『楽屋』
『花のさかりに死んだあの人』
作 清水邦夫 演出 伊藤留奈
終演しました。
役を演じるには、自分を棚に置かないといけないから、自分の好き嫌いや感性はどうでもいいわけで。。。
演じる役にどれだけ近づけるのか…私ができる範囲で見たり、読んだり、聞いたり、行ったり、食べたり、飲んだり、吸ったり。。。普段自分がしないことを色々試した。
自分を大切にしてたら演技はできないのですね。
結局、わからない。
初日の朝、無性に子どもを産みたくなった。
もしかしたら、私は子どもを産めない人生かもしれない。息苦しくなった。胸が本当に潰れそうに痛くなった。
私の演じた役は、女優であり続ける為に〝色んなものを犠牲にしてきた〟人。
子どもを堕したかもしれないような匂いを漂わせるニュアンスの台詞も出てくる。
子供を産む、産まない、産める、産めない、そういう女性としての苦悩を抱える年代はあって、そういう人たちはたくさんいて、私は演じた役にどこまで近づけたかわからないけど、女性としての今の私にこそ言える台詞があると言うことを初日の朝、痛烈に感じた。そもそも共感する台詞はたくさんあったが、そのレベルではなく胸にきた。
それは、結局、自分というものを棚に置いておけない性分が出てきたのか、それとも、今の私に言える台詞だということが出てきたのか、わからない。
わからないけど、勘違いだとしても、私は使命感を持って舞台に立とうと思った。
お客さまがたくさん来てくれた。
今回は去年の経験があったからこそ、できない自分しか見えず、不安しかなく、怖くて去年の様に人を呼べなかった。
それでも、たくさん来てくれた。
どうせ下手くそでしかない演技だから、
私の芝居についての事細かな感想は殆ど聞いてない。
それでも、伊藤留奈先生の演出、先生が全身全霊をかけて作った舞台を、みんなが楽しんでいたことは伝わり、ここで舞台に立てたことを心から感謝している。
とても辛いこともあったし、できない、わからない、苦しい時間が殆どだった。
でも、今はとにかく寂しい。
photo by Tori