10月に入り、日没の時間も次第に早くなってきた。ちょうど夕暮れ時だったので仕事の帰りにちょっと回り道して海が見えるルートを通ってみた。日没から暗くなるまでの時間を釣り人や漁師さんたちは「夕まずめ」というそうだが、撮影したタイミングはほぼその時間帯だったようだ。また、この時間は古来「逢魔が時」とも言い「あの世(常世)」と「この世」が繋がる不吉な時と考えられていたらしい。夕暮れというと今の我々はロマンチックな気分になるのだろうけど照明機器の乏しい昔ならそうした考えになるのも当然であろう。

 蘊蓄はさておき、左側の工場は王子製紙のコンビナートで、貨物船から木材チップの荷揚げに出くわすこともある。また、構内には大量のチップが積み上げられているので木の匂いがここまで漂ってくる。


↑こちらは別の日に撮影したもの。今ではこうしたコンビナートの夜景に「萌える」マニアもいるそうで世の中には色々な趣味があると気付かされる(自分はマニアではないが映える光景だと思う)。