警察の時の思い出を少しだけ。
オレが地域警察官でパトカー勤務してたとき。
その日の日中はものすごく平穏で、そういう時の夜に限って、めんどくさい事案が来ることがある。
オレ、運転。
助手席、後輩。
後輩「今日、何も事案がなくて、本当に良かったっすね！」
オレ「そうだね。このまま何もなく、終わってほしいよな。」
オレ「今日は警らに力を入れよう！赤ランを点けて！」
後輩「了解っす！」
オレ「軽いな！笑」
そうそう。
オレらは赤ラン（赤いランプ＝赤色回転灯）を回して、警ら（パトロール）することで、市民に安心感を与え、犯罪を犯そうとしているヤツらに対して、威嚇してる。
それが犯罪抑止に繋がると思ってて。
警らに出ると、その時間はそのペア次第でもあるから、２時間以上、５時間とか、事案が発生しない限り、ずっとパトロールしていることもある。
長時間やり過ぎて、車内はなんとも言えないカオス状態にもなったり！笑
事案処理が第一優先だから、何かがあったら、いち早く臨場しなければならない。
何が起こるか、分からない。
平穏だった時間は嘘かのように、夜は青天の霹靂かのように、めっちゃ忙しくなる。
ビービービー！
【□□から〇〇！（無線基地局から管轄署宛に一斉無線が入る）】
【国道〇〇号線において、暴走族と思われる集団がい集しており、その場で駐留している模様。パトカーを至急臨場せよ。】
オレ「オレらが一番近いな！オレらが呼ばれるな。」
後輩「そうっすね！」
【〇〇からPC１１。】
後輩「PC１１です。どうぞ！」
【先程の無線傍受か？】
後輩「傍受してます。PC１１で対応します。」
【臨場後、状況を一報せよ。】
後輩「了解しました！」
【以上、〇〇。】
オレ「じゃあ行こう！緊走（緊急走行＝赤ラン＋サイレン）で行こう！」
後輩「了解っす！」
後輩「どのくらいの人数ですかね？」
オレ「無線で人数を強調してないってことだから、まぁ数名だろ。」
緊走については、
自家用車は片手運転がクセのオレですが、緊走はさすがに両手でハンドルを握ります！
スピードもけっこう出すし、信号も赤で通過するし、車と人の飛び出しにも注意しながら、いつもの１０倍は神経を使う。
ちなみに
暴走族のい集の通報はけっこうある。
だけど、大概は、
暴走族が爆音鳴らして走行してる！系だから。
ん？
だけど、その通報に違和感があった。
駐留している。要は、たむろしてる。
数人で、国道にいるか？
おかしいな。
でもまぁ臨場すれば分かるか。
５分弱で現場に到着した。
パッと見、
そこには２０人以上の少年。
バイクと車が十数台が駐車している。
歩道には男女のギャラリー（暴走行為はしない友達、知り合い、彼女とか野次馬）も２０人〜３０人はいる。
オレ「マジかよ！多過ぎじゃね！」
オレ「この人数をパトカー１台で対応って無理だろ！」
後輩「ヤバめっすね！」
オレ「とりあえずオレが一人で行くから、無線で、現状報告と応援頼んどいて！」
後輩「了解っす！」
オレ「無線入れたら、こっちに来て！」
後輩「わかりました！」
車外に出る。
（おおー、めっちゃガン飛ばしてるヤツいるよ！）
（もーー。）
（あー、これ、揉めるパターンだわ！）
少年と言っても、通称名だから、２０代前後だから、何には１０代もいるだろうけど、相手は大人。
けど、共通認識の人が大勢集まっていると、気が大きくなるし、部外者を排除する傾向があるし、
傍若無人にパリピして騒ぎたい連中と、それを注意する警察は、完全に敵。
しかも、ギャラリーがいるから、少年らは素直に言うことをきかない。
言うこときくわけないよね。
女にカッコ悪いところを見せられないし、プライドもあるだろうし、メンツもあるし。
でも一番は、女が絡んでるから、１００％カッコつけるってとこ。
ちなみにオレは男性心理もブログで書いてます！笑
向かってテクテクと歩いていく。
（警察来て、ちょっとビビってるヤツもいるな。）
（マジで、こいつら帰んねぇかな。）
なんて思いつつ、
そして、
（冷静に伝えて、諭そう！）
（文句言われても、大人として冷静でいよう。）
は思ってるだけで....
