2025年も、ラーメン界はいろいろな事がありました。出来事をまとめてみました。
1.【M&A】大手飲食チェーンが次々と買収・子会社化
2025年最大の話題は、大手企業によるラーメン店の買収や子会社化でした。「クリエイトレストランツホールディングス」が、3社目になる「狼煙」を子会社化し、これまでの子会社「YUNARI」(つけめんTETSU)と「一幻」などと合併した新会社に再編。「壱角家」などを持つガーデンが「萬馬軒」を買収。今年の驚きとしては、「魁力屋」が、「けいすけ」などのグランキュイジーヌ社と、「三田製麺所」などのエムピーキッチンホールディングスを立て続けに買収が最大と思っていましたが、年末になって松屋ホールディングスが「六厘舎」「舎鈴」で知られる「松富士」の買収が発表されて驚きました。
個人店では成しえないコストダウンや、従業員の福利厚生への向上が期待される一方で、味が変化してしまう事への心配もある所です。物件だけ取得してブランドを変えてしまう所もあれば、地元の味を支える為に資本提携を申し込む会社もあり、それぞれの今後に注目です。
2.【閉店】店舗数は横ばい傾向も、老舗・町中華を中心に驚きも
「ラーメン店の閉店が増加傾向」と各所で言われていますが、閉店した店舗数を数えた場合のピークは2023年3月(411店)で、減少した2024年と、ほぼ同じ程度の閉店店舗数になっています。ラーメン店の企業倒産は、過去最高だった2024年よりは減少していると言われていますが、閉店してしばらく経ってから倒産した企業もあり、コロナ禍の煽りを受けた倒産が一段落した状態なのかな、という感想です。
一方で、長年営業してきた老舗や、新店が軌道に乗る前の閉店は少なくありません。横浜中華街では「聘珍樓」「揚州飯店」「龍鳳酒家」が閉店。聘珍樓は突然の倒産が話題になりました。店主の引退や後継者不足による町中華などの閉店や、「人手不足」を理由にした新店の閉店が続いています。
3.【値上げ】煮干しも豚も…で、1000円超えが普通に
ここ数年来値上げが続き、「1000円の壁」が押し切られた動きは2025年も継続。新店の中には、何とか越えずに「950円」で踏みとどまってる店もあります。煮干しの品不足による高騰に続いて、豚肉の品不足が各地で起きているのも見逃せません。2025年初頭は「コメ不足」の影響も受け、ライスをサービスしていた店が有料化するなど、影響は様々なラーメン店に及んでいます。
4.【デリバリー】汁麺の短所を工夫でカバー
コロナ禍以降急伸を続けるフードデリバリー。様々なサービスが登場して、飲食店にもそれを頼りにする店も出てきました。ただ、ラーメンは時間経過による麺の劣化は避けられない為、麺とスープを分ける容器を使用したり、汁なしやつけ麺に特化する店もあります。
デリバリーサービス「menu」では、「ラーメンWalker」とのコラボメニューを出したり、「大つけ麵博」で提供されるメニューをデリバリーするなどして、価値を高める方向を出してきています。
5.【油そば】人気があれども厳しさも
そんなデリバリーでも人気の油そば。スープを使わない事でコストダウンも図れるとして、ラーメン店からリニューアルしたり、新規に油そば専門店を立ち上げる動きも見られます。
とはいえ、こちらにも大手チェーンによる寡占化の波は来ています。「やすべえ」で知られるサッポロ実業の「東京油組総本店」、「町田商店」「豚山」で知られるギフトの「元祖油堂」が店舗を増やし、「はやし田」などのINGSによる「日本油党」も徐々に増えてきています。油そば店を出せば話題になる状況とは限らず、出店3ヶ月で閉店した店も出るなど、厳しい状況にある事が感じられます。
6.【ラーメンイベント】新たな方向性が見える年になるか
各地で行われているラーメンイベント。これまではイベント向きではないと言われてきたガッツリ系も普通に見かけるようになりました。それぞれに盛況ではありますが、ラインアップに個性を持たせたり、提供メニューの幅を広げるのが今後の課題になっているとも感じます。
2026年は、新たなスタイルのラーメンイベントと遭遇する年になるのかもしれません。