「ロバと親子」イソップ寓話より
ロバと親子
市場で売るロバを連れて親子が田舎道を歩いていると
それを見た人がこう言った。
「ロバがいるのに乗らないなんて
なんて馬鹿な親子だろう」
それを聞いた父は子をロバの背に乗せて歩き始めた。
するとそれを見た人がこう言った。
「自分はロバの背に乗って
父を歩かせるとは薄情な子だ」
それを聞いた子は
ロバから下り父がロバに乗って歩き始めた・
するとそれを見た人がこう言った。
「自分だけがロバの背に乗って
子を歩かせるとはひどい親だ」
それを聞いた親子は二人でロバに乗って歩き始めた。
するとそれを見た人がこう言った。
「二人とも乗ってロバが可哀想だ」
親子はロバを天秤棒に括り付け
担いで歩いていくことにした。
ところが橋の上でロバが暴れて
川に落ちて流れていってしまった。