UW25プロトコール 1回目
(L-アスパラキナーゼ、ビンクリスチン、プレドニゾロン)


精密検査の結果、リンパ腫ステージVと宣告される。

多中心型(下顎、胸腺)と血液中にも発現。

さらに深刻なレベルではないが、弁膜症も持っている。

また、中性脂肪が標準値の5倍近いので、

膵炎など、膵臓の病気になりやすいとのこと。

鼻血の原因は特定できないが、

鼻腔内に腫瘍がある可能性もあるとのこと。

様子を見ながら、追って検査することにする。


そして、先生からリンパ腫の説明と

選択しうる治療方法の説明をされる。

自分でも覚悟を決めていろいろ調べていたので

迷わず、26週間の多剤併用の化学療法プロトコール

いわゆる、抗ガン剤治療をお願いする。

もうのんびりしてはいられないので

早速、今日から一回目の投与を始めてもらうことにした。


夜、病院に電話して様子を聞くと

今日も鼻血を出したという。

現在の状態は落ち着いているが、

初めてのことで、深夜もし何かあったらと思うと不安なので

一晩あずかってもらうことにした。


最悪の事態。

まだ現実のこととは思えない。

生存率の資料を見ると、絶望的な気持ちになる。
(下記参照)



クリップ資料
○リンパ腫の病因論
除草剤
強力な磁場 送電線の側に住んでいる
都市部の犬に多発

○解剖学的な部位による分類
多中心型:80%、消化器型:5%、縦隔型:5%、
皮膚型、白血病、その他

○多中心型リンパ腫の臨床症状
リンパ節の腫脹以外には症状を伴わないことも多い
20~40%の症例で非特異的症状
体重減少、発熱、多飲多尿、腹囲膨満、嘔吐、下痢など

○WHOステージ分類
ステージI:単独リンパ節・リンパ器官限局
ステージII:局所リンパ節の腫脹
ステージIII:全身のリンパ節腫脹
ステージIV:肝臓・脾臓のリンパ腫波及
ステージV:抹消血や骨髄に腫瘍細胞が出現
サブステージa:臨床徴候あり
サブステージb:臨床徴候なし

○治癒と寛解の違い
治癒:増殖しうるすべての腫瘍細胞が根絶されていること
完全寛解:理学的及び臨床検査で病変が認められないこと

○第1選択化学療法プロトコールの概要            
▼無治療
 生存期間:4~6週間
▼ステロイド単独
 生存期間:1~2ヵ月
▼ドキソルビシン単独
 完全寛解率:65~75%、寛解期間:4~6ヵ月
▼COP
 完全寛解率:70~80%、寛解期間:~6ヵ月
 1年生存率:10~20%
▼多剤併用
 完全寛解率:85~95%、寛解期間:9ヵ月
 生存期間:12~13ヵ月、1年生存率:25~50%、
 2年生存率:約25%