現実は、
オレ「オルアぁぁ！□＆○＃☆△X※してんじゃねぇぞ！道を占領するんじゃねぇ！早く帰れ！」
そう、警察にもメンツがあります。
やっぱ最初は勢いよくいかないと。
ギャラリーもいるし、見ている市民もいるし、こっちもカッコ悪いのを見せられない。
だから下手には出ない。
少年ら「あんだぁ！オラぁ！ク○おまわりが！テメェが帰れ！」
まさに大合唱！
オレ「ああん？！なんだって！○＃☆△X！」
少年ら「ああん？！□＆○＃☆なんだよ！」
どっちも言葉が汚くなります。
アドレナリン出てます。
変なスイッチ入ってます。
警察は正論で攻める。
少年は自分の意見を主張する。
話はいつだって平行線。
僕らはいつだって歩み寄れない。
オレ一人だから、２０人以上にあっと言う間に囲まれる。
（お前ら、円陣でも組むのかよ！）
（サッカー部を思い出すわ。）
掛け声は３６０度から文句のみ。
ギャラリーも大騒ぎ！
オレ「お前ら、いい加減にしろよ！！」
少年ら「うるせぇーよ！ああん？」
オレ「解散しろ！」
まさにオスの縄張り争い。
両者とも引くに引けない。
後輩はパトカーの側でこっちを見てる。
構図は２０対１。
（いやいや、お前はこっち来いよ....）
（応援まだ来ねぇのかよ。）
オレ「なんだ！@◻︎◯#☆！」
少年ら「なんだ！オラァ！」
繰り返し。
いまんとこ暴行傷害はないし、とくに被害者もいるわけでもなく、文句を言われているだけ。
オレの頭の中では
（このやり取り意味ねぇですーー。）
（コイツらがオレに手を出したら、公防（公務執行妨害）で逮捕になるんだけど.....それはそれでめんどくさ。）
（逮捕になったら書類作成で明日の休みなくなるな。）
（腹減ったなー。）
（いつまで続くんだよ。）
少年らの頭の中も
（逮捕されないよね？！）
（こんな状態で終わるのかな？）
（腹減ったなー。）
（もうめんどくせー。）
（誰か止めてくれねぇかな！）
と思ってたはず。
カオスな状態だったし。
収集が付かなくない。
お互いのメンツを潰さずに、お互いが納得できる方法を探すしかない。
なんだかんだして、応援のパトカーが数台が到着したことで、
少年らも「ヤバい！」がマックスになり、少しずつおとなしくなって、鎮静化していく。
そして、その中のリーダーとサシで話をして、折り合いをつけて、解散させる方向。
い集は犯罪ではないから、とりあえず解散させる。
そこで、別の犯罪に関与してたり、整備不良のバイクのやつは個別で話しを聞いていく。
オレ「（穏やかな口調で）ここで解散できる方向で、下の連中にキミからも説明して。」
リーダー「わかりました。ちょっと言っときます。」
お互い、冷静になれば、なんてこともない。
たぶん....
そんなこんなで、話がまとまり、解散していきました。
後輩「楽さん、めっちゃキレてましたね！笑」
オレ「そういう時は、お前もこっちに来なきゃ！」
後輩「・・・すいません。」
オレ「まぁ終わったことだし、次な。」
後輩「了解っす！」
オレ「軽いな！笑」
そんなことを思い出しました。
警察２４時だったら、超盛り上がっただろうな。
リアルなことなので、特にオチはありません！笑
まぁでも、女性が絡むと男は誰だって、いつだってカッコつけてしまうよね。
くだらねー。笑
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