続き…


 「さて…っと」
今日も日差しが良くスッキリと目覚め諸々支度などをした後、従者のキッチンの窓を開けて光と新鮮な空気を入れる…。

「あ、レファンさん!おはようございます。」
コツコツと廊下から靴音がしていると思い、扉の方を気にしているとレファンさんの顔が見え声を掛ける。


「…おはようございます。」
最近寝不足なのか、少しだけゆったりと挨拶をする。よく見ると髪が少し跳ねているところがある…。


「あの、ご都合の良い際にピクニックについての話し合いをするお時間を決めたいのですが、いかがでしょうか?」


「ん、そうですね。私としては明日の午後4時をお願いしたいです。ロチュス様もそのあたりをお伺いして下さい。」


「承知いたしました。」
その頃は、ロチュス様の休憩の時間。おそらくいいだろう。

それと、サラに一応お伝えしておきますが…。と先程のレファンさんのゆったりとした雰囲気がピリッと締まる。

「私達は、ロチュス様の従者です。主人と使用人という関係で、家族でも友人でもありません。確かに話しは伺いましたが、主人と使用人が共にテーブルを囲む事は無いことをご承知おき下さい。
話しの内容からして、ロチュス様は私達と食事を共にするというような話しに捉えかねません。ですので仮にそうであったとしても、残りものを調理し、ロチュス様にはそれをお召しになり私達は従者の夕食時に頂くことになります。王妃様やご友人とピクニックをするということでしたら構いませんが……、ロチュス様にそこを確認する必要がありますね。」


「そういえばそうですね…承知いたしました。」
そうだった…私達は従者で、ロチュス様はお使えしている方。身分の違いか…。


「では話し合いの日時、明日の午後4時のお伺いをお願いします。」
とレファンさんは話し、仕事に戻って行った。

ロチュス様は、レファンさんの為に調理したいと言っていたから、調理ぐらいは出来るか。
うーん、一緒にピクニックが出来ないとなるとロチュス様がガッカリするだろうが仕方がない。少し違う方法で感謝を伝えることもあることを話そう。


そんな事を考えながら、アーリーモーニングティーの準備をしロチュス様の元へ向かう。



トントントン

「ロチュス様失礼いたします。」


薄暗い部屋の中、カーテンの隙間から光が差し込んでいるところを進みいつも通りに朝を告げる。

「おはようございます、ロチュス様」


「ん…」
モゾモゾと布団に潜ったままで微睡んでいる。

もぉ、朝…?と小さな声で話す様は、まだ寝ていたいという思いがヒシヒシと伝わる。

「今日は、アッサムにしてみました。」
少しだけ入れたティーカップをそっと向けると、
ロチュス様は、布団から顔を出して手を伸ばす。

「…寝たままでは、飲めませんよ?それにやけどします。」

わかったわ…と言うと体を起こしきちんとティーカップを受け取る。

ロチュス様が紅茶を飲んでいる間に、今日のスケジュールをお伝えし、先程の件も伺っていく
「…ピクニックの話し合いの件ですが、明日の午後4時はいかがでしょうか?」


「ああ…そうね。ちょうどいいわ」
そう話すと、もう少し頂戴とカップをこちらに向ける。


カップに入れて渡しながら、先程の気になる事も…
「承知いたしました。…それと、私達とロチュス様では
「お願い、見てて」
ロチュス様が静かにしかし強く遮った…。
何かあるのだろうか。

「しょ…承知いたしました。」
今でに聞いた事のない強く放つ言葉に呆然となる。

ロチュス様は、なんでもなかったように紅茶を楽しんでいた。

しかし、
「…寝癖が無ければカッコ良かったのですが。」


「…⁉︎」
慌てて片手で髪をすき始めたが、ハネていることに変わりはなくその様子も可愛らしい。


続く