私のバイブルの1冊、中村明日美子先生の傑作漫画「ダブルミンツ」(↑私の私物本です)
実写映画化される、と知ってから実際に映画を見るまで、とても複雑な心持ちでした。
大好きで大好きで、今でも時々読み返す程の愛読書。
実写に出来るの?
役者さんは誰?
あの線の細さの絵柄に、DEEPな内容の描写は実写では、どうなの?
そして、性的な表現部分は?(原作漫画は、そういうところが、とっても細かく描かれています。なんなら、R18くらい)
見る前に、予告やメイキングを見て、役者さんは納得のビジュアル。
雰囲気も、良い…
同じ名前の光夫と光央。
二人は高校生の時に知り合い、光夫はいじめの対象となる。
「お前は俺の犬だ」
と突然、電話をかけてきた光央(みつおくん)
死体の処理を手伝う光夫(ミツオ)
チンピラのみつおくん、実は肝っ玉も小さく本当は怖がりで子供のまま大人になったような男。
数年ぶりに会うみつおくんに、会ったとたん昔のように彼に従うミツオ。
役作りの為、極限まで体重を落として挑んだという削ぎ落とされた肉体。
鋭い眼差し。
光央、がスクリーンで動いてる…
淵上泰史さん(光夫、右)も、柔らかな見た目とは違う強さと腹黒さを漂わせている。
再会してしまったせいで、二人のその後は裏社会の暴力に引き刷り込まれます。
このシーン、スゴい。
ミツオとみつお、ここで関係性が変わる重要なセンテンス。
よくぞ、演じてくれました❗
殺人犯となってしまい、警察の捜査が迫る。
この時、みつおくんを逃がそうとしてるくれる佐伯組長が好き。不器用にみつおくんを愛してたんだわー。
「俺も行く」
「来んじゃねえよ!駄目だ、死んでも駄目だ!俺のいうことが聞けねえのかよ!」
突然、ナイフで自分の顔をざっくりと切るミツオ。血が吹き出すほど…
「これで俺もあっち(かたぎ)には戻れない」
ミツオの狂気のような愛情を、やっと受け入れるみつおくん。
「この馬鹿犬、いちからしつけてやんねぇと」と抱きしめる。
最高の口説き文句。
共犯者として再会した主従関係が、新しい関係性へと動く。
ここまでちゃんと作ってくれた実写版は、初めてでは?
というくらい、マンガはもちろん、映画も大好きな作品になりました。
(セリフ一部、漫画より抜粋しています)