小学校では、1日約6〜7時間を学校で過ごします。1コマ45分の授業が5〜6回あり、間に給食や掃除、休み時間も含まれています。その中で「決められた枠」をどのように日常の中に定着させていくかが、子どもたちが毎日を安心して過ごせる鍵になると、私は考えてきました。
中でも特に重視してきたのが「時間の枠」です。
まずは、1コマ45分の授業のスタートとゴールをきちんと守ること。これが基本です。最も避けたいのは、45分を超えてしまうことです。これを続けてしまうと、子どもたちは集中力を失い、話を聞かなくなったり、課題への取り組みにも意欲が持てなくなっていきます。それが積み重なると、「集中が続かない習慣」ができてしまうのです。
1コマの中にも、さらに「学びの枠」があります。たとえば算数の授業では、
- 問題提示
- 見通し
- めあて
- 自分の考え
- まとめ
といった流れを意識していました。毎回この構成があることで、子どもたちは見通しを持って、安心して学習に取り組むことができます。
特に、「めあて」と「まとめ」は必ず入れるように、と指導を受けてきました。ただ、それに縛られすぎず、子どもたちにとってわかりやすく、学習が自然に展開していく流れを意識していました。要は、45分間の授業が“きちんと完結”していればいいのです。
また、教室という空間自体も「視覚的な枠」として機能します。掲示物の整え方や、空間の雰囲気づくりも重要です。私は、読みたくなるような本をたくさん置いたり、黒板の隅に学級の雰囲気に合った「名言」を書いたりしていました。教室が子どもにとって「安心できる場所」になるよう、常に工夫を重ねてきました。
一年という時間を、子どもたちと共に過ごす。その中で、「枠」を焦らず丁寧につくり、その中で安心して過ごせるようにする。これは私が一貫して大切にしてきた姿勢です。