【本】幕末志士伝・赤報隊/宮城賢秀 | 我思フ故ニ我在リ~クヤタカ残日録

赤報隊(せきほうたい)
官軍東征の先鋒隊。
赤心を持って国恩に報いる為に活動する隊の意。
幕末、御用盗の名のもとに浪士集団が江戸薩藩邸を拠点に江戸撹乱。
この騒ぎは大政奉還後の徳川家と薩摩藩との対立激化を誘い、鳥羽・伏見の戦いへとつながる。
それら浪士隊を母体として組織されたのが赤報隊。
相良総三とその同志達を中心とする一番隊は、その後、官軍の東征に先立って官軍先鋒隊として、
各地で"年貢半減"、"天朝の御世"を告げ、勤王を誓わせる活動を行い東山道を進んだが
途中で官軍そのものの手によって"偽官軍"として死刑にされた。
その他の隊も同様の憂き目にあう。
江戸撹乱の御用盗、年貢半減の帳消しが目的とも。
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あまり赤報隊のことは知られていない。漫画「るろうに剣心」で知った人が多いかもしれない。
維新後の藩閥政府というのが窺い知れるエピソード。
薩摩藩としては、御用盗が藩の仕業と公に認めてるわけにはいかなかったのか。