社会人になってから自分はずっと現場仕事で机に座って事務の仕事をすることはさほど多くない。また、オフィスでは文書のペーパーレス化も進んで紙に字を書いたりする機会も少なくなってきたと思う。ちなみに自分は短大を卒業してからでも30年以上経ており、机に座って勉強ということも忘却の彼方である。それでも当時使っていた文房具などは色々思い出されるが、驚いたことに当時と殆ど変わらない物も少なくないと聞き、こうした文房具をいくつかピックアップしてみた。



 まずはノート。小学生の頃の学習帳と言えばショウワノートの「ジャポニカ学習帳」やアピカ(日本ノート)の学習帳が二大勢力だったのではないかと思う。これらの表紙は動物や昆虫などが使われていたが、昆虫シリーズは苦手な子を配慮して今は使われていないとのこと。また、現在はどちらかというと動物よりアニメのキャラクターの方が人気のようだ。
 中学生以降は「Campas(コクヨ)」の大学ノートやルーズリーフタイプを使うようになった。


 消しゴムは左側の「Radar」や「MONO」が定番か。ただし小学生だと匂いのする物やキャラクターモノが人気で、「字を消す」という本来の目的は二の次だった気がする。なお、スーパーカーやキン肉マンなどのアレは「消しゴム」ではない。
 ボールペンなどで書き損じた字は消すことができないが、右側の「ボールペン消しゴム(砂消し)」を使えばある程度消すことができる。しかしこれは紙の表面を削るだけなので今は修正液を使うことが殆どであろう。個人的には液状よりテープ式を愛用。


 刃物関係では左上の「肥後之守」や下の「ボンナイフ」を筆箱に入れていた男子も多かったのではないかと思う。これらは文房具店や駄菓子屋で買うことができ、鉛筆を削る以外に竹や木を削って怪しげなモノを作っていた。今は学校に刃物を持って行くことは禁止されているのではないかと。
 鉛筆を削るのは右下のものが最もシンプルにして原点であろう。現在は様々なギミック?を備えた物が多数発売されており、たかが鉛筆削り、されど鉛筆削りである。


 幼少の頃に糊と言えば左側の「フエキ糊」しかなかった気がする。いわゆる「でんぷん糊」というもので、写真のボトルタイプやチューブ入りをよく使った。ボトルは他に帽子をかぶったワンちゃんの顔タイプもある。
 しばらくすると手を汚さず糊付けできるタイプも発売されるようになった。中央の糊は「アラビア糊」とか「ヤマト糊」と読んでいた気がする。口の部分がスポンジ状になっており、液状糊が染みだしてくるというもの。右側のスティック糊はリップクリームのように底を回すと糊の部分がせり出す仕組み。これらの原料はでんぷんではなくポリビニル系。



 絵の具やクレヨンなどの画材は「サクラ」と「ぺんてる」のイメージしかない。箱のイラストも自分が使っていた頃から殆ど変わっていないのではないか? それにしてもクレヨンの白は使い道がなく、最後まで残っていた記憶がある。


 サクラのクーピーペンシルが発売された時は欲しかったけど買ってもらえなかった。色鉛筆やクレヨンは失敗しても消すことはできないが、クーピーは消しゴムで消すことができたのもちょっとびっくりで、これまでにない新しい画材という印象を抱かせた。


※文房具については他にもまだまだあるが、とりあえず手持ちの文房具だけ取り上げてみた。自分は勉強嫌いだったので漢字ドリルや計算帳などは未だにトラウマになっているが、今改めてこれらを見ていると「もう少しまじめにやっていれば身になったのかも」と思ったりする。その中で例外的に図画や工作は得意分野であり、未だにプラモデルを作ったりイラストを書いたりするのはその影響だと思う。皆さんは思い出深い文房具などありませんでしたか?