過去の恐慌に学ぶ!「恐慌治療」の処方箋 | 【らくーん別邸】50歳から体調も運気もグイグイ回復

過去の恐慌に学ぶ!「恐慌治療」の処方箋

 

「恐慌治療」について

 

まずは歴史を復習しましょう!

 

髙橋是清 五拾円札 上矢印

僕もコレクションとして大切に持っています

 

 

 

1.高橋是清

 「恐慌治療の歴史的名医」と言えば、

 是清をおいて他にいません!

 

 是清は、第一次世界大戦後のいわゆる

 ”戦後不況”(戦争による特需が消えて不況)

 を経済対策で乗り越え

 

 次に、関東大震災という未曽有の大災害を

 需要復興策で乗り越え、

 

 その後に起った金融恐慌(昭和金融恐慌)を冷静なる

 銀行システムのコントロール・安定化により乗り越え、

 

 1929年~の世界大恐慌(昭和恐慌)も克服。

 財政支出増大と減税による需要喚起を行いました。

 

 日本がこれらの度重なる大国難を

 乗り越えられたのは、是清のおかげです。

 

 是清の功績で一番有名なのは、

 日露戦争時に、外債を売り、

 戦費調達を成功させたことですが

 

 日本が恐慌と格闘する中で

 日銀総裁、大蔵大臣、総理大臣

 を歴任し腕をふるいました。

 

 子どもの頃にアメリカでの奴隷契約により

 強制労働させられた変わった経験をもつ。

 

 国際感覚を備え、経済の仕組みと知識に精通

 さらに大胆で決断が速い

 万能の「天才名医」と言ってよい。

 

 是清が同時期の他国の指導者とは

 ひと味違う優れた点は、

 

 軍事に頼る経済発展は、短期間に終わり

 国民のためにならないと喝破していたこと。

 

 他の大国の指導者は

 世界大恐慌にどう対処したのでしょうか?

 

 

2.ヒトラー

 ドイツのヒトラーは、

 アメリカのFルーズベルト大統領と同じ

 1933年に政権を握る。

 

 ドイツは第一次世界大戦の敗戦により莫大な賠償金と

 その後の紙幣乱発によるハイパーインフレにより

 国の経済は崩壊寸前であった。

 

 ここで、ヒトラーは大胆な需要喚起策を行った。

 土木工事

 数年後の産業発展を見越した道路網アウトバーンの整備

 大規模減税、結婚奨励貸付金、労働者・農家の救済を行い

 失業問題も解消に成功。着眼点は良かった。

 

 独裁であったこともあり、

 思い切った政策を迅速に実行できた。

 またたくまに経済は回復したが金を軍備拡大へと投資した。

 

 この軍備拡大によって経済を回そうとしたことが

 ヒトラーの失敗。

 

 一旦軍備拡大へ走ると”麻薬”と同じく止められない。

 軍備拡張は、経済価値を生まず

 国民は豊かになるどころか貧しくなり

 戦争の犠牲にさせられる。

 

 戦争は、軍産複合体とその取り巻きだけが

 儲かる仕組み。

 

 

 この時、アメリカはどうだったでしょうか?

 

3.フーヴァーとFルーズベルト

 恐慌発生時の1929年はフーヴァー大統領でした。

 フーヴァー大統領は、アダムスミスの古典主義による

 自由放任の楽観主義でした。

 

 景気対策で増えた財政支出の財源を

 増税で調達しました。

 しかし、それが更なる景気の悪化を招いた。

 

 フーヴァーは失脚し、

 その次に大統領になったのは、Fルーズベルト。

 

 彼は有名な「ニューディール政策」を打ち出した。

 大公共事業を促進することで消費を急増させたのです。

 

 一旦景気は上向いたものの、公共事業の財政支出を削減し、

 増税を断行した。その結果、一気に景気は落ち込み

 ニューディール政策は中途半端で

 失敗に終わったと言っていい。

 

 その後、

 アメリカは第二次世界大戦に「中立」を宣言

 していたにもかかわらず、

 

 憲法改正(中立法改正)し「武器輸出」を解禁。

 軍需が景気を上向かせ、その後

 本格的に戦争に参加することとなる。

 

📝

日本、ドイツそしてアメリカに共通して効果をあげた

「恐慌への治療対策」としては、

 

簡単にいえば

「ケインズ型経済政策」である有効需要の創出。

つまり大胆な大規模公共事業をつくりだし

迅速に雇用の確保を行う。

 

セコイ金額とか、決断がノロノロしていては

効果は生めない。

 

※ケインズ政策は、後に軍拡へのきっかけを

 作ることになるので厳密にいうと

 中長期での成功とは言えないが・・・

 

各国の恐慌への誤った対応策

として共通していたのは、

 

軍備増強によって経済を持ち上げようとする

軍拡」そして「増税」。

 

軍拡は一時的かつ一部の関連セクションのみ

経済を持ち上げるものの、長続きはせず、

結局は国全体と国民を疲弊させ犠牲にする

 

「増税」がなぜいけないのかというと、

例えるなら、

 

国民が既にお金(=血液)が足りていなくて

フラフラな状態なのにもかかわらず、

 

”盗人に追い銭”のごとく、さらに増税により

金を巻き上げられ(血液をとられれば)

倒れてしまうでしょう。

 

今の日本をみてみると・・・

ただでさえ、インフレ・通貨安によって

継続的に国民の体力が奪われ続けている現状で

増税という選択はありえません。

 

 

もし今、高橋是清が大臣であったならば

セコイことはしない。大胆な需要喚起策を

ズドーンと迅速に行い、セットで減税策を

一早く打ち出したはずです。

 

※ここでいう減税策とは、

 条件をつけて対象を限定し絞った所得税減税ではなく

 求められるのは「消費税減税」。

 消費税減税が国民生活を救う。

 所得税の減税は効果が出るまで時間がかかるので

 今のような日本の困窮した現状では時間の猶予はない。

 その点で即効性があるのは「現金給付金」。

 

 

📝

今のご時世において

求められるリーダーの素質は、

 

★国際情勢の流れを的確に見る目

★経済に精通

★国力を守る外交力

★大胆さ

★本当に国民生活を考えた迅速な決断

 

 

<過去記事>

📝 高橋是清1   彼がいればもう大丈夫だ!

📝 高橋是清2 日本を救った偉人

📝 日本再生人