ブルーバードSSS-Rが完成したので次はレガシィかデルタS4のどちらに手をつけるか思案したが、レガシィの555デカールを入手する目処が立たないので結局デルタS4を先に組み立てることにした。


 以前製作したクワトロのエボ2に比べるとパーツ数が格段に多く、二の足を踏んでしまったが眺めていても完成はしないのでとにかく少しずつでも手をつけよう。


 一番のキモはリヤに搭載されたスーパーチャージャーターボエンジンであろう。巨大なインタークーラーやターボの配管など複雑怪奇なパイプ類がうねっている。デルタS4は車体がフロント、キャビン、リヤセクションに分割されている(外からモロに見える)のでエンジン類を省略する訳にもいかず、このようなパーツ構成になったのだろう。実車なら更に細かいパイプ類があるはずなので手を加えてやればいいのだが、以前のラリー037みたいにこだわりのモチベーションが保てるだろうか?


 ボディも実車同様3分割で構成されている。デルタのフォルムが感じられなくは無いがデルタからの流用パーツは殆ど無いらしい。前任のラリー037は流麗なデザインで「最も美しいグループBカー」などと言われたが、デルタS4は勝つためになりふり構わない武骨なデザインとなり、フロントマスクはガイコツかターミネーターを想起させる。


 以前高知の博物館で撮影したデルタS4の実車。端の方にラリー037とセリカ・ツインカムターボがチラッと写っている。写真のデルタはゼッケンからだと86年のツール・ド・コルスでヘンリ・トイボネンがドライブした個体になっているが、トイボネンはこのレース中にコースアウト、デルタは爆発炎上したため現存していないはず(トイボネンとコ・ドライバーのセルジオ・クレストは死亡)。スペアカーの可能性も考えられるがレストアした時にトイボネン仕様に塗装されたのかもしれない。車体番号が分かれば来歴が分かるかもしれないが…。