古事記から学ぶ 「修理固成」
「古事記」はいろいろな解釈があってOK
だから楽しいのです!
古事記の基本コンセプトは
「修理固成」(つくりかため なせ)
工夫改善改良を重ねてより良いものを作る!
いわゆる「改良」は、古来日本からのお家芸です。
古事記の構成は3巻、「和文」で書かれる
※日本書紀は本文30巻+系図1巻、「漢文」で書かれる
古事記
上巻 神話
中巻 伝承時代
下巻 歴史時代
古事記編纂によって、
後に「日本」で暮らす人達に、当時の偉人たちが
伝えたかったこととは??
古事記の解読は非常に難解で、
かの天才、本居宣長でさえ
読み解くのに半生かかったのです。
それをあえて、幼稚園生にわかるように言います。
”一番”言いたかった、伝えておきたかったことは
次のことではないでしょうか?
「自然を大切にしなさい!」
そして
「自然に畏敬の念をもって調和した生き方をしなさい!」
ということ。
日本では「自然=神様」です
(存在するものすべてを「神」とみなした、自然崇拝)。
少し汚い言葉で言って申し訳ないのですが、
「自然をなめたらあかん!」「神を崇拝しなめたらあかん!」
と一番言いたかったのでは。
例えば、
ヤマトタケルが伊吹山の神に負けて(草薙の剣を持たずに行った)
大和の故郷に着く前に死んでしまう話がありますが
最も簡単にいえば、”自然をなめたらあかん!”ということ。
ヤマトタケルが息も絶え絶えになりながらも詠んだ有名な歌
「やまとは くにのまほろば
たたなづくあおがき 山籠れる倭し麗し」
例えば、
スサノオノミコトが八岐大蛇(ヤマタノオロチ)を
退治する話も、オロチとは実は「川」の比喩であり
大氾濫・大洪水・大雨の災害をさし
スサノオノミコトがそれを鎮めたと考えられる。
そのような災害に注意して対策をとりなさい!
との警告(自然に対する向き合い方の忠告)にもとれる。
※シンプルな解釈では、出雲の「砂鉄」を手にいれたとなる
地理上、プレート境界の近くに誕生した「日本」という島国
(あしわらのなかつくに)は、
過去の火山活動、地震活動によりできたわけで
荒ぶる自然の猛威(火山、地震、津波、台風、大洪水、土砂崩れなど)
に対し、対処法を工夫改善、改良したからこそ存続できたのです。
(逆に言えば、自然が豊富→「山幸」も「海幸」も豊富、飲用可能な水も豊富、
温泉もたくさんあり、四季もあり、自然資源が豊富である)
自然と「共生」している(共にいき、生かされている)ことをつい忘れて、
人間の欲中心の考えで、自然を破壊し何も考えずに
好き勝手に生活する人が増えてきているのです。
日本という場所で生きる以上、地形の成り立ちから考えれば
繰り返し自然の猛威(災害)を受けざるを得ない、不可避なのです。
歴史の大きな流れからいっても
平安時代、江戸時代、そして平成から数十年(近年)は
天災、自然災害が「周期的」に頻繁に起こる時期ではあります。
古事記が教えてくれているように
われわれは自然に生かされて生きているのだからこそ
自然を大切にして、自然に畏敬の念をもって
自然と調和した(浸食しない)生き方を
今以上に工夫改善してゆかねば
いけないと思っています。
人間は自然に対しいかにちっぽけな存在であるか
を自覚し、もっと謙虚に生きなくてはいけないと思います。