ゴールデンウィークと盆休みに三陸を訪れているとこちらでは見かけないものに遭遇することも少なくない。企業が扱うものはシェアの関係で西日本に流通してなかったり逆のケースもある。また、地元では絶滅しても他地域では普通に生き残っているものもあり、西日本住みの自分からするとそうした物との出会いもまた楽しみの一つである。今回の行程で気になったものをいくつかピックアップしてみた。


 ↑宮城や岩手などを走っていると道路脇などにWith DRINKと書かれた赤い自販機をよく見かける。サントリーやポッカなど正規品でも通常より2~30円安いのでよく利用するのだが、調べてみると(株)サン・ベンディング東北という企業が設置した自販機らしい。



 その中に一時期秋葉原で流行った「おでん缶」があり、久しぶりに買ってみた。地元でも安売り自販機で販売されていたことがあったが現在は見かけなくなった。350円を高いと見るか安いと見るかは人によりけりだが話の種に1缶購入。夏だからかどうかは分からないが、ホットではなく冷えたおでん缶が出てきた。さすがに冷たいおでんはどうかと思い家で加熱してから食べることにして持ち帰った(※夏なら車のダッシュボードに置いておけばある程度温かくなっていたかもしれない)。




 ↑2011年8月に宿泊した釜石市内のビジネスホテル付近を今回久しぶりに歩いていると、裏通りに瓶コーラやハンバーガーなどの自販機が設置されているのを発見した。ハンバーガーの自販機は平成初期頃までドライブインやパーキングエリアみたいな場所に設置されており、ツーリングをしていた頃はカップヌードル自販機と並んでよく利用していた。フード系自販機はその後急激に姿を消したが、最近はレトロブームなのか再び再生機を見かけるようになった。なお、パッケージ写真と中身が別物なのは昔と変わらず。(笑) 雨の中、バイクでずぶ濡れになりながらツーリング中に見つけた国道沿いのコインスナックでアツアツのハンバーガーを頬張っていた頃が思い出される。
 瓶コーラはボウリング場や飲食店などで飲むことができるが自販機そのものはどのくらい現存しているのだろうか。写真の自販機はお金を入れてボタンを押すと一本出てくるので扉を開けて取り出すタイプ。若い人には栓抜きの使い方が分からないかもしれない。



 ↑気仙沼や南三陸町に行くと買ってしまうクリームサンド。元々はピーナッツクリーム味のみの販売だったが、その後色々な種類が発売された。給食のコッペパンみたいなパンの間にクリームを挟んだだけの素朴な菓子パンだが、気仙沼のソウルフードと公言する人も少なくないと聞く。震災後たまたま気仙沼で立ち寄った食料品店「やおりき」さんでクリームサンドを購入したことからその後同店のご主人や奥様と長らくお付き合いをするようになったのもいい思い出である。



 ↑逆に東北で珍しいけどこちらで普通に見かけるものは何があるだろうか?と思案するが、今回はブロ友さんのリクエストで「がんす」を持参してみた。「がんす」とは魚のすり身に唐辛子を加え、パン粉をつけて揚げたものである。そのまま食べてもよいがオーブン等で焼くとサクサクした食感と唐辛子のピリッとした味を楽しめる。パンに挟んだり玉子とじにするなど色々な応用があると思う。手前味噌だが、家族には概ね好評だったようでわざわざ持参した甲斐があったと思う(要冷蔵)。

 いつもながら西日本住みの自分が東北に行くと色々カルチャーギャップなどに驚かされたりするが、これもまた旅の楽しさのひとつだと思っている。