生野銀山に行ってきました | ラミーの日記

生野銀山に行ってきました

今日は、とてもいいお天気でしたが…すっごく冷え込みました!!!
でも、凍結や雪の心配はなさそうなので、北の方に向かってお出かけをすることにしました。

途中の、播但道・市川SAでの外気温…。

9時過ぎで、マイナスとな!
まあ、SAが日陰だからだとは思うけど…。


そして、到着したのはこちらです。
『史跡 生野銀山』。

西暦807年に発見されたと伝わるそうです。
その後、歴代権力者の直轄地として扱われ、明治政府の官営鉱山となったのち、皇室財産となり、三菱合資会社に払下げられました。

閉山は昭和48年。
鉱脈の枯渇…とされていますが、枯渇したというより、相当深く掘り下げる必要があったそうです。
そのため、運搬の採算が合わないことや、「山はね」と言われる落盤事故などの危険性が高すぎるということで、閉山に至ったそうです。

ご近所の明延鉱山は、まだまだ鉱脈が豊富なのだそうで、現在は閉山しているものの、いつでも再開できるようにと、坑道全体を水没させているのですって。
(一部は、予約して見学できるらしい)

皇室の持ち物だったことを示す、菊の御紋。
ちなみに、この近くに山の神様「山神宮」があります。
皇室の持ち物の鉱山を守る→皇室に所縁があるといういことで、伊勢神宮と同じく「神宮」を名乗ることを許されているのだそうです。

観光坑道の「金香瀬(かながせ)坑道」の入り口です。
昨年の終わりに、玉岡かおるさんの『銀のみち 一条』を読み直しました。
そしたら、どーしても行きたくなってね~。

あと、BS民放で、ちょいちょい生野・神子畑・明延の3鉱山のことを放映するし。
『あさが来た』でも、鉱山のことが話題になるし。 (まあ、あれは石炭ですが)

色々とワクワクしながら進みます。
水がたくさんしみだしていますね。
出水事故などもあったでしょうね。

江戸時代の手掘り跡も多くあります。
明治に入って、フランス人技師が多くこの地に入り、ダイナマイトなどによる削岩が行われるまでは、手掘りでした。
ちなみにこの「金香瀬坑道」も、明治以降に大きく広げた坑道だそうです。
大革新だったそうです。
そりゃそうだろうなあ。

でも、支柱を組むのは職人技。
坑道内は、年間通じて13度。
なので冬は暖かく感じるはずですが…外気がどんどん入ってくるので、めっちゃ寒い!
手袋を持ってくるんだったなあ…。


私は、実はこの鉱山に来るのは、2回目です。
1回目は…小学校6年生の、子供会のお別れ遠足(笑)。
相当昔ですね。


で、当時もビビったんですが。


こんな風に、マネキンさんが当時の作業風景を再現しています。


坑道内を走っていたトロッコにも、乗車しています。


中に、電気で動くマネキンさんもいたりするので、気を抜いて歩くとビックリします。
特に、江戸時代を再現した方々は、うーん…ドキドキするよ(笑)。


フランスからの発破技術で、こんなに深く掘ることもできるようになったそうです。
銀などの鉱脈って、帯のようにある幅ですーっと伸びているものだそうです。
なので、広く掘るのではなく、縦に深く(あるいは、横に長く)掘っていくものだとか。
だから、この採掘跡も幅は結構狭いです。

このあたりまで来ると、外気が届かないのでほんのり暖かくなってきました。


そして、一番奥になる辺りに、閉山直前まで使われていたという巻揚げ機があります。

ほら。
『天空の城ラピュタ』でも、最初に出てくるやつ。
パズーが、工夫さんたちを乗せた籠を引き上げるシーンね。

これが、巻揚げ機であげる「籠」。
エレベーターですね。


坑内の通路は、車いすやベビーカーが通りやすいように、コンクリートで均してあります。
ところどころ小さい段差がある程度です。
急な坂もないし、比較的見学しやすいと思います。

それに・・・・!
なんと、坑内はワンコOKですって!


ただ、今も山の水がどんどん出ている個所もありますので、そこだけ気を付けないといけませんね。
元気な人も、スニーカーなどの方が良いとは思います。
あと、ワンコを連れて入るなら、しっこシートも忘れずに!



見学は、1時間弱くらいで回れます。


その後、入り口脇の階段を上ると…
かつての露天掘りの跡を見に行くことが出来ます。

地下に掘り進むようになったのは江戸時代ごろからだそうで。
それまでは、上から掘っていたんですって。

ところどころ、江戸時代に鉱脈を探しに掘り進んだ穴も見えます。
右下に見える穴が、それ。


往復30分もかかるので、ちらっと見て引き返しましたけどね(笑)。



鉱山なので、『銀のみち 一条』にもありましたが・・・
「山はね」と言われる落盤事故や、出水事故、ガス中毒のほか、「よろけ」と言われる塵肺なども多かったようです。

こういう、命を懸けたたくさんの人のおかげで、今の生活があるんだよな~。
坑道を一人で見学・・・っつーのは、まあ、スリルもあるわけですが(笑)。
でも、働いた人たちのいろんな工夫や、真剣な仕事の跡を見ると…
怖いとかどーとかよりも、その力強さを感じることが出来ました。

観光客も、多いということは無いですが…途切れることもないような感じです。
但馬の国の、おすすめスポットですよ~。