「黄昏(たそがれ)」、どこか切ない響きのある美しい日本語ですね。これは夕暮れ時、あたりが薄暗くなって、向こうから歩いてくる人の顔がよくわからなくなった頃の時間帯で、「誰だろう、あの人は(誰そ彼)」という意味です。もともとは「誰そ彼」と書きました。
ですから、この時間は何か不安な気持ちになりますよたあね。交通事故が1番多いのもこの時間帯です。
妖怪やお化けが出るのもこの時間が多いんです。わかる気がしますね。
妖怪といえば、たぬきやきつねは人を化かすとよく言いますね。
九尾の狐やぶんぶく茶釜なんていうところが有名です。
たぬきやきつねが人を化かすと言われるようになったのには理由があって、
まず、たぬき。実は、たぬきはとても臆病な動物なんです。たぬきの肉は、よく食用にもなりました。「かちかち山」のお話にもたぬき汁が出てきますね。
それで猟師がたぬきを捕まえにいきます。食用にしたり、皮でいろいろなものを作ったりするためです。
さて、猟師が鉄砲でたぬきを撃ちます。
たぬきは臆病ですから、たまが当たらなくても、鉄砲の音だけで気絶してしまいます。
「やった」と思って猟師が近づくと、足音で目を覚ましたたぬきは、さーっと逃げてしまいます。残された漁師は「たぬきのやつだましやがった!」となるわけです。
一方きつねですが、こっちは動きが素早い!
全力で走りながら、直角に曲がることができます。
きつねを捕まえようとあとを追いかけると、当然ダッシュで逃げます。道のカーブを曲がって、そこに草むらなどがあると、きつねは直角に曲がってその草むらに飛び込んで逃げていきます。
あとから人間には、きつねが突然消えたように思えます。あたりを見回して、そこにたまたまお地蔵様があったりすると
「きつねがお地蔵様に化けた!」
となるわけです。
このように、黄昏時の見間違いや勘違いで生まれた妖怪もたくさんいます。
電気などない昔は、夜は真っ暗で、さぞ怖い世界だったでしょうね。
妖怪の話は、改めてゆっくりしましょう。
ついでに、朝の薄暗い時間を「彼は誰(かわたれ)」と言いました。
意味は「黄昏」と同じなのですが、言葉の響きがあまり美しくなかったのか、こちらは今使われていませんね。
では、また👋
