3月もそうだけれど、11月も私にとっては感慨深い月です。
今日、乳がんが発覚して3度目の誕生日を無事迎えることが
できました。

今日一日特別なこともなく、日々の溜まった家事をこなし
普通に穏やかに過ごせた一日
昨年と違い今年の母は、自身の誕生日も忘れ、当然のごとく
私の誕生日も忘れています。何となく物悲しいような気も
するけれど、年月と共に認知症もゆっくりと
進んでいくんだなぁ、としみじみと実感した一日でも
ありました。

そんな中、誕生日プレゼントを贈ってくれたブロ友さんの
花かっぱさん、誕生カードを贈ってくれた高校時代からの
友人Tちゃん、冬眠状態の私のFBにおめでとうメールを
送ってくれた人達へ、
そして私のブログを読んで頂いてる方々へ

ありがとうございます

私は乳がんが発覚し、無治療(代替治療はしていた)を
選択した時、願わくはがんが消滅して欲しいと思って
いたけれど、最悪5年生きられればいいと思いました。
5年という年月は、3年は短いけれど、5年先は少し想像
しにくい、現在から考えると現実味のない先のこと
(あくまで私にとってです)
そしてあの時思った5年まで、1年と数ヶ月です。
振り返れば5年なんて、あっという間なんでしょう。

あのまま無治療を続けていたら、もうこの世にいない、
若しくは生きていたとしても、がんはあちこち転移
出血と滲出液と痛みと、リンパ浮腫でパンパンに腫れて
不自由になった右手を持て余し、家族にも迷惑をかけ
それこそ生きる地獄だったのかもしれません。

そして今日、誕生日から読み出した、一冊の本を紹介します。

『がんと闘った科学者の記録』
戸塚洋二著、立花隆編
皮肉にも、あの近藤氏の本も出版している文藝春秋の
文庫です。

私がこの本に出会ったきっかけは、NHKのドキュメンタリー
番組でした。

「物理学者 がんを見つめる 戸塚洋二 最期の挑戦」

確か一ヶ月程前の休日の午後、何気なくTVのチャンネルを
変えたら、この番組が映り、そのまま観入ってしまいました。
残念ながら途中からですが。

今年ニュートリノで、ノーベル物理学賞を受賞された梶田氏は
著書の戸塚氏の元で研究をされていたそうです。
詳しくは下記の記事を

【感動秘話】
ノーベル物理学賞に残された「もう一枠」
~梶田隆章さんが師と仰ぐ戸塚洋二氏の功績とは

読んでみようと思った方は
こちらへ

番組の中で私の心に印象深く残っていること一つです。
戸塚氏はがんが再再発した後、ブログを始めています。
そのブログにある末期のがん患者の方がコメントされます。
自分は末期のがんで、心穏やかに過ごすことができない。
どうしたらいいのでしょうか?そのような内容でした。

そのコメントに対し戸塚氏は、聴くこと、話すこと、読むこと、
書くこと、観ることを丁寧に行ってみたらどうでしょうか
そうすれば一日一日を過ごしていくことができるのではと
確かそんな返事だったと記憶してます。

私の乳がんは、ステージⅢc若くは骨転移していたら末期のⅣ
(明確ではないけれど、肋骨に骨転移の疑いがあります
痛くないですけどね)
現在はフェマーラのお陰で、腫瘍マーカーは正常値を保ち
普通の生活ができます。でもこれがいつまで続くのか
わかりません。ある日突然坂道を転げるように、悪化の途を
たどるのかもしれません。まぁ、その時はその時に考える
ことにましょう。

今は、これからの日々を

聴くこと、話すこと、読むこと、書くこと、観ることを
丁寧に行って、一日一日を重ねて行こうと思います。

今日も何気なく、紹介した本を読みながらTVのチャンネルを
変えていたら地上波放送のNHKで
「物理学者 がんを見つめる 戸塚洋二 最期の挑戦」
放映してました。残念なことに最後の10分を残すだけ
又、全部観られなかった。再び再放送されることを
願うばかりです。駄目ならオンデマンドかなぁ~

今読んでる本です↓








ぴょん:ゴメン寝