキスをします。
やっと、大好きな人と気持ちが通ったのですが、サムに触られる感触に違和感を覚えるチャーリー。しかし、キスせずにはいられませんでした。
だって次の日、サムは出発しなければならなかったから。
チャーリーは、叔母との事を思い出します。
「2人の秘密よ」
事故に合い、死んだ叔母。「僕のせいだ、僕の…」
チャーリーは、姉に電話を掛けて、「僕が殺したんだね。叔母さんは、僕への誕生日プレゼントを買いに。僕の頭の中で叔母さんが、何度も死ぬんだ。止められない」
ただならぬ雰囲気を感じた姉は、友達に警察を家に呼ぶよう頼みました。
「叔母さんの、死を望んでたとしたら?」
チャーリーは大好きな叔母から、性的イタズラを受けていました。その事がトラウマになり、事故で死んだのは自分のせいだ、と思っていたのです。
病院の部屋。
僕の大好きな人達が苦しむのを見る、どうしたら見られずになる?と、医師と話します。
「叔母さんは、正気じゃなかった」
チャーリーはしばらくを、病院で過ごしました。
彼は、タイプライターで「友達」に手紙を書いています。
叔母さんがチャーリーにした事は、両親に分かってしまいました。
医師の助言と両親の理解の元に、チャーリーは過去でなく未来を見ていこう、と思う事が出来るようになりました。
休みを利用して、サムとパトリックが会いにやって来ます。
ドライブへ行く3人。

高校へ入る直前、体調が悪かった僕は、君に救われた。たとえ君が僕の話を理解出来なかったとしても、1人じゃないと思えた。
世の中には僕の問題を、仮病と言う人や17歳になるって事が、どんなか忘れた人もいる。高校生活もいつか思い出に変わり、写真も色あせる。いつか親にもなるだろう。
でも今この時は、思い出じゃない。現在進行形だ。

今僕はここにいて、彼女を見てる。美しい彼女を。
僕は理解した。この瞬間だけは悲しみも消えて、僕は生きてる。
立ち上がり、ビルの明かりや心震えるものを眺めながら。世界で最も愛する人たちと、あの曲を聞いてる。
誓って言う。この瞬間こそ、ぼくらは無限だ。
チャーリーはもう「友達」に手紙を書く事は、無いのでしょう…
※
辛い過去があったチャーリー。
でも、優しく包んでくれる、友達が出来た。
本物の友情。
パトリック役のエズラ・ミラーが、恐ろしく美しいです
彼の映画で、他にも好きな作品があります。

エズラ・ミラーを愛でる為の映画『少年は残酷な弓を射る』
これは、心に余裕のある時しか観てはいけません。悪しき運命の母子のお話ですが、えげつなく救いがないので…
あ、映画の中で『ロッキー・ホラー・ショウ』を演じる場面がでてきます。

きちんとした説明がないので分からないんですが、学生達のクラブ活動?の様な感じなのかな?
ここでも、妖しい色気を振り撒いてますよ、パトリック
可愛いエマ・ワトソン、美しいエズラ・ミラー、そして主人公である繊細なローガン・ラーマン、3人の若き演者たちが素晴らしい作品です








