以前投稿した「リバーエンド・カフェ」の聖地巡礼で掲載漏れの写真があったのでちょっと追加投稿。改めて作画の緻密さに驚くばかりだが、最近は写真を原稿に取り込む方法もあるようなので手書きかどうか自分には判別しかねるが…。



↑#75「阻隔」

 サキが中瀬のカフェへ向かいながら石ノ森漫画館を眺めた所。かさ上げされた土手や防潮堤によって町が分断されたような感覚をマスターに打ち明けているのが印象的だった。



↑#82「卒業」
 かわまちオープンパークの遊歩道でサキは立花カオリから篠原鉄男の死を知らされる。鉄男は飲んだくれで自堕落な日々を過ごしていたが、サキの歌唱力に惚れ込みライブ開催に向け着々と準備を進めていた最中の訃報であった。2人が見つめる先には石ノ森漫画館が。


↑#85「さよなら石巻」
 東京への引っ越しが決まり、石巻駅へ向かうサキ。石巻駅は映像や写真で何度も見たが、実際に自分が駅を訪ねたのは今回が初めてだった。震災で町を離れざるを得なかった人、再び戻って来た人など石巻駅では多くの人が様々な思いを巡らせたことだろう。


↑#86「ふたたびの」
 東京から2年振りに帰郷したサキは中瀬のリバーエンド・カフェを訪れる。しかしそこにカフェはなく、ただ更地が広がるだけだった。2年の間に何があったのか…サキはただ呆然と立ち尽くす。
 現在の中瀬も未だに工事中で荒涼とした景色となっているが、サキの心情に思いを馳せて景色を眺めるとまた違う見方にもなるかもしれない。来年訪れる頃には公園として整備されていると思うが果たして…。

※リバーエンド・カフェの結末についてはネタバレになるので詳細はここでは書かないでおく。たなか亜希夫氏のキャラクターはアクが強い画風なので好みが分かれるだろうし重いストーリーもあるが東日本大震災などを考える作品として多くの人に読んでもらえればと思う(本作品はシリアスな話だけでなくギャグやファンタジー的なストーリーもアリ)。



たなか亜希夫・双葉社・アクションコミック