密教に学ぶ
密教と言えば、空海と最澄です。
お二方とも歴史に名を残す
天才ではありますが
タイプがだいぶ異なります。
ざっくり言うと
最澄は、現システムを最大限に有効化した
優等生である一方で、
空海は、既存のシステムを最大限に学んだうえで
新たなシステムを加えてそこに新しい価値を
生み出しました。
現代的に言えば、
既存仏教に「付加価値」をつけたということ。
ただ気になるのは
空海の超人的な能力発揮を
サポートするツールとして
妙薬である「水銀」が
ところどころで利用されていたと
推察される点。
実際に鎌倉時代の墓地からは
土砂加持に用いる砂へ
水銀を混ぜる「秘技」を行っていた
ことは実際に明らかになっている。
水銀は、今のように毒物という扱いではなく
古くから不老長寿の妙薬として信じられており
死者に砂とともにかけることで、
死後硬直した体を柔らかくする
作用もあったため死者儀礼にも普通に使っていた。
<空海に学ぶポイント>
★現システムを知り尽くし学び尽くしたた上で
新たな付加価値をつけて新しいシステムを生み出す。
その際、ツールの選択には注意を要する。
>過去記事 空海から天地人思想を取り入れる