FX初心者スタート10分1日5分でプロに勝つ!認定テクニカルアナリストのテクニカル分析無用宣言!投資投機トレードの穴場発見!
Amebaでブログを始めよう!
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 最初次のページへ >>

ドリームチーム:ノーベル賞受賞者のヘッジファンドの話は知ってますか?

2010年10月14日、ノーベル化学賞を受賞した根岸さん、鈴木さんの開発した、金属のパラジウムを仲介役(触媒)に使い、異なる有機化合物を結合させる技術は「クロスカップリング」と呼ばれるそうですが、この化学反応に関する研究は日本の「お家芸」といえるもので、ノーベル賞級の研究者がたくさんいらっしゃるそうです。


わたしはこんな技術の話は知りませんでしたが・・・あなたは、ノーベル賞受賞者の参加しているヘッジファンド(機関投資家や富裕層等から私的に大規模な資金を集め、金融派生商品等を活用した様々な手法で運用するファンド)の話は聞いたことはありますか?


知っている方はよく御存じなのですが・・・あえて、何回かに分けてこの有名なヘッジファンドのお話をします。


この事件の中には、実は、投資・投機・トレードといわれるものに関わる人は初心者で初めての人も、プロ中のプロである世界的に有名なヘッジファンドのファンドマネージャー(運用担当者のことです。)でも絶対に避けて通れない一番大切なポイントがあります。


さて、それは何でしょう?


それはこの事件の教訓として最後にまとめますが・・・「何だろう?」と思いながら読んでみていただけますか?


ところでそのヘッジファンド、Long-Term Capital Management(ロングタームキャピタルマネジメント、通称:LTCM)は、かつてアメリカ合衆国コネチカット州に本部をおいて運用されていたヘッジファンドです。シティグループの一ブランドになってしまったソロモン・ブラザーズのトップ債券トレーダーだったジョン・メリウェザー氏が設立し、1994年2月24日に運用を開始したヘッジファンドです。


ブラック-ショールズ方程式を完成させ、共に1997年にノーベル経済学賞を受けた経済学者であるマイロン・ショールズとロバート・マートンやFRB(アメリカの中央銀行)元副議長デビッド・マリンズといった著名人が取締役会に加わっていたことから「ドリームチームの運用」と呼ばれたそうです。最初から12億5000万USドル(1125億円/1ドル=90円)を世界各国の証券会社・銀行などの機関投資家、富裕層から集める事に成功しました。この金額は、当時、ファンド立上時のものとしては史上最高額だったそうです。


最終的には、このファンドはその破綻(はたん=>失敗)のほうが有名になってしまいましたが・・・


続きはまた次回・・・驚異的なパフォーマンス:ノーベル賞受賞者のヘッジファンドの話は知ってますか?の2

驚異的なパフォーマンス:ノーベル賞受賞者のヘッジファンドの話は知ってますか?の2

当時、史上最高額の12億5000万USドル(1125億円/1ドル=90円)を世界各国の証券会社・銀行などの機関投資家、富裕層から集める事に成功したLTCM(ロングターム・キャピタル・マネジメント)は、1994年2月から1998年年初まで「驚異的な利益を出した。」と絶賛され続けていました。


LTCMは欧米の金融機関から投資された47.2億USドルを元手に、25倍のレバレッジをかけて、約1300億USドル(11兆7千億円/1ドル=90円)もの資金を運用しており、さらには1.25兆USドル(112兆5千億円/1ドル=90円)に上る取引契約を世界の金融機関と締結していたと言われています。


どうですか?とても1ヘッジファンド、運用機関の取り扱う金額とは思えませんよね?


国家予算規模の運用をしていながら、ファンド設立の当初から投資していれば、4年間で4倍になっていたそうです。


4年で4倍のパフォーマンス(実績)は運用資金の規模が小さければ可能ですが、この国家予算レベルの運用資金でこの結果を出すことは至難のわざです。自分が動けば価格が激変して自分の首を絞めてしまうからです。


100円分の取引しかできない株式があったとして、その内半分の50円を自分が持っているとします。残り50円を持っている何万人もの人との取引だけで、自分だけ4年で4倍の結果を出すようなものですから・・・大変です。(ちょっと極端に書いていますが・・・)


12億5000万USドル日本円換算で1125億円で始めたファンドですが、1997年には投資家の資金を27億ドル(2430億円/1ドル=90円)を返還し、1998年年初には46億ドル(4140億円/1ドル=90円)の運用資金、そして、この時の資金はLTCMの16人のパートナーと従業員の資金だったそうです。


ちなみに・・・LTCM設立当時のヘッジファンドの平均的な成功報酬は実現収益の20%と運用(預り)資産の1%が一般的だったそうですが、彼らは強気に成功報酬25%と運用資産の2%との条件で運用資産を預かっていたようです。


続きは・・・

崩壊への序章:ノーベル賞受賞者のヘッジファンドの話は知ってますか?の3

崩壊への序章:ノーベル賞受賞者のヘッジファンドの話は知ってますか?の3

1998年に入ってから状況は変わり始めます・・・5月の月間リターンはマイナス6%3億ドル(270億円/1ドル90円)・・・6月の月間リターンはマイナス10%4億ドル(360億円/1ドル90円)・・・上半期は6か月間でマイナス14%でした。


ただ、一般的にはヘッジファンドの実績やその他運用でも投資スタイル次第で半年間マイナスでも年間でプラス、場合によっては年率換算20%以上のところもあるわけですから、この数字だけではあまり問題にされませんでした。


ところがアメリカ景気の減速、株安、債券価格上昇、社債の下落、アジア危機での株式オプションの価格高騰、Long-Term Capital Management(ロングタームキャピタルマネジメント、通称:LTCM)のポジション(売買の組合せ/LTCMの場合裁定取引)に逆行する動きが突然に始まったかのようでした・・・


この時、LTCMと同じ取引をしていた投資銀行が撤退を始めていたのです。各社が同時にポジション(売買の組合せ/LTCMの場合裁定取引)の解消に動き始めると含み損が拡大します。10%を超える含み損を抱えた取引から各社が一斉に撤退を始めたのです。


「100円の取引しかできない株式の内半分の50円を自分が持っていて、残り50円を何万人もの人が持っている例・・・」を出しましたが、この株式をみんながいっせいにに売り始めたと考えると・・・



さて?どうなるでしょうか?



暴落ですよね!?


当時、LTCM内ではいろいろと議論があったようですが、結局「処分しやすい資産から」処理を始めて7月にはLTCMのリターン(収益)はフラット(+-0%)になったようです。



ほっと一息つきたい場面ですが・・・このことがさらなる悲劇へのきっかけとなってしまいます。



続きは・・・

天才の誤算:ノーベル賞受賞者のヘッジファンドの話は知ってますか?の4
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 最初次のページへ >>