なかなか進まないラリー037もようやくデカール貼りにこぎ着けた。ボディはグレーのサフ吹きした後タミヤのピュアホワイトで仕上げてみた。ランチアのホワイトはどのような色合いなのか分からないが、青が強めなホワイトなら経年でくすんでもまだ見れるかと。
デカールの印刷を見たらプリントが2000年になっていたのでコレはヤバいかな、と思ったが時間をかけて水に浸しておけばデルタのようにパリパリにバラけることはなかった。その辺りはさすがカルトグラフ製といったところだろうか。ただし曲面や段差のある場所はマークソフターを使っても割れたりしたのでやはり劣化は免れなかったようだ。マルティニのマークも1ヶ所切れてしまったのでどうしたものか…と思案していたらかなり昔に買ったポルシェ935のデカールがサイズ的にもジャストだったのでそちらを流用することにした。よくぞ残っていたものである。
窓枠やドア下面のスカート部分は最初つや消し黒で塗装したのだが、マスキングしたにも関わらずはみ出しまくったので結局ハセガワのつや消し黒シートを使うことになった。曲面でもよく伸びて食いついてくれるのでありがたい。窓枠の塗り分けがグニャグニャだと見栄えにモロ影響してしまうのでキッチリやっておきたい所。
デカール貼りも何とか格好になったのであとはよく乾燥させて天気がいい日にクリアコートを吹き付け。それからさらに乾燥させたら細かいパーツを取り付けて完成になるのだが…。当初の予定では2月に完成させるつもりだったが今のままだと3月末までもつれ込みそうな状況で、このペースだと年間4台しか完成できないなぁ。
※コレは実車の話になるが、以前日本のコレクターがラリー037を購入した時のエピソード。その方はワークスカーと同じマルティニカラーの037を購入、ボディレストアのため塗装をやり直そうと剥離作業に着手した。ボディに塗られたマルティニカラーを落としていくとその下からプライベーターが使用していたと思われるオリジナルカラーが出てきたという。さらにそのオリジナルカラーを剥離するとその下はホワイト一色の塗装がされており、そのホワイト塗装を剥がすと再びマルティニカラーが出てきたとのこと。
この037はまずワークスカーとしてランチアチームが使用→ワークスカーとして役目を終えるとボルタレーシングに放出され、そこでリビルドののちプライベーターに販売(白塗装はこの時行われる)。→プライベーターがボルタレーシングより購入して競技に使用→プライベーターが競技に使わなくなって手放した後の購入者がマルティニカラーに再塗装→日本のコレクターがこれを購入、という運命を辿ったらしい。競技車両は戦闘力がなくなればユーザーは更にアップデートされた新型に乗り換える。そうした流れで型オチした競技車両は使い倒されたり放置されてスクラップになることが多い。また、競技中のクラッシュで失われる個体も少なくない。そうした苦難を乗り越えて現存しているヒストリックカーの履歴を調べると意外な事実が判明することも多いのだとか。